地獄ペルソナ~地獄でバトルロイヤルする8人のペルソナ使いたち~ 作:XX(旧山川海のすけ)
貪るように俺は地獄ガイドを読んだ。
なるほど、なるほど……
ペルソナを使用するのには精神力を使用するんだな。
で、最初はあまり長く出しっぱなしにはできなくて、慣れてきたら出す時間が伸びて来る。
訓練すれば伸びるのか。
ふーん、なるほど……!
俺は小学校からずっと剣道やってたけど、それと同じで、練習が大切なんだな。
燃えるな……!
……そして集中的にペルソナの項目だけ読み込んで。
パタンと本を閉じたとき。
俺は、死んだのか。
そこを否応なく思い知らされて。
降って湧いた力の興奮に誤魔化されて、まともに考えていなかったことが。
……ようやく、実感できた。
ああ、父さんにも母さんにももう会えないのか。
辛いな……
泣きそうになる。
それをやったのは、アイツか……
蟲山……!
俺を線路に突き飛ばしたときのアイツの顔は、醜かったよ。
やってやった、って顔をしてやがったな。
クズの癖に。悪の癖に。
自業自得なんだよ!
中学時代に2度と悪さができないように、小学校時代の無様な姿を暴露したけど。
そこで悔い改めて真人間になれば、その後の転落は無かったんだ。
つまり、全てお前のせいなんだ。
そこを理解せず、喚き散らして、挙句殺人だと?
ゴミ野郎が……!
俺は怒りに震えた。
そしてそれで、両親への申し訳なさと寂しさを上塗りした。
……地獄ガイドによれば、勝ち残れば現世に復活できるとあった。
だったら、やってやるよ……
ここは地獄なんだろ?
俺が何故ここに来ることになったのかは理解に苦しむけど、俺の他はきっとそれなりの連中ばかりのはず。
俺には、躊躇う理由が無かった。
そしてとりあえず、街のエリアを目指そうと歩き始めたんだ。
街エリアには、食堂と宿泊施設、そして武器屋、道具屋、書店、その他。
各種店舗があるらしい。
……街エリアは戦闘禁止。
つまり、安全地帯。
地獄ガイドの残りの項目は、そこでゆっくり読み込もう。
こういうのは、把握してるヤツが強いんだ。
何が何でも、俺がこのバトルロイヤルに勝ち残ってやる……!
そう、決意を固めたとき。
「ペルソナーッ!」
……声が、聞こえて来たんだ。
女の子の声だった。
え……?
声……?
俺以外の人語。
というか、ペルソナ?
……まず間違いなく、俺以外の亡者が近くにいる。
どうしよう、と思った。
俺以外の亡者は、たった1つの復活の権利を争い、殺し合うライバル。
つまり敵なんだ。
俺はどうするべきなんだろうか……?
ちょっと、迷った。
だけど最終的に
いずれ戦う相手が、どういうペルソナを使うのか。
それが見れるかもしれないんだ。
だったら、行くべきだろう。
敵のことは把握しておくべきだからさ。
なので俺は……
声が聞こえた方向に、駆け出したんだ。
次回、2人目のペルソナ使い登場。
本作を読んでいただき感謝です。
続きが気になる、面白かった。
その場合は評価、お気に入り、コメント等を頂けますと嬉しいです。