学園一の美少女に脅されて付き合うことになりました。 作:赤瀬 涼馬
冬期休暇が終わり高校入試の時期が近付いてきた。
ユウマたちも2年生に進級して新たな生活を迎えようとしている中、高校入試が二日間の日程で開催されていた。
そのため在校生たちは二日間休みとなっている。
せっかくの休みということでユウマは家でまったりとしていた。
本棚にある未開封の一冊取って読み始める。かれこれ時間が過ぎたところで、ユウマのスマホ学校から1通のメールが届いていた。
「…………なんだ?」
詳細を確認するために専用のアプリを開いてメールの中身を確認してみる。
【今年度クラス替えのお知らせ】
以下の通りクラスを決定したので発表します。
と、新しいクラス編成が1組から5組まで記載されていた。
順を追ってスクロールしていき、自分のクラスを確認していく。
…………2年1組:浅倉一葉、星野宮和樹…………
…………2年2組:有馬桜子、高橋涼介…………
…………2年3組:木下愛理、高倉信之…………
しばらくスクロールしてくと見慣れた名前があった。
…………2年5組:赤沢胡桃、西園寺九音、藤堂透哉、昼神ユウマ…………
そこには驚くことに俺たち4人の名前が載っていた。
それと同時にスマホの画面が光って着信音が部屋に響く。画面を見ると相手は九音だった。
「ユ―ーウーーーマーーく―ーん、メール見た!? 私たち今年は同じで胡桃や藤堂くんも同じだよ」と電話越しでも分かるくらい嬉しそうな口調で話す九音に笑みを零す。
「ああ、俺も嬉しいよ。西園寺、初めて同じクラスになれたな」
素直な気持ちを九音に伝える。
「これからいろいろと楽しくなりそうだね。みんなと同じクラスだからますます楽しみ…………」と九音がさらに嬉しそうに話す。
「…………そうだな、俺も楽しみだ」
九音の言葉に同意しながらお互いに嬉しさを噛みしめていると。
グループチャットの通話の画面が表示される。
噂すればなんとやら―――相手は胡桃からだった。
一旦、九音のとの通話を切って、グループチャットの通話に切り替える。
「ユウマ見た? 私たちまた同じクラスだよ。それに九音も一緒なんて嬉しすぎるでしょ。これから楽しくなりそうだね」と胡桃も嬉し気に話している。
奇しくも九音と似たようなことを言う胡桃にまたしても口元が緩む。
「ちょっと! 何がおかしいのよ!?」
自分のことを笑われたと勘違いしたのか胡桃がフグのように頬を膨らませて抗議してくる。
「ついさっきも西園寺が同じこと言ってたなって思ってさ…………」
そう言って胡桃を宥めるが――――。
「ホントに――――!? 本当は私のこと笑っているんじゃないの?」
通話越しに胡桃がジト目を向けてくる。
「何でそんなに疑うんだよ、俺が胡桃に嘘を吐くメリットがないだろ?」
呆れ気味にそう言うと…………。
「そんなの分かんないじゃん。いつも私がユウマのことをからかって面白がるっているからその仕返しってことも――――」
珍しく胡桃がいきなりネガティブなことを言い出す。
ウザ絡みしてくる胡桃に辟易しつつ強引に話題を変えるために姿が見えない透哉の名前を出す。
「そうえいば透哉のやつはどうしたんだ?」
そう訊くと、胡桃はバツが悪そうに視線を逸らして口をもごもごとし始める。
「実は――――」
胡桃の話を訊き終わったユウマたちは「まさか二人がケンカするなんて―――」とまったく同じことを口にしていた。
「何よ!! 私たちだって人間なんだから喧嘩くらいするわよ」
と、胡桃に逆切れ気味に反論される。
「一体、どうして喧嘩なんてしたんだ?」
ユウマが事情を訊くために尋ねてみる。
「だって…………透哉が――――」
ちょっぴり悲しそうな声色で話を切り出す胡桃をユウマたちは画面越しから見守っていた。