地獄ペルソナ~地獄でバトルロイヤルする8人のペルソナ使いたち~   作:XX(旧山川海のすけ)

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第21話 魔人ゴーストQ

 そして次の日。

 

 俺たちは街外エリアの「廃墟」にやって来た。

 

 廃墟エリアは、ボロボロのビルが建ち並んでいる場所で。

 イメージとしては世紀末だ。

 

 ここに魔人ゴーストQがいる……かもしれない。

 

 すでに倒されていたら別なんだよな。

 256時間経たないと復活しないからね。

 

「どこで使いますか? それ」

 

 水畑さんが俺の手にあるスペシャルキャンディーを指差す。

 俺はクルクル回しながら

 

「……見晴らし良いところかな」

 

 見張らないといけないし。

 

 廃墟を歩く。

 すると、広場に出た。

 

 いや、広場じゃ無いな……

 

 太い道路同士の交差点だ。

 

 歩道橋が何個も掛かってて、本来なら多くの車が行き交う、交通が激しいだろう場所。

 ……この地獄には1台も無いけどな。車。

 

 その交差点にスペシャルキャンディ―を置く。

 

 そして俺たちは、歩道橋の階段の影にまで引っ込んで、キャンディーの行方を見守る。

 

 ……来るかな?

 

 来てくれ、と祈りつつ。

 

「どのくらい待ちますか?」

 

「体感で2時間くらいは待ちたい」

 

 俺は水畑さんとそんな会話をした。

 

 ……ヘルタック商店で時計あるかな?

 ここに来たとき、腕時計やスマホ、財布の類は軒並み無くなってたからな。

 

 時間が分からないのは地味に困る。

 こういうことがあるから。

 

 ……そうして。

 体感1時間くらい経った頃。

 

「あっ」

 

 水畑さんが小さく声をあげた。

 

 ……来たんだよ。

 

 変な奴が。

 

 それは派手な衣装を身に着けた小さい人影で。

 Qの字が書かれた水色のシルクハット。

 ハートマークで彩られたズボン。

 黄色いジャケット。

 

 そして顔が……

 

 眼も鼻も無く、口しかない。

 

 ……こいつだ。

 確信があった。

 

「おや、美味しい気配を察知したから来てみれば」

 

 ぴょんぴょんとスキップで移動しながら悪魔は

 

「やっぱりスペシャルキャンディーじゃないか」

 

 そんな独り言を言い、交差点にセットしたぐるぐるキャンディーを拾って迷わず拾い食い。

 

 ……どんだけ卑しいんだ。

 

「美味しい。美味しいよ」

 

 そしてキャンディーをベロベロ舐めて、バリバリ噛み砕いて食べてしまう。

 よし

 

 ……今だ!

 

「ペルソナぁ!」

 

「来て! ケイローン!」

 

 階段の影から飛び出す。

 

 俺はペルソナを召喚しつつ、ゴーストQとの間合いを詰めていく。

 走りながら腰に吊るした刀を抜き、八相に構えた。

 

 ゴーストQの方も俺たちの存在に気づき

 

「うわっ、ボクを狙っているの?」

 

 少しだけ驚いて

 

 そして

 

「……でも、今のボクを舐めちゃダメだよ」

 

 そういい、大きく息を吸い込んだ。

 

 あっ

 

「サイト―さん!」

 

 水畑さんの鋭い声。

 

「ガウガウ砲が来ます!」

 

 だな!

 俺は心で頷いて、思い切り横に飛ぶ。

 

 すると一瞬後、道路のアスファルトを削りながら、ものすごい衝撃波が俺の居た場所を薙ぎ払っていく。

 

 ガウガウ砲。

 ゴーストQはスペシャルキャンディ―を食べると、この技を4回だけ放つ力を得るんだ。

 

 そのため、気が大きくなって逃げたりしなくなるんだけど……

 

 まともに貰うと無事で済まないな。

 

 俺は今、間近で見てそれを確信した。




ゴーストQはアレがモデルなので。

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