地獄ペルソナ~地獄でバトルロイヤルする8人のペルソナ使いたち~ 作:XX(旧山川海のすけ)
第7話 バトルロイヤルの競争相手だろ?
「ええと、ありがとう水畑さん」
彼女の名前でショックを受けたけど。
とりあえず、礼を言わないと。
俺は立ちあがり、そう礼を言い
困ってしまった。
何で俺を助けたんだ?
遊びじゃ無いんだぞ……?
この地獄のバトルロイヤルは……
というか……
この子、本当に地獄に堕ちるようなことをした亡者なのか?
可愛い、善良な女の子にしか見えない……
そんなふうに色々、なんだかわけがわからなくて
「こっち来て長いの?」
そんなことを訊いてしまう。
訊いてどうする?
そんな質問だけどさ
彼女は
「いえ、30分くらい前です。サイト―さんは?」
「俺も20分くらい前かな」
……そこで会話が終わってしまう。
それは何か良くない気がして
俺は
「電車に撥ねられてこっちに来てしまった。参ったな、って感じだよ」
……何言ってんだ、俺。
場繋ぎで、自分の死因を口にしてしまった。
で
「地獄送りになったのは、電車を止めてしまったからかな。どれだけの損害賠償が来てるか分からないしね」
……続けて言い訳を口にしていた。
俺自身、地獄送りに納得してないから
なんというか……誤解されたくなかったんだ。
彼女に。
俺は悪党じゃないんだと訴えたかった。
そんな俺に、彼女は「そうですか」と返してくれて。
本当ですか?
理由は他にあるのでは?
……そう訊かれたらどうしよう。
俺はそんなことを思っていたので。
ホッとした。
「とりあえず、街に行きましょう」
その話はそこで終わり。
彼女はそんな提案をした。
俺は
何で俺を助けたの?
君、何でこんなところに居るんだ?
そういうことがすごく訊きたかったけど
耐えた。
さすがに訊けない。
そして俺たちは20分くらい歩いて。
街エリアに辿り着いた。
大きな門が入り口で。
門の上に「地獄町」と書かれていた。
ここが街か……
この門を潜れば、戦闘は禁止される。
暴力行為を行った瞬間に、街の外に放り出されるらしい。
地獄ガイドに書かれていた。
だからこのルールを悪用して、誰かをハメるのはできないと俺は判断している。
「やっと一息つけますね」
2人で門を潜って。
彼女はんんーと伸びをする。
緊張があったみたいだな。
「それではサイト―さん。お疲れさまでした」
そして彼女はそう言って、俺と別れようと別方向に歩いて行く。
そのとき。
俺は咄嗟にその背中に
「待ってくれ」
……彼女に話し掛けていたんだ。
「ご飯を一緒に食べないか? 何かの縁だし」
生き残りを掛けた、バトルロイヤルの競争相手に。
そんな俺の言葉に、彼女は振り向いた。
そしてこう言ったんだ。
「ええ。そうしましょうか。おなか空きましたし」
微笑みながら。
彼女の真意は?
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