地獄ペルソナ~地獄でバトルロイヤルする8人のペルソナ使いたち~   作:XX(旧山川海のすけ)

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第44話 面白そうじゃねえか

 ドアを小さく開けて、隣の部屋を見張る。

 出て来た瞬間に、偶然同時に出て来た風を装うんだ。

 

 ドキドキする。

 

 水畑さんと2人、寄り添うようにして隣の部屋のドアが開くのを待つ。

 時間としては短いはずなんだが、だいぶ長く感じた。

 

 そしてガチャっとドアが開いたとき。

 

 俺は気合を入れる。

 これから会うのは、地獄に堕ちてしまった男。

 そんな男が、一時的にでも手を組める相手なのかを見極めるんだ。

 

「お兄さん、ステキだったわ。また遊びに来てね」

 

 ……サキュバスのおねーさんと一緒に出て来たのは。

 

 年齢は絶対成人してて、中年って言うほどでもない。

 かといって、若すぎない。

 

 ……20代後半くらいかな?

 

 で、身長は低いとはいえず、デカイとも言えない感じ。

 170センチ超、180センチ未満?

 

 180センチを超えると、俺は大きく感じるんだ。

 

 そして筋肉質で……顔つきが、獰猛な感じがした。

 眼の鋭さが猛獣みたいだ。

 薄笑いを浮かべていたけど、そこに柔らかさなんてない。

 

 髪型はドレッドヘアで、色は黒。

 

 服装はアーミーパンツと黒タンクトップ。

 ガタイがすごく良いのでメッチャ似合ってるけど……

 

 この人、大丈夫なんだろうか……?

 とても堅気に見えない……

 

 そう不安になったけど、ここは暴力禁止エリア。

 いきなり襲われることはないはずだし、そのビビリには意味がない。

 

 だから俺は

 気合を入れて、飛び出した。

 

「あ、はじめまして」

 

 まるで偶然出会って、咄嗟に挨拶をしたという風を装って。

 

 すると

 

「ああ……? オマエラ、知らん顔だな」

 

 彼はそう返して来た。

 そりゃそうでしょうね。

 だからはじめましてなんですけど。

 

 ……今の会話で考えるに。

 この人、あまり注意深く他人の話を聞かないのかもしれないな。

 今の返答は、俺の最初の挨拶を聞き流したってことだし。

 

 

 

「……ふぅん」

 

 店の外に出て。道端で座って貰い。

 自動販売機で買って来た飲み物「後光の紅茶」を渡して。

 

 俺の話を聞いてもらった。

 

 明智という男が、生前殺し屋をしていた疑いがあり、敵に回すと恐ろしいので、倒すまでの間こっちと手を組まないか? という内容の。

 

 彼は……名前は嶽下(たけした)飽喰(あくら)というらしい。

 体型が引き締まってることを褒めたら、元々傭兵をしてたと教えてくれた。

 

 彼は……道に脚を投げ出して座り、渡したペットボトルの飲み物「後光の紅茶」のキャップを捻り、フタを開け。

 中身を一気に飲み干して、空になったペットボトルを躊躇いなく投げ捨てた。

 

 そして

 

「面白そうじゃねえか」

 

 そんな返答を。

 

 おお、だったら……

 

 そう、思ったら

 

「そういう奴なら、タイマンでぶっ殺してェな」

 

 心底嬉しそうに。

 彼はそう言い。

 

 俺はその返答に絶句する。

 

 ……この人、一体何を言ってるんだ?




バトルロイヤルものなら、1人はこういうのが要るのよね。

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