真っ二つに、その胴体を斬り裂かれた芋虫野郎は、そのまま地面に転がる。
芋虫野郎に対して、今の俺には慈悲を与える気持ちはなかった。
「目、目がぁぁぁぁ!!体がぁぁぁ!!」
その悲鳴を聞きながらも、俺は既に奴への興味はなかった。
「キヒヒ。いい趣味だな、百騎兵。なかなか派手な終わり方だったじゃないか」
戦いが終わった後に、俺の頭に響くのはメタリカの声。
それと共に。
「・・・おい、ピラーが姿を現すぞ」
その声と共に見つめれば、そこには、緑色のつくしを思わせる何かがそこにあった。
これが、メタリカと芋虫野郎が言っていたピラーである事は間違いないようだ。
「こいつがピラー・オブ・テンペランス!守護者をがいなくなった事で、姿を現したか、百騎兵」
「んっ」
そう、メタリカからの声を聞くと、俺の腰にあるジュウガドライバーが。
まるで目の前にあるピラー・オブ・テンペランスに共鳴するように光る。
それと共に、なんと、ピラー・オブ・テンペランスは、そのまま大輪の花を裂いた。
「なっ」
ピラー・オブ・テンペランスから飛び出たのは、沼。
それだけじゃない。
そこから跳びだしたのは、何か別のエネルギー。
それが、ジュウガバイスタンプに吸い込まれる。
「なっ」『ブラキオ』
鳴り響いた音声と共に、俺は見つめる。
まさか、ピラー・オブ・テンペランスの中に、ジュウガの力が隠されていたのか。
俺の頭には、メタリカの奴が喜ぶ声が聞こえるが、それよりも俺が気になるのは、なぜピラー・オブ・テンペランスの中に、あの時に無くなったジュウガの力があったのか。
「リカ、まさかあなたが沼を出てくるなんて」
そう、俺が考えている間に、聞こえてきた声。
その横には、既にメタリカの姿がいた。
だけど、それとは別に黒いフードを身に纏った人物が目の前にいた。
「キヒヒ、出やがったな、諸悪の根源、醜き森の魔女マーリカ!」
メタリカは、黒いフードの人物の事を知っている様子で、そのまま名前を出す。
「どうだ?ワタシはついに外界に出る事に成功したぞ!」
「お久しぶりです、リカ。しばらく大人しくしていたかと思えば、よもやピラーを破壊するなんて」
「リカではない!ワタシの名はメタリカだ!この$%&#?女!!」
「うわぁ、口が悪ぅ、さっき、諸悪の根源だとか言っていたけど、思いっきり、お前ーじゃないか」
「あぁ、お前だって、その片棒、いやむしろほとんどお前のおかげで出来たじゃないか」
「お前の脅しで、無理矢理やったんだろうが。まぁこちらとしても、色々と気になる事は出来たんだがな」
そう、俺はマーリカの方に目を向ける。
「あなたが、リカの使い魔ですか」
「まぁ、一応は形式上というよりもこいつに無理矢理契約させられて、本当に嫌で、嫌で仕方なくなって、こいつのせいで名前が百騎兵に変えられた男だ」
「あぁ、なんか文句あるのかぁ!」
「いや、ありまくりだよ!お前のせいで、こっちは色々と苦労しているんだよ!!まぁ、けど、それとは別にマーリカさん。あんたには少し聞きたい事がある」
「・・・私にですか、ですが、残念ながらあなたが彼女の使い魔であり、先程、見る限り、ピラー・オブ・テンペランスを解放する力がある以上。あなたは私の敵ですので」
「まぁ、それは確かにな。けれど、俺はあんたに聞きたい事がある。だから、敵としてでもあんたに会いに行くぞ」
俺の言葉に対して、マーリカは。
「分かりました。けれど、その際には、私も森を守る者として、全力でお相手します」
その言葉と共に、マーリカは、その姿を消した。
「ちっ、まぁ良い。どちらにしても、あの女と戦う事は変わりない!百騎兵!分かっていると思うが、あの女を徹底的に倒せ!」
そう、メタリカは言う。
けど、このよっぽど悪者の奴よりも、向こうのマーリカという人に乗り換えるのもありじゃないか。
「言っておくが、契約は既に私と結ばれている以上は、乗り換える事は出来ないからな。既にお前は私の物だからな」
「ちっ」
バレていたか。