WHITE ALBUM2〜幻想は雪に覆われて〜   作:ソナ刹那

14 / 21
うわ、やめろ、やめてくれ!
---クールな黒天使(シュバルツ)---


13 衣装

♫WINTER VACATION

 

「準備出来たよ〜」

 

姐御の声が聞こえる。

絶賛うちのヒロイン2人がお着替え中だ。

 

「い、いや待て!」

「冬馬さん、すっご〜い…」

 

……すっげぇ入りたい。

 

「んじゃ入るぞ?」

「嫌でも入る!」

「こっちの意見を尊重しろ!」

 

そして音楽室の中に入ると目の前には、白と黒の天使が2人。

 

「うわぁ……」

「♪」

「こりゃあまた……」

「…………」

「…ど、どうかな?」

 

恥ずかしがりながら、聞いてくる歌姫。

 

「………」

「………」

「どうしてお前らはすぐに「綺麗だ」とか「サイコー!」とか、「マジパネェ!!」とか出てこないんだよ?」

「あんたの台詞のチョイスもどうかと思うけど」

「………」

「………」

 

俺と委員長はただ硬直していた。目の前に広がる光景、それは言葉で言い表すにはあまりにも失礼で、何にも言い難い世界の至高の美がそこにあった。

 

「おい、変態部長。なんでこんな衣装を着なきゃならない?」

「衣装合わせをしたリハーサルの日に欠席してたから、こっちで決めさせていただきました」

「冬馬さんにはやっぱり黒かなぁって」

「小木曽が選んだのか!?」

「ついでに言うと、そこで固まって口パクパクしているドラマーもね」

 

何か言っている。

 

「お前らのセンスか!?……お前もいつまで固まってる、南条……!」」

「けどセレクトに間違いはないと思うよ?見事に様になってるし」

「どちらにしろ、こういう服しかないよ?わたしのと交換する?」

「余計嫌だ。やっぱり制服で……」

「それは駄目だ!!!」

「っ!……いきなり大声出すな南条」

 

お嬢の声を遮ってストップをかける。

 

「その衣装を止めるなど、この俺は絶対に認めないっ!!」

「テンションが違いすぎるだろ」

「神の産物か?世界の財宝か?目の前に在する白と黒の天使は、間違いなく今全世界の誰よりも美しい!!」

「お前キャラ変わりすぎだろ」

「その衣を脱ぎ捨てるというのか?愚の骨頂以外の何物でもない!!まさに人生を棒に振るほどのmistake !!」

「お、桜太くん……?」

「気持ち悪いと見下すか?熱すぎると馬鹿にするか?あぁ、好きにすればいいであろう。嘲笑うなり冒瀆するなり、貴様らの思うがままに口にするがいい」

「この桜太みたいな人だれーーーー?」

「だが、それでもこれだけは言わせていただく」

 

2人を見つめて、思うがままに伝える。

 

「2人とも綺麗だ。言葉で言い表せないほどに」

「っ……!!」

「〜〜〜〜っ!!」

 

自分の語彙力の無さに腹ただしくなる。

 

「……と、桜太は絶賛なので。衣装は決定な?」

「委員長」

「……なんだ?」

「……思うがままに叫べ!お前の思っている想いをそのまま!!」

「……いいのか?」

「いいんだよ。今はお咎めない。ありの〜ままの〜だ」

「……分かった」

「この2人のテンションが明らかにズレてるんだけど……?」

「依緒、男ってそういうもんだ」

 

委員長が胸に手を当てて、深呼吸をする。

 

「……凄ぇぇぇぇっ!!マジパネェハンパねぇ!!2人とも似合い過ぎだぁバッカやろーー!!なんだここは天国(heaven)か?楽園(Eden)か?桃源郷(paradise)か!?俺にいったいどうしろと!?」

「………」

「は、ははは……」

「2人とも反応に困るのは、よく分かるけど受け止めてあげて」

 

少しばかり熱かったか?

 

「まぁこんなに高評価なんで決定で」

「ふ、不公平だろ!男子は制服で、あたしたちはこんな恥ずかしい格好だと!?」

「いいじゃない冬馬さん、どうせ恥ずかしいことするんだから、そんなに変わらないよぉ」

「絶対に変わる!少なくともあたしの今までとこれからは!」

「お嬢は周りの目なんか気にしてねぇだろ。でも、確かに変わるな、一気に注目されるな」

「はっ!?」

 

何を言っている、みたいな顔をしている。

 

「だろうな」

「特に、冬馬のことを何も知らない下級生とかな」

「2人がめっちゃ注目されるってことは、春希がルックス的に邪魔だよなぁ」

「分かってるけど、あえて言う必要無いよなそれ。……だよな、桜太はともかくとして」

「はっ?なんで俺はともかくなんだよ?」

 

さりげなく外される桜太くん。この2人に勝てねぇよ?

 

「桜太知らないの?桜太って結構女子人気あるんだよ?」

「姐御マジで?」

「うん。わたしもよく聞くよ、桜太くんのこと。クラスの女子たちと喋っていると、よく聞かれるんだぁ。……しつこいくらいに」

「確かに、桜太ってモテるよな」

「そうそう、俺がナンパしてるってのに、話はいっつも桜太のことばかり。確かに俺友人だけど」

「ナンパしてんじゃねーよ……というか、俺初耳だわ」

 

何?俺モテ期?

 

「というわけで邪魔なのは春希だけ」

「お前だけには言われたくないわ武也」

「俺だってキツいわ。美女2人と比べないでくれ」

「……さらっとそういうこと言うな」

「照れちゃって〜素直じゃないな〜」

「……やっぱり小木曽は苦手だ」

 

現在1時、午後の。出番まで二時間、俺たちの。

いろんな意味で楽しみになってきた。




随分久しぶりです。お待たせしました。急いで書いたので少なめでした。そしてキャラ崩壊。

前書きは『バクマン。』から。あっちは悪魔ですけど。

さて、一週間ちょっと前にバレンタインデー、いやそれよりも大事な日。
雪菜誕生日おめでとーーーーー!!!

というわけで、これからもよろしくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。