目の腐った能力者   作:ウルトラマンイザーク

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影の支配者

 

 

え、なにあれ…怪獣?おーい、誰かウルトラマン呼んで来てー。あれれー?おかしいよー?なんか触手がこっちにくるよー?あれれー?おかしいよー?木山先生倒れてるよー?あれれー?おかし…おかしいよっ!

攻撃をギリギリでかわす。その瞬間、俺の横に御坂が降りてくる。

 

「なにやってんのよあんた。初春さんは?」

 

「あのボロビルの中。邪魔だから置いて来た」

 

「邪魔って…もうちょい言葉選びなさいよ」

 

先輩に敬語使えないお前に言われたくねーよ。

 

「てかなんなのあれ?」

 

「私に言われても知らないわよ。木山に電気流したらなんか出て来たのよ」

 

「すげぇな。木山先生の頭ってモンスターボールだったの?」

 

「あれがポケモンだったらベトベトンだって可愛く見えるわよ」

 

なんて話してる間にまた変な攻撃が来る。御坂は電撃でかわして俺は避ける。御坂がなんかすごい剣を作る。あとで聞いた話だが、あれ砂鉄で作ったらしい。

 

「すげぇな…」

 

それで斬りつける。触手をスッパリ両断するが、すぐに再生した。

 

「ちょっ!そんなのあり!?」

 

反撃をかわす御坂。俺はといえば見てるだけでなにも出来ない。そんな俺の横に木山先生が来る。

 

「あれはレベルアッパーのネットワークの暴走によって出来た生命体だ。ネットワークがある限り再生と肥大化を続ける。あれを止めるには方法は一つしかない」

 

その方法を俺は視線で問う。

 

「さきほど、花飾りの少女に渡したワクチンソフトを使って再生機能を停止させればいい。あとは核をブチ抜けば消滅する」

 

なるほどな。

 

「おい御坂、今の話聞いてたか?」

 

「うん、バッチリ」

 

「なら、お前は木山先生と初春持ってワクチンソフトを頼む」

 

「はぁ?あなたはどうする…まさか、あんたがあいつを食い止める気?」

 

「今回、重要なのはこいつの処理よりワクチンソフトで再生を止めることだ。足止めくらいなら俺でも出来る」

 

「でも、どうやって足止めする気よ」

 

「そうだなぁ、悪口言って怒らせて注意を引くとか?」

 

「……バカじゃないの」

 

「バカかどうか試してやるよ」

 

俺はあの化け物に言ってやった。

 

「お前、タコの失敗作みたいな外見だよな」

 

その瞬間、俺にアホみたいに攻撃してくるタコ。

 

「ほら効いたぞ!お前ら早く行け!」

 

「バカ過ぎ…」

 

御坂は呆れつつも木山先生と走って初春を回収してワクチンソフトを流しに行った。さて、念のために人祓いのルーンでも貼っとくか。

攻撃をかわしながらルーンを貼る。そして、魔術を使った。その瞬間、腹から痛みが走る。チラッと見ると、シャツが真っ赤に染まっていた。やっぱ、こうなるか…だからと言って死ぬつもりもない。ガンガン魔術を使うとしよう。太陽の位置を調節し、自分の影があの化け物の方に向くようにする。

向いたら、そこにルーンを数枚置く。

 

 

「来い。影の支配者ーヴァンパイアロードー」

 

 

俺がそう言うと、影からスーッと真っ黒のなにかが出てくる。その瞬間、飛んでくる触手。それをヴァンパイアから黒い影が伸びて全て弾き、さらに影からデッカい刃が出て来てあのタコもどきを正面から叩き斬る。チッ、やっぱ昼間だとこんなもんか…。

その瞬間、俺は吐血した。やっぱり能力開発を受けると自分の体へのダメージがデカイ。それに、奴はワクチンソフトが使用されるまで不死身状態だ。ぶっちゃけ御坂達早くして欲しい。

すると、今度は別の攻撃をしてくる。それを俺はかわしてさらにヴァンパイアでタコ殴りにする。だが、すぐに再生されるし、なにより俺の身がもたない。そこで、よく見ると奴の再生速度が落ちてることに気付いた。

 

「ようやくか…」

 

そして、俺は核へ狙いを定めた。

 

「んなもんに手ェ出す暇があるなら、自分なりに努力しやがれ」

 

そう吐き捨てて、今までで一番デカい攻撃をぶち込む。それが核を見事に貫通し、タコもどきは消滅、ついでにヴァンパイアも普通の影に戻った。

 

「ガハッ!」

 

さらに血を吐く。まずいな…こんな状態じゃ御坂達が来ちまう。ルーンとか見られるのはマズイ。そう思ってる時に俺の目の前に誰かが立っていた。つーかこんな無様な所を一番見られたくない奴がいた。

 

「ようハチやん、元気かにゃー」

 

「お前…元気に見えんのかよ…」

 

「俺がなんでこんなところにわざわざ来たのか分かるよな?」

 

あぁ、それくらい分かってる。魔術をこんなひと気の多いところで使ったとかそんなとこだろ。

 

「あの…一応、人祓いのルーンとかはっ付けといたんだけど…」

 

「ダメだ。まず魔術を使った時点でアウトぜよ」

 

厳しい野郎だ…。

 

「それで、スパイ役解任か?それともなんかお咎めか?」

 

「いや、そう思ったんだが…俺のお願いを聞くだけで今回は許してやるぜよ」

 

それは他のどんなお咎めよりもキツイ気がするんですが…。

 

「ねーちんに『かんざきさんじゅうはっさい』って言って来て欲しいにゃ…」

 

「土御門」

 

その声に俺と土御門がブルっと震える。見ると、神裂が日本の古文化レベルの形相で立っていた。

 

「ちょっ待つにゃねーちん!今のはほんの…」

 

「七閃」

 

うーわ…容赦ねぇ…。で、今度は俺に向き直る。

 

「比企谷、今回は学園都市を守ったとして刑罰は自宅謹慎とします。ただし、次私用で使ったら分かってますね?」

 

「うぃっす…」

 

「……」

 

なんだよ…。

 

「あなた、風紀委員とやらに入って少し変わったようですね」

 

「はぁ?なに言って…」

 

「少し見直した、ということです。以前のあなたなら自分の身を削ってまでこの街を守ろうとはしなかったでしょう」

 

「変わってねぇよ。今回だって俺の風紀委員の仕事が一秒でも早く終わると思ってやっただけだ」

 

「そうですか…なんていうか…捻デレさんですね」

 

「はぁ?わけわからん造語を作るな」

 

「ふふっ…それではルーンは私が回収しておきますのであなたはさっさと自宅に戻って下さい」

 

「…りょーかい」

 

言われるがまま、俺は立ち上がって自宅へ戻った。

 

 

 

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