シンクレアとクローマーのクリスマス   作:時雨オオカミ

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1日目〜3日目 幻想体・学生・狐シンクレア

12月15日

クリスマスまであと10日!

◯幻想体化クローマー育成部シリーズ

 

簡単説明

→3章後、シンクレアの自室に幻想体化したクローマーが住んでいる話。

 

 

「おかえりなさ〜い、シンクレア! 遅かったね?」

 

「バスのみんなとクリスマス会が、あって……」

 

「ふーん……それより、今日もするよね? クリスマスだし〜、いつもよりももっと派手に! ……なに? この箱」

 

「ケーキとチキン。僕の分、あとで食べるって言って取り置いてもらって、他のみんなに食べられちゃう前に帰ってきたんだ。シャンパンもあるんだけど……一緒にどうかなって」

 

「〜〜! シンクレア!!」

 

「わっ!? 待って! 抱きつかれたら落と……!危ないって!」

 

「一緒に食べさせ合いっこしようね〜!」

 

「はいはい、分かったから席について」

 

「は〜い♪」

 

 

12月16日

クリスマスまであと9日!

◯学生シンクロシリーズ

 

 

「クリスマス仕様の新作パフェがあるって! 付き合ってくれるよね?」

「……まあ、気になってても一人で食べきれないし」

「やった♡ それとね、こっちは◯◯のホテルの聖夜宿泊ペアチケットなんだけど」

「えっ」

「お互いの家でしたことはあっても、ホテルって泊まったことないよね?」

「そうだけど……」

「ハジメテのホテル、行っちゃう?」

「〜〜っ、分かった。行こっか。でもなるべく人に見られないようにしようよ」

「え〜? 私はシンクレアにされちゃいます♡ って自慢したいのになあ〜」

「そういうのやめてよ……」

「やだ♡ 私を言うこときかせたいんだったら、力技でしてみせてよね!」

「言ったな? 覚悟しろよ」

「あ、あれ? まずったかな……」

※もちろん力技で言うことをきかせられた。

 

 

12月17日

クリスマスまであと8日!

 

◯特殊事例対策部署シリーズ

 

簡単説明

→狐のハーフなシンクレアが、特殊事例と呼ばれる怪異的ななにかを対処する部署所属のクローマーに首輪を付けられてバディとして事件解決していく話

 

 

「シンクレア、あのね。私今日はケーキを作ってきたの! ぜひ君に食べてもらおうと思っ」

 

 寄ってきた彼女を押さえつけて牙を食い込ませる。ぴるると不機嫌に揺れた耳が捉えた声質と、その匂いはクローマーとは似ても似つかない甘ったるすぎるもの。

 首筋に牙を埋めて食いちぎれば口いっぱいにケーキのような味が広がった。

 

 食べて、食べて、全て食べ終えてから僕は彼女の持ってきたケーキの箱を大事に抱えて歩き出す。そっと箱の中を見れば、小さくなったクローマーが目を閉じて横たわっていた。

 

 元凶は殺したから多分すぐに戻るとは思うけど、油断はできない。早くファウストさんに相談しないと。

 

「君って、意外とこういう特殊事例に狙われるよね……まあ、僕は絶対に見間違えたりなんてしないけど」

 

 尻尾をパタリと振る。擬態型の特殊事例はこれだから嫌いなんだ。

 

 ……もう二度と僕から大切なものを奪わせてなるものか。

 

「……人形サイズの小さいクローマー……か」

 

 好奇心が働いて、この状態のまま舐めしゃぶったら彼女は喜ぶだろうか? なんてことを考える。

 

 その後、自然に術が解けて彼女が元に戻るまで、人形用の服を買いに走るはめになるとは思わず……僕はるんるんで職員寮に帰るのだった。

 

「彼女の負担にならないようにするのなら、お二人で楽しむことは否定しませんよ」

「あっ、はい……」

「それってこの状態でもえっちしていいってことよね! ママ!」

「ファウストは先輩であってママではありません。しかし、その通りです」

「……」

 

 なにも言っていないにもかかわらず、ファウストさんには全てお見通しだったので大変気まずい思いをしたのは後の話である。

 

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