地獄ペルソナ~地獄でバトルロイヤルする8人のペルソナ使いたち~   作:XX(旧山川海のすけ)

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第47話 何で知らないの?

「こ、こんにちは」

 

 一応、返事は返す。

 いずれ戦うにしても、目をつけられるのはマズい。

 

 相手は皇居にマシンガンを持った兵隊を送り込んだテロリストだ。

 そんな相手に率先して狙われるのは避けなければ……!

 

 どんな手を使われるか分からん……!

 

 だけど

 

「こんにちは」

 

 水畑さんが一歩出て

 

「少し……」

 

 よろしいでしょうか?

 

 そう言いかけた。

 マズイ! と思ったのと

 

 松山に何で声を掛けるんだ!?

 ありえないだろ!

 

 そう思ったので

 

 慌てて思い切り彼女の手を引いてロビーから離れた位置に連れて行く

 

「えっ、な、なんですか!?」

 

 水畑さん、何でそんなことをされたのか分かってない。

 

 俺は

 

「何してんの!?」

 

 声を抑えて、叱責口調で言った。

 あの男と関わるのは避けなきゃいけないだろ!

 

 だけど

 

「えっと、何でサイト―さん、そんなに怒ってるんですか?」

 

 キョトン、としてる。

 ……正直、呆れた。

 

「皇居メシア教徒テロ事件知ってるだろ!? アイツ、メシア教教祖の松山だ!」

 

「えっ」

 

 水畑さんが心底驚いた顔をした。

 

 今頃気づいたのか。

 テレビで散々顔写真出てたじゃん!

 

 そう思っていたら

 

「……あの人、メシア教の教祖だったんですか?」

 

 あのねー。

 気づいたとかじゃ無くて、知らないとか

 

 あり得ない。

 

 すると

 

 俺の表情で何か察したのか

 

「……あの人の顔、普通の人は知ってるんですね」

 

 そう、溢したんだ。

 えっ

 

 ……その表情に、俺は闇を感じた。

 

 悲しさ、寂しさ。

 そういうものが入り混じった表情だったんだ。

 

 違う……

 

 水畑さんが、松山の顔を知らないのは物覚えが悪いとか、常識が無いとかじゃない。

 

 何か全然、別の理由だ……

 

 だから俺は

 

「アイツは駄目だ。……皇居に攻め込んだテロリストなんだからさ」

 

 それだけ言って、この件について話をするのを止めたんだ。

 

 

 

 しかし……

 どうしたもんだろうか……?

 

 他の亡者に、組むことが出来る人間がいない。

 

 自分と水畑さんの2人で何とかするしか無いんだろうか……?

 

 そうすると、強化策としては……

 

 魔人を狩って、杖を手に入れる。

 

 もしくは……

 

 悪魔を脅して、サブペルソナを充実させる……

 お金を稼いで、高額の有用アイテムをしっかり揃える……

 

 俺たちは地獄宿の外に出て、しばらく思案し

 

 結論。

 

「サブペルソナを整えましょう」

 

「……だね。現実的な強化策はそれしか思いつかないよ」

 

 外で戦い、お金を稼ぎ、サブペルソナを充実させよう。

 人数面での強化が望めないなら、そっちで頑張るしかない。

 

 ……そう、決まったんだ。

 俺たち2人の共通の意志として。




ヒロインがあまりにも物知らずな件。

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