神を殺してしまった少年 作:ぽむぽむ
今回は短めなんですが、ぜひ読んでみてください!
翔side
「兄様!今度はクレープなどでいかがですか?いえ、もしくはクッキーなども売っておりますが!」
「うんうん、食べるから待とうな……」
さっきから俺はリリアナとショッピングをしている。どうも、俺と一緒にショッピングに行きたかったらしく、今朝誘って来たので快く引き受けた。
が、ショッピングをしていたのはほんの1時間程度で、そのあとはずっとこんな調子で食べ歩きツアー化している。まあ、嫌じゃないから別にいいんだが……
「?どうかなさいましたか兄様?やたらと周りをキョロキョロと…」
「い、いや。なんでもないんだ」
……しっかしこの嫉妬からくる痛い程の視線はどうにかならんのか……確かにリリアナが可愛いことには納得だが、こうも長時間見続けられると心苦しいというか……なんというか……
ドォォォォォォン!
「なんだ!?」
悶々といらないことを考えていると地面が揺れ、天井もボロボロと軽く崩れだしている。このままここにいてはまずい!逃げろ!と、なんとなくおれの生存本能が語りかける。
俺はここから出ることをリリアナに言おうとしたが、既にリリアナは戦闘スタイルの服装に変身し、魔女(ストレガ)の風格をかもしだしている。
リリアナが得意とするのはその素早い剣技だけではなく、飛翔術や霊視術。秘薬調合など、魔女にしかできないことも得意としている。これらをその場その場の状況を判断し使い分けているのだから、俺と同い年とは思えない。
「いつ見てもリリアナのその姿は勇ましくてかっこいいな。それにかわいい」
「そ、それは嬉しいお言葉……ありがとうございます……////」
顔を真っ赤にしてしまった。リリアナはこういう女性面のことを褒めたりすると必ず赤面してしまう。剣技などは褒めても一切赤面したりはしないが、女性面のことになると耐性がないせいか顔を真っ赤にしてしまう。かわいいからいいがな。
「まあ、それは置いといてここから出ないとな」
「ええ、それには私も賛成です」
「じゃあ、俺が先に出て現状を確認する。リリアナは逃げ遅れた方を非難させてやってくれ!」
「分かりました!が、無理はなさらずに!いいですね!」
「任せろ!」
リリアナは基本、戦闘時になると口調が軽く変わるが、あまり気にしない。というか、気にならない。
崩壊が本格的に始まってきたせいでうるさくてしたかたない。そうなると自然と声が大きくなってしまったではないか……
そんなことを考えながらも、窓から隣の建物へ飛び移る。ここイタリアの建物は隣同士ではほぼくっついており、飛び移るのは簡単であるからなせる所業ではあるのだが、それだけではない。
実際、翔の身体能力は高い。剣技ではリリアナには勝てないが、それはあくまで剣技だけだ。本来翔の一家は体術を使う一家として有名であった。つまり、翔は剣も使うが体術も使う。ちなみにリリアナに負けたことは一度しかない。この一度も、体術を使わなかった時だが。
「さっきの建物は崩壊寸前で屋上へ行けなかったが、こっちの建物なら!」
叫びながら階段を駆け上る。思いっきり扉を開けて周りを見渡すと、翔は驚愕した。
「怒り狂うと大地に大地震を起こす……つまりポセイドンか……!」
俺は海の向こうからゆっくりと歩いてくるポセイドンを睨むことしか今はできなかった。
護堂side
「その魔道書を渡しなさい」
俺は翔と別れたあと、サルデーニャ島へと渡った。そしてかたっぱしりから話をかけ、ルクレチアさんの屋敷を探すが見つからず。途方にくれている時に後ろからナイフを突きつけられ、今に至る。
「ま、魔道書?これのことか?」
「それ以外になにがあるの。早く渡しなさい」
「これってあれか?物取りか!?」
「し、失礼ね!私は赤銅黒十字のエリカ・ブランデッリよ!わかったら渡しな!?」
「な、なんだ?!」
会話していると突然街が騒がしくなった。ん?よく見るとでっかい猪みたいなのがいる……よ……うな……!!
「おい、なんだかやばそうなんだが!?」
「クオレ・ディ・レオーネ!」
そうエリカが叫んだ途端、獅子が出てきてエリカの前で口を開ける。そしてその中からエリカが剣を取り出した。どんな仕組みだよ、まったく!
「あなたは逃げなさい!ここは危険よ!」
「あんたはどうするんだ!?」
「戦いに行くしかないわ!……勝てるかは分からないけど」
そう言い残して、エリカは屋根を飛びついで行ってしまった。………………くそ!一人行かせられるかよ!!
俺はエリカが飛んで行った方向へと走り出した。
やっとエリカが見える様になってきた頃はエリカが劣勢だった。しかし、大きな猪相手にまるで舞を舞う様な戦いに方についつい俺は見惚れてしまった。……は!いかんいかん!早くなんとかしなくては!
そう思いとりあえずエリカの近くの建物の屋上まで上がり、戦いを見ることにした。状況が分からずにうろうろしても邪魔なだけだ。まあ、今も結構邪魔かもだけどな…
「キャァァァ!」
いきなり攻撃を食らったエリカが飛んできたので、腕を掴んで引っ張り上げる。
「あなた、なんでここにいるの!?逃げなさいって言ったでしょ!?」
「そんなこと今はどうでもいいだろ?それよりあいつはなんなんだ?どうやったら倒せる」
「………まあいいわ。教えてあげる。あれは見てのとうり猪で、神の使いみたいなものよ。猪は目標を決めたら破壊するまで行進をやめないわ。早くなんとかしないと……!?」
「え?!なにが起きたんだ?……今……」
説明してくれていたエリカも、それを聞いていた俺も驚きを隠せない。
猪が風に包まれ消えてしまったからだ。
お疲れ様でした!
次は翔はポセイドンと、護堂はウルスラグナとの決着にしたいと思っています!
ではでは!