ボーダー上層部が集まる会議室……そこに、とある男が召集されていた。……またかよ。
「朝日隊員……」
「……」
呼び出された者の名は朝日 昇。ボーダー所属のエンジニアだ。何回呼び出されているかは既に不明である。
「その姿はなんだ」
「…………」
濃紺のヘルメットにピンクの複眼その姿は正に……
「ライダー……仮面ライダーと名乗らせて「黙りなさい」はい」
仮面ライダー1号であった。ちなみにシンの方
「いやー完成度高いなオイ」
「これクラッシャー自動で開閉するんすよ」
カシャンという効果音と共に下顎が露出する。
「不覚にもカッコいいと思った自分が憎い……」
「今回はトリオン体から特注品なもんで」
トリオン体に改造を施した特注品であった。特殊な製錬で産み出したトリオン合金などを骨格や筋肉に使用した、いうなればサイボーグトリオン体なのである。
「何しれっと新技術を産み出しとるんだオマエは!?」
「てへぺろ」
てへっとやってる朝日 昇、彼は25歳の成人男性である。切実にやめて欲しい。
「朝日隊員の持ってきた資料に目を通したが……これは一部の隊員のトリオン体として採用するべきだ」
「アンチトリオン攻撃用防御スーツ……これいるか?」
「いや、純粋に防御力向上にもなっているからコスト的にもあっていいだろ」
「流石に見た目は変えないとまた問い合わせ来るでしょうね……」
やんのやんのと上層部の方々が喋りだす。
「一つ聞くが……」
「なんでしょうか?」
鬼怒田が朝日に尋ねる。
「周囲のトリオンを吸収するといった機能はないな?」
「え? ありますが?」
「だから今日は少し計器の調子がおかしかったのか!? 消せ!? そんな機能!? 変な原作再現とかしなくていい!?」
「いや、対近界用なんだからあった方がいいですよ絶対」
「一理あるがこっちにも被害出るわ!?」
「え? でもさっき……」
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「敵対してる近界にサイボーグトリオン体をいっぱい送りこんで、副次効果でトリオン奪ってリソース不足も狙えるっていう作戦思いついた」
「素晴らしい作戦ですね!」
「いや悪魔かよ」
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「三輪くんは大絶賛でしたよ」
「それは聞く相手が悪いだろうが!?」
近界民スレイヤーである三輪には大絶賛の作戦である。横にいた米屋はドン引きしてたが。
「そもそもトリオン吸収するなら遠征艇に乗せれんだろうが!」
「問題ありませんよ。この……」
朝日が会議室の扉を開けるとバイクがひとりでに入って来る。
「近界移動用改造オートバイ……その名も……っ!」
「サイクロン号だろ!? 知っとるわ!?」
朝日はしれっとサイクロンまで作っていた。しかも近界移動用のやつ。
「それじゃあ、人型近界民が攻めてきたら捕まえて、脳改造して大量発生型にさせて攻めてきた近界に送り返しましょう!」
「貴様やっとることショッカーと同じだからな!?」
この後、なんだかんだあり、トリオン吸収機能の切り替えが出来る事を伝えると、早く言えとキレられるのであった。
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「って事があったんだよね」
「素晴らしい案だというのに……」
「あの、朝日さん? うちの隊長に変な事教えるの止めて欲しいんですけど?」
自販機にココアを買いに来たら三輪と米屋がいたので暇潰しに駄弁る。さっき起きた事を話したらそりゃそうだろとなる米屋に反して、三輪は残念そうにしていた。
「ていうか朝日さんって近界民に容赦ないっすよね」
「容赦する必要もないじゃん。ハッキリいって文化違い過ぎて仲良くしようっても厳しいし」
人的資源なんて言葉があるが、近界民からすると人間はガチの資源である。
「ま、俺が本当にヤバいことしそうになったらトロッコ問題くんが止めるでしょ」
「迅さんに丸投げなんすね」
「変にこっちが考えるより未来視出来るヤツに丸投げが安牌じゃない?」
そういうと朝日はココアを飲み干し、去っていくのだった。