学園一の美少女に脅されて付き合うことになりました。 作:赤瀬 涼馬
「おーい! 見てよ透哉………」
まるで子供のように無邪気な表情で走り回っている世界でいちばん可愛い彼女がこちらの手を振っていた。
「あんまり走るなよ、それから人にぶつかったり、転んだりするなよ」
愛しい彼女の笑顔を見ながら優しく注意をする。
俺は今、市内のプール施設に遊びに来ている。休日ということもあってか大勢の人で室内は賑わっていた。
「おーい! 早く透哉もこっちおいでよ」
楽し気に遊んでいる胡桃から呼ばれたので仕方なく歩いて波が出ているプール中に入っていくと――――。さきほどまで平坦だった波の流れが一気に強くなり、ゆらゆらと大きな波が起こっていた。
「うわぁ~!! 何よこれ?」
初めて来た胡桃は驚きながら懸命に奥の方に押し出されないようにガシッと目の前にあるスイムペルパーを繋いだロープにしがみついて何とか必死に耐えていたのだが。
「お客さん~危ないので目の前のロープには掴まったり、寄りかからないようにお願いしますねぇ~」と目の前のライフセイバーのお姉さんにやんわりと注意をされてしまった。
「っええ? 掴まっちゃいけないなんてそんなの鬼畜すぎるよ。それじゃあ溺れ死んじゃう!!」とオーバーリアクションをしている胡桃を優しく抱き抱える。
「………! もうこんなところで透哉ってば―――!」と嬉しそうに彼氏の首に腕を回す胡桃。
周りの視線などお構いなしといった感じでいつものように甘々ストロベリーワールドを展開している。
周りの反応は様々で同年代の男子からは妬まれながら「爆ぜろ! リア充め!!」という反応をされ年上のカップルや女性たちからは「あら~初々しいわね、ああいうのも見ていると自分たちの学生時代を思い出すなぁー」、「若いって良いわねぇ~」などと共感される。
それから十分間の諸休憩がありちょうどお昼の時間になりそうだったため、屋内のレストランで胡桃とご飯を食べる。
胡桃は日替わり定食のAランチを注文し、透哉は日替わりランチBランチを注文した。
それぞれ食べ進めていき、胡桃が「ねえ、そっちのおかずひとくちちょうだい」と言ってくる。
「良いぞ、ほれ」と言って箸を使って胡桃の口の中に運んでいく。
「う~ん、こっちのも美味し―――」
透哉から食べさせてもらった胡桃は満足げに呟きながら「はい、透哉も食べて!」と言って、お返しに自分のおかずを差し出してくる。
「こっちも美味いな」
透也が美味しそうに食べている。
昼食をとった二人は午後もたっぷりと遊び尽くし、ウォータースライダーや温水プール、サウナなどを堪能してから帰路についた。