地獄ペルソナ~地獄でバトルロイヤルする8人のペルソナ使いたち~   作:XX(旧山川海のすけ)

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第67話 彼女のペルソナ

 明智さんと一緒に狩りと修行をする場所は、砂漠エリアにした。

 理由は、ここに魔人マタドールが出現するからだ。

 

 あてもなく魔人との遭遇に期待するなら、出会って助かる魔人の方が良い。

 魔人マタドールは合体魔法を使用可能にする「相気(そうき)の杖」を落とすからね。

 

 で、今。

 

 ミルファが、砂漠に出現した悪魔と戦ってくれている。

 

 スレイプニルに跨り、光の手綱を取って宙を縦横無尽に走り回っている。

 

「……なんというか。彼女1人でも楽勝で狩りが出来てしまうね。意識的にこっちにも獲物を残して貰わないと、僕らは修行が出来ないよ」

 

 明智さんは少し苦笑していた。

 まぁ、同感。

 

 実際、ミルファはとても強くなっていた。

 

「行くよッ! スレイプニル!」

 

 スレイプニルを操り、空を駆け

 

「グングニル!」

 

 無限に投げられる手投げ槍・グングニルを宙を舞う悪魔に投げ放つ。

 鷲の頭部と足、そして翼。そこにライオンの身体を持つ魔獣に。

 

 ……誰でも知ってる怪物・グリフォン。

 

 ピィィッ!

 

 グリフォンはミルファの投げたグングニルに貫かれ、墜落。

 落下しながら塵になり、消滅する。

 

 そのまま止まらず、地上でミルファを迎え撃とうと身構える悪魔の群れに突っ込んで。

 

 そこで叫んだ

 

「スレイプニル! 真理の雷よ!」

 

 瞬間。

 

 舞い降りて来たミルファを襲おうとしたワニの頭部とライオンの上半身、そしてカバの下半身を持つ魔獣たちが。

 

 グオオオオオッ!

 

 ミルファのスレイプニルが発した輝く電撃の嵐に巻き込まれ、感電し倒れていく。

 

 ミルファの今のペルソナ「スレイプニル」

 電撃魔法と光の魔法が無効で、衝撃魔法を反射する。

 

 無効化や反射できる属性が3つあり、そして弱点が存在しないんだ。

 

 ほぼ1人で悪魔たちを全滅させ、彼女はペルソナを引っ込めた。

 

 そして砂の上に降り立ち

 

「……終わりました!」

 

 満面の笑みでそう言ったんだ。

 

 

 

「花火、線香花火しか無いですね」

 

 そして砂漠で十分に稼ぎ、修行をした後。

 危なげなく帰って来て。

 

「ありゃ、ホントだ」

 

 約束通り、ヘルタック商店で花火を買おうとしたんだ。

 

 バケツとマッチと蝋燭、そして浴衣は確保できたのに。

 肝心の花火が無いなんて。

 

 しかし、誰が買ったんだ?

 久保? 松山? 嶽下?

 

 ……明智さんは買わないよなぁ……

 嶽下も買いそうにないし……

 

 だからといって、松山と久保が買いそうかというと、それも微妙……

 まぁ、そんなことよりも

 

「あの、店主さん!」

 

「何じゃ?」

 

 俺はヘルタック商店の店主のドワーフに

 

「ここに置いてた花火っていつ入荷するの?」

 

 商品補充がいつになるかを訊いたんだ。

 近いうちなら、そのときを逃したくないし

 

 すると

 

「数日待って貰えるか? そしたら入荷するぞい」

 

 ……数日後か。

 毎日ってわけじゃないんだな。

 

 どうせ物資が無限に湧いて補充されるんだから

 

 品切れの無いシステムだったらいいのにさ。

 そう、俺が理不尽だと思っていると

 

「マサフミ君。そんなの今は良いじゃ無いですか」

 

 彼女に言われた。

 

「私は今、マサフミ君と花火がしたいんです」

 

 ……すごく、グッとくる言葉を。




100点でなくても、花火を一緒にすることが大事なんだ。

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