ボーダー上層部が集まる会議室……そこに、とある男が召集されていた。
「朝日隊員……」
「はい」
呼び出された者の名は朝日 昇。ボーダー所属のエンジニアだ。ここ最近は根付さんの反応が薄い?紫髪の頭に変な輪っか着けてる男がインストールされたからじゃないですかね?
「空中でサーフィンをしていたという報告が届いている。心当たりはあるかね」
「サブフライトシステムの事ですかね?」
「いや、こっそり作ったインフィニットジャスティスのリフターかもしれない」
「なにやっとるんだ貴様!?」
やりたい放題である。こいつを止めれる人材は居ないのか?
「……一応、確認したいんだが……正直背中にサブフライトシステムを着けれる以外違いが無いのだからインフィニットジャスティスは作る必要無いんじゃないか?」
別にインフィニットジャスティスは必要無いだろうという忍田の主張に対し
「必要です。これだから何も分かってない人は……」
「俗人が」
「私はそこまで言われる事は言ってないぞ!?あと根付室長はどうしたんだ!?」
「ここ最近、機嫌悪いとシロッコみたいになってしまう様でな……」
誰か根付を病院に連れて行け。間に合わなくなっても知らんぞ。
「で、結局の所作った理由としまして……飛行トリガーにより、有事の際でも迅速に移動が可能になりましたが、どうしてもトリオンを消費してしまう問題があると指摘されたので、ある程度はサブフライトシステムで移動し、戦地に迎えばいいと思い作りました」
「確かに移動でトリオン消費するのは避けたいわな」
いくら移動速度が上がるといっても、トリオン消費は避けたいのである。
「いや、朝日さんインフィニットジャスティス作ったついでにサブフライトシステム作ってましたよね」
「おい……っ!」
てへぺろと朝日は舌をだす。誰でもいいからこいつを止めろ。まぁ契約的に朝日にケチをつけれる存在はいないのだが。
「まぁ、トリオン消費は抑えられますし、基本は移動用ですのでコスト的にはいいかと」
「キチンと結果を出しているせいで文句いう事しか出来ん……」
哀れな上層部(一部を除く)であった。
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【アマトリチャーナ】
三雲にトリオン兵に襲われやすい知り合いがいる相談を持ちかけられた朝日は襲われている当事者の家に出向いていた。
「で、この子が例のめちゃくちゃトリオン兵に襲われる子であってる?」
「は、はい」
「あ、雨取 千佳です」
「私は兄の雨取 麟児です」
ふーむと、朝日は雨取を眺める。……なお、ちっさいなぁとしか思ってない様である。
「ひとまず、トリオンスカウター使うね」
「いや、どこからどうみてもドラゴンボールのスカウターなんですけど」
麟児がツッコム。ご丁寧にピコピコ音がなっている。
「うわ、すっげトリオン38やん……」
「それってどれくらいなんです?」
「一番多いので14」
「そ、そんなに」
千佳も麟児も驚いている。こんな小さい体のどこにそんな膨大な力が秘められているというのだろうか。
「ボーダーに保護される事を勧めるよ。これじゃ狙われるわ」
「正直、信用出来ないのですが」
今まで、放っていたくせに今更なにを……と麟児は思う。
「ま、言いたいことは分かる。所詮どこまでいっても出来たばかりの民間組織だからね。でも、ボーダー以外に保護してくれる所はないよ」
実際、トリオンを運用している組織は現在ボーダーだけである。麟児は何かを考えている様だが、
「先に言うけど、近界を説得するとかは無理だぞ」
朝日がその考えを止める
「……どうしてでしょうか?」
「千佳ちゃんは意地でも保護しないとだから話すけどさ。人的資源なんて言葉があるじゃん?あっちじゃマジで人が資源だからね。文明文化倫理観が違い過ぎるし、もしかしたら、家畜扱いしてる場所もあるかもね」
朝日が、理由を説明する。近界からすれば人間=トリオンでもあるのだ。
「まぁ、結局の所は彼女次第だけど、入る理由もないでしょ」
「はい……」
なんとこの時空、千佳の友達は拐われていないのだ。だってウルトラマンのコスプレしてるヤツが遊んでるから。
「で、どうしたい?」
「私は……」
この後、家族とも話し合い、雨取 千佳の入隊が決まった。