地獄ペルソナ~地獄でバトルロイヤルする8人のペルソナ使いたち~ 作:XX(旧山川海のすけ)
何であのときの事を思い出したんだ。
俺が自分の意見に固執しているだって……?
……そんなこと……あるかよ!
嫌な思考を振り払うために。
俺の動きが荒くなる。
「図星かな? まぁ、自分を知ることは大事だよ!」
そこに明智の剣が襲ってくる。
上下左右に振って、防御の穴を襲ってくる斬撃。
俺の意識は防御に振れる。
強い……!
予想通り、格上だ。
剣だけで戦っていてはまず勝てない……!
だから
「ゲンサイッ!」
斬撃を全力で防御しながら、攻撃を繰り出す明智への攻撃をゲンサイに命じる。
ゲンサイは剣を八相に構えて、明智に向かって直進する。
だけど
その前に、ロキが立ち塞がり、激しく互いの剣を打ち合わせる。
……クソッ!
完封されてる!
こうしている間にも、水畑さんは……
俺は彼女の様子に目を向けた。
「下手糞な矢ね。本物の弓を教えてあげるわよ」
ゲラゲラ嗤いつつ、開田が自分の武器の大弓を構えている。
この地獄で買える弓は、番える矢は弓を引くと自動で出て来るらしい。
番え、引く。
その矢は真っ直ぐ飛んでいき
水畑さんの足に……ふくらはぎに命中した。
「アアッ!」
水畑さんの悲鳴。
それを耳にし、開田はさらに大きく嗤う。
「いい気味! 若いからってデカいツラしやがって小娘!」
……ゴミクズが!
俺の怒りが沸騰する。
最悪の人格だけど……
確かに。
前情報通り、弓の腕が素人じゃない。
達人レベルだ。
クズのくせに……!
水畑さんが足に矢を受けたままケイローンに返しの矢を撃たせる。
だけど
それは、開田のペルソナに打ち落とされた。
鉈を二刀流で引っ提げている女。
灰色の仮面を被った、豪奢な髪飾りをつけた黒髪ロングの女。
緑色のチャイナドレス風衣装で身を包んだ女。
これが開田のペルソナ・リョチ……!
「そんなヘッポコ矢なんか、私のリョチには通じないの。ウフフフ……」
心底愉しそうに。
そして開田は
「久保! 酸で焼いてやれ!」
「ハイ! ヨシミ様!」
開田の言葉に、あの覇気のない男子が必死な感じで返答する。
そして自分のペルソナを呼び出した。
「ミルメコレオ!」
ミルメコレオ……?
覇気のない男子・久保からエネルギーが放射され。
それが形を持ち、久保のペルソナを形成する。
それは
眼の部分に仮面を被ったライオンの頭と。
黒い昆虫怪人の身体を持つ異形。
久保はペルソナを召喚し
「喰らえ! アシッドブレス!」
久保のその掛け声を受け。
ペルソナ・ミルメコレオは大きく、息を吸い込んだ。
アシッドブレス……?
酸の息か!
マズイ!
助けないと!
そのときだ
「集中してないね」
明智の言葉。
そこには何の感情も込められていなかったけど。
明智の剣が閃き
次の瞬間、俺の右手の親指が吹っ飛んだ。
……激痛よりも。
その事実に俺の背が凍った。
絶体絶命だ……!
親指を失うと、剣が握れなくなる。
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