地獄ペルソナ~地獄でバトルロイヤルする8人のペルソナ使いたち~ 作:XX(旧山川海のすけ)
「ヒャハハハハッ!」
松山は身を反らし、腕を広げ
哄笑している。
……こうもあっさり
あの、嶽下が殺された……!
「クズがッ! 消えてしまえ邪教徒めッ! この世にはメシア教徒だけが生きておればいい!」
松山の狂喜。
嶽下を仕留めたことを心の底から喜んでいる。
……そして羽ばたき
また飛行状態に移行する。
そして宣言
「お前たちも地獄で苦しむがいい……!」
恐ろしく冷たい声で
「その重ねた罪を償うのだ……!」
……その声でようやく落ち着いて来た。
そして気づく……
物理反射相性……!
そういうことか……!
嶽下は自分の放った空間殺法を跳ね返されたんだ。
「アイツ、物理攻撃を跳ね返すのか……」
このとき。
俺はミルファがグングニルを使用しなかったことを神様に感謝した。
もし使っていたら、ミルファが死んでいたんだ。
だから
「ミルファ! グングニルは使うな!」
「分かってます!」
地上と空中。
俺たちは言葉を交わす。
意志疎通は大事だ。
その様子を見て松山は
「……真の地獄に旅立つ前に、最後に存分に発情してもいいのだぞ? 異教徒のケモノ2匹」
せせら笑う声でそう言った。
俺はそれを無視する。
……物理反射相性という、遭遇したことが無い相手に出会って混乱したけど。
よく考えろ……
そこまで強力な相性だったら……
魔法には弱いんじゃないのか……?
進化ペルソナでも、さすがに強力過ぎる気がする。
強過ぎる相性には、バランスを取るように弱点があってしかるべき……
思えば松山は俺の雷震乱舞を回避した。
つまり、電撃属性に耐性は無い……?
俺の腹は決まった。
「テミス! 雷震乱舞を叩き込め!」
『承知だ』
滅多斬りで飛ぶ雷の斬撃を放つ。
だが松山は
「当たらなければ意味がないなぁ!」
……素早さが凄まじい。
当てられない……!
焦燥感。
だけど
(やっぱり、電撃は有効なんだ)
そこも確信した。
無効や反射、吸収なら、回避はしないはず。
堂々と腰を据えて、攻撃に専念すればいいんだ。
それをしないってことは、効くってことだろ……!
「無駄だッ! そんなもの当たりはせんッ! 見苦しいぞッ!」
松山の嘲笑。
だが、止めるわけにはいかない。
この技のみが、勝利へ繋がっている蜘蛛の糸なのかもしれないんだ。
当たれッ……!
当たってくれッ……!
焦りで周りが見えなくなり
松山の動き以外が認識できなくなっていく。
そのせいで……
遅れてしまった。
ミルファが松山のすぐ背後に迫って……
「真理の雷!」
電撃魔法「真理の雷」を発動させるのを……!
真理の雷は標的との距離が短いほど威力が高まる。
なのでほぼゼロ距離での発動は、ほぼ必殺技と言えた。
「な……?」
寸前で松山はミルファに気づき、振り返るけど。
もう、遅かった。
ミルファ自身から迸る稲光。
必殺の電撃の一撃。
それはどんな相手も仕留めずにはおかないはずだった。
だけど……
バチッ、という音がして。
その落雷に匹敵するかもしれない雷撃を喰らったのは
……ミルファだった。
魔法の発動と同時にミルファの身体が仰け反り。
スレイプニルが消滅し。
その身体が落下していく中。
黒い塵に変じて消えていくのを
……俺はスロウモーションで全て見てしまった。
ミルファ、脱落。
残り2人……
本作を読んでいただき感謝です。
続きが気になる、面白かった。
その場合は評価、お気に入り、コメント等を頂けますと嬉しいです。