地獄ペルソナ~地獄でバトルロイヤルする8人のペルソナ使いたち~ 作:XX(旧山川海のすけ)
「水畑さん、あの映画感動したの?」
「えっ? 犯罪一家が真人間への一歩を踏み出したんですよ?」
あの後。
2人で喫茶店に入った。
ごーこん喫茶とかいうわけわからんもんだったけど。
これしか地獄に喫茶店は無いんだ。
入ると、青い衣装を身に纏った女性数名と男性2人が応対に出て来て。
店員だと思ったらそのまま同じテーブルについて来たので。
「落ち着いて話せないのでどっか行ってください」
そう言ったら、要望通りどっかに行ってくれた。
何なんだ一体。
で、今に至る。
「いやま、そうかもしれないけど。やり方ってものが」
「大人しく説得をしても聞くわけがないじゃないですか」
……いやまぁ、そうだけどさ。
ヒロインの弟妹たちが、平気で万引きをやる人間になってしまったのは、全部親の責任だろ。
そういう風に教育されてしまったんだ。
親が悪いのに、信頼していたお姉ちゃんに裏切られるなんて……
残酷すぎじゃん。
……でも、それを彼女に言うのは止めといた。
何か、喧嘩になりそうな気がしたんだ。
代わりに
「水畑さんは現実的なんだな」
そう、言ったんだ。
別に嫌味なんて言ってる気は無かった。
この会話を穏便に終わらせるために言ったんだ。
だけど
「え……?」
ポロ、ポロ、と。
俺の目の前で彼女は笑顔のまま、涙を溢したんだよ。
いやいやいや!
ちょっと待って!
「ちょ、俺何か悪いこと言った?」
慌てる。
泣かす気なんてなかったし。
理解できなかったから。
でも
「あ、ゴメンナサイ」
水畑さんは涙を拭って
「ありがとうございます」
変わらず、笑顔でそう言って来たんだ。
そして喫茶店で1杯50マッカのコーヒーを2人で飲んで、外に出た。
飲み終わるときには、水畑さんが突然泣いたことに関しての変な空気は消え去ってて。
「次は書店行こう。ジャアク堂書店」
普通に、次に回る場所を提案してた。
「また来てくださいませ」
青い服の店員さんに見送られて、俺たちはごーこん喫茶を後にする。
そして書店目指して歩き出そうとしたとき。
……俺たち以外の人間に遭遇したんだ。
つまり、亡者。
このバトルロイヤルの、ライバル……!
それは、道の向こうから歩いて来てて。
向こうもこっちに気づいたみたいで。
2人いた。
1人は少年。
年齢は俺と同じくらい。
……目に覇気がなかった。
体型は普通だったけど、全然強そうに見えない奴だった。
なんというか……
言っちゃなんだが、正面から戦えば絶対に勝てる。
100戦100勝できる。
そういう評価が出来てしまう。
警戒するとしたら、寝てるときか。
それ以外では全然恐れなくていい。
そういう印象の少年だ。
で、もう1人は女性。
年齢は40代……?
年齢の割には体型は普通。
顔は特に不細工では無いけど……化粧が厚かったな。
あと、格好も派手だった。
そして、目が……
酷く、攻撃的に見えた。
自分以外の全てを見下すか、あるいは敵視している……
少し、ゾッとした。
これは印象の話だけど……
この人の罪状は、おそらく殺人だろ。
まぁ、人によって刺さったり刺さらなかったりするんだよ。
創作物は。
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