学園一の美少女に脅されて付き合うことになりました。   作:赤瀬 涼馬

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4話 新学期と新たな日常①

「暖かな季節になり、春の兆しが見え始めた今日このころ――――」

 

 体育館に新入生代表のスピーチが響く。彼の挨拶が終わったところで、今度は我が校の生徒会長である楠井遥香会長が答辞を述べる。

 

 それから、順に学園長、教育委員会のお偉方などの話を訊く。

 

 入学式が終わった後は、新たなクラスに行き席や委員会決めをする。

 

 2年5組の教室に入っていくとクラスの面々はほどんど前と変わっておらず九音が新たに加わったくらいだった。

 

 その九音が教室に入ってくる。

 

…………西園寺さんだ、写真より、断然可愛い!!

 

 と、男子陣から猛烈な視線を受けていた。

 

(っていか、なんで写真なんであるんだ?)

 

 ユウマは不思議に思いながら、話を訊いている。

 

当の九音は、気にしていない様子で、ユウマの隣に座る。

 

―――どうして、昼神のところに座っているんだ!? 

 

 周りの男子陣が騒めき始める。すると、当然のように九音が「だって、ユウマくんは私の恋人だから」と宣言するように言い放つ。

 

 周りの時が止まる。皆がシーンとしていた。男子のみならず、その場にいたクラスメイト全員が固まっていた。

 

「さ、西園寺! そのことは秘密だって約束だろ?」

 

 ユウマは咄嗟に九音の口を塞いでいた。

 

 手の中で、九音がん~んぅぅぅ~~と喚いている。

 

 そのまま廊下に連れ出す。九音を問い詰める。

 

「いきなりひどいよ。ユウマくん」

 

 拗ねたような目を向けてくる。

 

「それは西園寺が約束を破ろうとしたからだろ?」

 

 そう言って、ジト目を向けてくるユウマに九音が大きなため息を吐く。

 

「ねぇ、ユウマくん。私たちが付き合っていることとっくにバレていると思うよ」

 

 諦観したようにそう言ってくる。

 

「どうしてそう思うんだ?」

 

 ユウマが恐る恐ると言った感じで訊くと。「だって、あの中には私と仲が良い子もいるからさ。ユウマくんの名前は出していないけれど、分かる子はすぐ気が付くと思うよ」と凛とした表情で言う。

 

「ユウマくんそろそろ堂々としな付き合っているって態度で示さない? 私、せっかく大好きなユウマくんと恋人になれたのに、このままずっと隠れているなんで嫌だよ」

 

 悲しそうな、寂しそうな表情をする九音。そんな九音を見たユウマは意を決したように頷く。

 

「西園寺の言う通りだな。せっかく恋人になれたんだからもっと堂々とするか」

 

 ユウマの言葉を訊いた九音は、嬉しそうに頷き返す。

 

 教室の戻る。堂々と恋人繋ぎをして。

 

 その光景を見た、一部の男子陣から事情説明を求める声があるが。

 

「私が、ユウマくんに一目惚れして猛アタックしたの」

 

 九音が色白の綺麗な柔肌を赤く染めながら言う。

 

 照れている九音を見た男子陣たちは驚きのあまり言葉を失う。

 

 「私は応援したいな」

 

 いつの間にか、後ろにいた胡桃がひょっこりと顔を覗かせて言う。

 

 親友のエールを訊いた、九音はありがとうと優しく微笑む。

 

 

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