Requiem for rebellion   作:皐月の王

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十戒と共に封印されし者

〈十戒〉魔神王直属の精鋭部隊。その補佐的な位置で統率者だったメリオダスの妹である少女は女神族と戦っていた。だが、ある日そのメリオダスが女神族の女性と仲良くなったと話を聞く。少女は気にすること無くベリアルインに足を運ぶ。そしてとある少女と出会い、術について話す事があった。

 

「お前はあの男の妹なのか」

 

「そうだ、一応な……」

 

「女神族のエリザベスと一緒にいることについてはどう思っているんだ?」

 

自分より歳下の子に言われて考えた少女は

 

「当人同士の勝手とは思う……妹の私としては何時紹介されるか少し楽しみ。それより、この魔法についてだが……」

 

「歳下に教わるのに抵抗は無いんだな」

 

「何時だって新しいことができるようになるのは楽しいだろう?」

 

少女はそう笑って見せた。ベリアルインの娘は驚いた表情を見せながら

 

「そうだな、では今日はこの魔法に着いて話すか」

 

魔神王の娘とベリアルインの少女は魔法に着いて話をして花を咲かせ。だが、魔神王と最高神の加護を受けながら授かりながら双方を拒否したことでベリアルインが攻撃を受ける。そん中から魔神王の娘はベリアルインの少女を助け出す。

 

「何故だ?何故そこまでして私を助ける?私のことは聞いているだろう」

 

ベリアルインの少女は魔神王の娘に問う。魔神王の娘は

 

「友人を助けるのに理由なんて欲しいのか?それに助けるのは初めてじゃ無いしな。とはいえ、私も女神族とか他の種族の相手があるんでな、ここまでしか助けられない……。互いにこの戦争を終えて無事ならまた……」

 

魔神王の娘はその後ベリアルインの少女と会うことは無かった。兄は弟妹の元を離れ、女神族に着く。弟は兄を裏切り者と叫んだ。兄の背中を押したのは妹である。弟同様に守りたいものができたいと愛おしい人ができたという話は聞いていた。その人物は女神族で最高神の娘のエリザベスだった。話してみると良い人でこの争いを憂いてい、一日も早く戦争を止めたいと願っていた。妹はこの人なら兄を任せられると思ったのた。

 

そんな兄は妹と弟に一緒に来ないかと誘ってくれた。弟にも大切な人が居た。勿論兄もそれは知ってるから、その人も連れてこいと言ったが、弟は手を振り払った。誇りと愛する人の場所を護るため残った弟と護るべきもの為に外に出た兄。背中は押したがついていくことは出来なかった妹。

 

少女とて戦い終わってほしいと思ったが、終わらないこの地獄は終わらない。報復の連鎖に終わりなんてなかった。殺られたからやり返す、気に入らないから殺すの繰り返し……そんな地獄だ。

 

魔神族の最大戦力の兄が抜けて劣勢になる。同胞が多く死んでいくのは見過ごせないし、見過ごしていいはずがない。望まぬ戦いで、望まない戦果をあげる。魔神王に命じられ、代行者となった弟と精鋭の<十戒>と共に戦いに明け暮れる。

 

激化する戦争、兄と兄の想い人が死んだと聞かされる。殺した張本人の、魔神王に。

 

「……っ!」

 

拳を強く握り締めた。怒りと悔しさが湧き上がってくる。そして……それだけでは無く、呪いの話も聞いた。そこまでするのかと耳を疑った。あまりにも残酷、慈悲なんてない。魔神王にくってかかろうとしたが、

 

「そこまでのことをする必要があったのかっ!!!」

 

圧に屈してしまった。一緒に行かないかと誘ってくれた兄に呪いをかけたと聞きそこまでする必要があるのかと叫んだ。実の息子に、逆らったなら永遠に苦しめと呪いをかけるものか。死ぬことも許さず、想い人を看取り続けろと言うのかと怒りを顕にするが

 

「黙れ、貴様も我に、父に逆らうというのか?」

 

少女は悔しさを滲ませながら戦いに明け暮れる。そして常闇の棺によって十戒と共に封じられる。

 

そして時は流れた。聖戦が御伽話として語られる時代までになる。聖戦が終わりを告げて、3000年の時が経つ

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

魔神族の血を取り込み<七つの大罪>とリオネス王国の騎士達と戦い敗れた元・聖騎士長ヘンドリクセンは、リオネス王都より東にあるズフールの谷で瀕死になっていた。

 

<七つの大罪>団長メリオダスの放ったリベンジ・カウンターはそれほどのダメージを与えたのだ。生存率2%と言われたのは比喩ではなく、実際に死にそうになっている。魔神族特有の再生力も意味をなさないほどにダメージと消耗し、あとは死を待つだけだった。

 

しかし、そうはならなかった。

 

朦朧とする意識の中で、共に聖騎士長を務めた男、ドレファスが自身の血を飲ませてくれるという幻覚を見た気がした。直後、自身の体は完璧に再生され、女神の使徒・エリザベスの血が染み込んだ布まで近くに合った。

 

何ていう僥倖、運は味方をしてしまった。儀式の必要な欠片は全て揃った。その時が来たのだ。ヘンドリクセンは高笑いをして、呪文を唱え始める。

 

「その楔たる抱擁と……その鎖たる接吻よ……彼の者たちを解放したまえ」

 

常闇の棺が光だし、エリザベスの血が染み込んだ布がその光により浮く。尚も呪文を唱えるヘンドリクセンを……見る一つの人影があった。

 

バチバチと紫の光がスパークする。最初は弱かった光も大きく激しいものとなり、光は円を描く様に開き、ゲートのようなものを作り出す。

 

「解放の準備はこれで完了……」

 

「ここからだ、ここからが問題だ。不完全な欠片でどこまで門を開ききれるか」

 

「女神の力を宿す光り輝く雫よ……」

 

布に染み込んだ血が棺に吸い寄せられるように布から零れ落ちる。それにより激しく紫の光が迸り、ゲートがさらに大きくなる。儀式の手応えに喜びの声を漏らすヘンドリクセンはさらに詠唱を続ける。

 

「魔の者達の呪縛を解き放て……がっ!!?」

 

封印はそうやすやすと突破できるものではない。激しい光がヘンドリクセンを襲う。それは確実にヘンドリクセンの身体を削り、封印を解除しようとするものを排除しようとしている。

 

「永劫の狭間よ……忘却の彼方より!無限の眠り……より!」

 

封印を解除する詠唱を続ける。解放を阻止しようとする光は、ヘンドリクセンの体を焦がし、痛めつけるが、それでも止まらない。悲願を達成するために。

 

谷から紫の光の柱が昇る。不吉な光、決して良くないというのがわかる。光はさらに激しくなりゲートも大きくなる。そのゲートからははっきりとおぞましい気配を感じる。とてつもなく強大な気配を

 

「が……ぐ……なんとしても……魔神族を……ふっ……かつ……消えよ……無垢なる呪い……!!」

 

光が辺りを包む……。

 

「女神族が封印に仕掛けた罠か。これほどの力とは。やはり、念入りに囮を作った甲斐があった」

 

男の声でヘンドリクセンは目を覚ます。魔神族の血を取り込んでいた時とは異なり、異形の姿から元の人間の姿へと戻っていた。女神族の罠がヘンドリクセンの魔神族の部分だけを消し去ったのだろう。

 

「御苦労だった、儀式は完了した」

 

ヘンドリクセンの目に映るのは、親友であるドレファスだが、闇を宿した紋様がある。

 

「おまえ……その瞳と紋様は……?」

 

「役に立った礼にお前を殺さずにおいてやろう。この男からの頼みでもあるしな……どこへでも行くがいい」

 

変貌したドレファスにうまく回らない頭を駆使しながらも思考するのだが、自分の後ろから歩み寄る尋常ならざる気配により思考は寸断される。

 

「三千年ぶりだな我が同胞よ!!」

 

そこには"11人"の魔神族がいた。赤い鎧の魔神は

 

「三千年?随分と長い間封印されていたものだなぁ……普通に生きたら三回は死んどるわ!!」

 

闇を纏うレオタードらしき服装に魔神はドレファスに

 

「フラウドリン、その体は人間のもの?」

 

「ああ……なかなか使い勝手のいい体でな……重宝している」

 

それからも話は続く、なぜ自分達だけなのかとか、女神族、巨人族、妖精族が少ない話や、ブリタニアの支配は人間や、そしてことを運ぶのに<七つの大罪>……ひいてはメリオダスが邪魔だったと言う話を。

 

「オイお前ら!!さっさと人間共を殺してブリタニアをぶんどろうぜ!!」

 

「ケツから言ってだるい……休みたい」

 

封印から解放された魔神族は、女神族の封印の影響もあり、魔力が空の状態だ。支配するしない以前にまずは休息が必要だろう。

 

「女神の封印の作用で魔力がすっからかんに消耗させられている。ここが、ズフールの谷の中間地点であるならば、少し東にエジンバラの丘があるはずだ、行くぞ」

 

全員が闇の翼を展開し谷から飛び去る。11人目の少女は密かに思う。

 

(お兄様……)

 

再会していない人物を憂いていた。




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