地獄ペルソナ~地獄でバトルロイヤルする8人のペルソナ使いたち~ 作:XX(旧山川海のすけ)
第26話 デートしましょう
鴨志田が石の台に乗せられて、鎖で拘束されていた。
その両手両足に、鉄の枷をつけられている。
石の台の上から、全く動けなくなっている。
そこに、鋸をもった鬼たちがやってきて、寄ってたかって鴨志田の両手両足を切断していく。
鋸でゴリゴリと。
「うぎゃああああああ!」
悲鳴を上げる鴨志田。
涙と鼻水を流しつつ、生きたまま鋸で達磨にされていく。
血液が流れるけど、鴨志田は息絶えない。
だってここは地獄だもの。
そして両手足を切り取られ、動けなくなった鴨志田は。
今度は鬼たちに焼けた鉄棒を押し付けられて苦しめられる。
「ぐえええええ! や、止めて……!」
鉄の棒で焼かれて、子供みたいに泣く。
決して不細工では無かった鴨志田。
だけど今は、火傷だらけで
アアアッ!
苦しみ、泣いて。
鴨志田は言った。
「よくもっ、クソガキッ!」
泣き声で。
そして俺の方を向いて
「お前も来いッ……不公平だろッ!」
そう、呪いの籠った眼で睨みながら言い放つ。
……目が覚めた。
エコノミールーム。
昨日は鴨志田を倒した後、街に戻って来て。
宿を取って、寝たんだ。
食事も何も取らずに。
……そんな気分じゃ無かったから。
ベッドの上で身を起こし、タイマーの残り時間を確認する。
……まだ2時間あるな。
どうする……?
寝直す気になれない。
出よう……
俺は寝床を出て、寝るから脱いでいた学生服を着始めた。
地獄宿のロビーで、自動販売機で買える8マッカで飲める格安コーヒーを買って飲んだ。
紙コップコーヒーだ。
ソファに座り一口飲んで、ローテーブルに置いて、考える。
鴨志田は間違いなく悪党だったと思う。
でも、害虫を殺したみたいな感覚ではない……。
やらなきゃやられてたし。
この件で、誰かに「人殺し」って罵られたら
ふざけんな
即座にそう言い返せると思う。
だけど……
それと平気かどうかは別なんだな……
そのうち、慣れるんだろうか……?
戦争の話を聞く限り、その可能性は高いと思う……
でも、それにいつまで掛かるのかな……
そのときだ
「おはようございますサイト―さん」
……水畑さんが来ていたんだ。
彼女はニコニコしていた。
……彼女の俺に対する態度は全く変わっていない。
変わらず丁寧で、優しい。
……目の前の俺が人の命を絶ったというのに、どういうことなんだろうか?
少しだけ、そう思うけど。
彼女が俺を気遣ってくれていることは間違いないわけで。
「おはよう、水畑さん」
そんな自分の中から湧いてくる彼女への雑音を封印して、挨拶を返す。
すると彼女は、そんな俺の前の席に腰を下ろした。
そしてこう言った。
「……今日はデートしませんか?」
メンタル傷ついてるからね。
このまま戦うのまずいよね。
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