これ実質アルター能力だ!   作:ロッカー先輩

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名前

 

 

 

 ■

 

 

 

 「まずこのキヴォトスを一言で表すなら超巨大学園都市という言葉が一番ふさわしいと思います。なぜならキヴォトスには数千の学園が存在し、それぞれが学園の自治区を運営をしています。これらの学園が保持する権力は外で言うところの国家権力と同等のものになります。そしてキヴォトスの全行政を担い、学園都市の運営に従事する中央組織こそが連邦生徒会です。」

 

 

 学園が自治区を運営してるってことは・・・

 

 

 「もしかして自治区の運営とか全部学生がやってんのか?」

 

 「正解です」

 

 「何でそんな大事なことを学生がやってんだ!?大人や教師はいないのかよ?」

 

 あまりの驚愕に語気が荒くなってしまう

 

 「大人も教員も存在しています。ですがあくまで学園都市での主役は生徒達、彼女ら生徒こそが学園の主であり、そこに大人達が入り込む余地は無いのです」

 

 「国家の代わりに学園が、政府の代わりに生徒会が存在する。ここはそういう場所なのだ、と思って貰った方が手っ取り早いかと」

 

 「ず、随分変わってるんだなこのキヴォトスってのは・・・」

 

 

 学生が国家運営だぁ!?学生の本分は勉強だろ!これだけでもうお腹おっぱいだぞ。

 

 困惑する俺の反応を楽しそうに観察しながら黒服は続ける

 

 

 「今の貴方の反応はごく自然なものでしょう。では次に、ここキヴォトスでは銃器の携帯が当たり前です。生徒や市民問わずほとんどの人々が火器を所持していますし、銃撃戦も日常茶飯事です」

 

 「は?今なんて・・・?」

 

 

 黒服の発言で俺の中の常識が音を立てて崩れ去っていくような気がした。学生が国家運営なんて軽いジャブに過ぎなかったのだ。

 

 

 「基本的に銃や火器による攻撃で彼ら彼女らは死ぬことがありません。精々かすり傷程度で済みます。ですが彼女らと違い、外の存在である私などは例外で銃弾の一発でも致命傷になりかねません」

 

 「それこそ、このキヴォトスという土地が持つ『神秘』の力によるものなのでしょうね。私達ゲマトリアはその『神秘』を解き明かし真理や秘儀を追い求めています。貴方も既に『神秘』を持つ存在、故に貴方は私が求める真理への足がかりの一つなのです」

 

 

 コイツ今さらっと俺に神秘が宿ってるって言った?さっきの戦闘で銃で撃たれても無傷だったしここまで来たらもう何でもアリだな。

 

 

 「その神秘ってやつのお陰で銃で撃たれても死なないんだな」

 

 「その死ぬことが無いという認識については訂正を。ある程度までなら無傷であるだけで許容できないレベルで傷を負えば例外無く死亡します。それ以外にも貴方のように生徒の頭上に存在する『ヘイロー』が破壊されても死亡します」

 

 俺にもヘイローがある?俺は頭上を見上げたり、ヘイローを探るように手を動かすが特になにも見当たらない。

 

 「ククク愉快な方だ・・・基本的にヘイローを認識することは出来ませんが、ただ頭上に何かがにあるという感覚はあるそうですよ」

 

 

 触れないのなら先に言ってくれ。傍から見たら馬鹿みたいじゃないか。

 

 現状キヴォトスについての手がかりはコイツだけだ。俺はキヴォトスについて知りたいことが山程ある。とにかく次の話題に切り替えよう。

 

 

 「わかった。それじゃあ他のことも教えてくれよ。お前が教えるって言ったんだ、嫌とは言わせないぞ」

 

 「もちろんそのつもりです。では、次は何を話しましょうかね・・・」

 

 

 そこから黒服の話は数十分ほど続いたのだった。

 

 

 

 

 ■

 

 

 

 「私の話は満足頂けましたか?」

 

 「あぁ・・・十分すぎるほどな」

 

 「それは良かった。今更ですが貴方のお名前を聞いていませんでしたね」

 

 

 俺の名前か・・・こんな身体になっちまったし元の名前はもう使えそうにないな。新しく名乗るとしても違和感のない名前にしないとだな・・・

 

 そうだな・・・よし、決めた!

 

 

 「反坂(そりさか) カズハ・・・シェルブリットのカズハだ!これからはそう名乗らせてもらうぜ」

 

 

 右腕を黒服に向かって突き出しながら俺は宣言する。

 

 

 「反坂(そりさか) カズハ・・・その名前覚えておきます。それにしてもシェルブリットとは・・・その右腕の名前ですか。ククク、カズハさんやはり貴方は実に興味深い。これから貴方がキヴォトスで何を成すのかこの目で見届けさせて頂きます」

 

 「何を成すも何も無いさ。俺はただ、自分を貫き通すだけさ。じゃあな」

 

 

 別れを告げながら黒服の横を通り過ぎ、シェルブリットを解除すると右腕が元に戻るが頭の中に警告音が鳴り響く。

 

 

 『エネルギー残量ガ20%を下回リマシタ。直チニエネルギーノ補給又ハスリープモードヘノ移行ヲ推奨シマス』

 

 「なにこれ!?エネルギー補給!?どうすりゃいいのさ!」

 

 

 元の身体と同じように動けてたから忘れてたけど今の俺は機械なんだった・・・

 

 

 『本機ハ食事デエネルギーヲ補給スルコトガ可能デス』

 

 

 そんな言葉と同時に俺の腹からぐぅ~と音が鳴り、辺りに響く。

 

 これで解散みたいな雰囲気だったものだから、なんとも微妙な空気が辺りを支配する。

 

 俺はたった今横切った黒服に向き直りながら言った

 

 

 「悪りぃ黒服、何か食べれるものとかない?」

 

 

 俺の言葉を聞いて黒服はハッ!と我に返り質問に答える。

 

 

 「生憎と今は食料の類は持っていませんね・・・」

 

 

 返答は虚しくもノーであった。そうだよなこんなとこまで食べ物持ってくるわけ無いもんな。てかなんでこんなにエネルギー使ったんだけ?絶対シェルブリットを生成したせいだよな・・・

 

 

 「そうだ!そもそもお前がアイツ等に俺を襲わせなきゃ俺はここまでエネルギーを使わずに済んだ話だ!元はと言えば全部お前のせいじゃん!何も持ってないならなんでもいいから飯奢れ!」

 

 

 コイツの話を真面目に聞いてたから忘れてたけどコイツが原因の10割だったわ。

 

 

 「クッ・・・それを言われたら何も反論できません。予定変更です。ここから市街まで案内するとしましょう。そこで何か奢りますよ」

 

 

 なんとも締まらないまま俺と黒服はキヴォトスに向かって歩き始めるのだった。

 

 

 

 





 ようやく主人公の名前を出せました。

 苗字の由来は漫画版のカズマからで反逆の読みを変えると「そりさか」ってなるのでそこに漢字を当てました。

 名前は言わずもがなカズマをもじったものです。

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