ボーダー上層部が集まる会議室……そこに、とある男が召集されていた。
「朝日隊員……」
「はい」
呼び出された者の名は朝日 昇。ボーダー所属のエンジニアだ。……既にモニターには映像が流れている。映像に写っている右腕からドリルを生成させているこの機体は
「……なぜグレンラガンを作ったか聞こうか」
「作りたかったからです!」
「だろうな!?」
グレンラガンである。別に作らなくてもよかったのだが、作りたいから作った……ただそれだけである。
「いや、ドリル作りてぇなって」
それだけである。そのためだけにグレンラガンを作ったのである。
「ドリルが欲しいならホームセンターにでも行け!?あとクソゲーメガネは自分は関係ないみたいな顔をするな!?」
「いや関係ないんですが!?学校終わって来たら出来てたんですよ!?」
どうしようもないでしょうと三雲は訴えるが
「文句言うために有刺鉄線をペンチで切れるなら何だって出来るだろ!?止めんかそのバカを!?」
鬼怒田のとんでもない暴論に襲われる。
「何を言ってるんですか!?不可能は不可能だから不可能だって言ってるじゃないですか!?」
「不可能を可能にしろ!?」
「無茶な事を言わないでください!?」
久しぶりの趣味枠であるグレンラガンにより鬼怒田が怒りで暴走している。
「不可能を可能に……トリオンを跳ね返すコーティングでも作ってみるか?」
「だからやめんか!?……いやまて、そのコーティングは出来たら大発明だな」
「急に冷静にならないでください!?」
カオスである。
「ご、ごめんなさい」
「千佳ちゃんは気にしなくていいんだよ。これも朝日のバカとそれを止められないクソゲーメガネが悪いのだから」
千佳には優しい鬼怒田である。
「この扱いの差は何なんですか!?」
「狂ってる枠かそうじゃないかの違いじゃねぇの」
ちなみに、グレンラガンがバレた理由は朝日&千佳&いろいろなシステムやエンジンが噛み合った結果、バカでかいドリルが危険区域に発生したからだ。
そして、林藤がしれっと三雲を狂ってる枠として見ている事が判明した。
「まぁ、いうてね。アークグレンとかは作って無いんで」
「あんなバカでかい物を作られてたまるか!」
5kmもある戦艦隠し通せたら何だって隠し通せるだろう。
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「ココアタイムでやんす。支給でやんす」
「「ありがとうございます」」
いつもの自販機でココアを買った朝日は、三雲と雨取妹にもココア渡す。
「でも遠征するなら遠征艇よりでかい戦艦必要だと思うのよ。俺の作った技術もあるしトリオン不足にはならないと思うし」
「例え出来てもそんなに乗せる人員が居ないと思うんですよ」
「……ッ!?」
「いま気づいたんですか!?」
「ココアおいし」
やんややんや騒ぐ2人を眺めならほのぼのココアを飲む雨取妹、彼女もどうやら染まってきている様だ。
「おー、朝日さんにクソゲーメガネくんにバグトリちゃんも居るじゃん」
ぐだぐだ喋っていたら米屋が歩いてくる。……バグトリ?
「バグトリって何さ?」
朝日が米屋にたずねる。おそらく雨取妹の事であろうが……
「バグ見たいなトリオン量でバグトリって呼ばれてるんすよ」
「クソゲーメガネに続きバグトリか」
「何度も言いますけど僕はその通り名は認めてないですからね!?」
「私にもあだ名が……ッ!」
ここ最近、腹黒メガネとか死にゲーメガネとかルナティックメガネとか言われ始めているのを三雲はまだ知らない。
「てか何騒いでたんすか」
「アークエンジェルとかの戦艦作ろうぜって言ったらそんなに乗せる人が居ないって言われた」
「行くにしてもA級だけでしょうし、ワンチャンあってもB級上位ぐらいなんだから言われてもしょうがないっすよ」
朝日はぐぬぬと唸っている。そもそも、作ったとして何処に置くのだろうか。
「てか作るなら船以外がいいっすね。冬島さんが酔ってるの見たことあるんで」
揺れるのかどうかは不明だが、どうやら遠征艇に乗ると酔う隊員もいるらしい。
「船以外ねぇ。……電車だと酔わないみたいな人いるよな。…………近界列車!!」
「いや路線どうする気ですか!?」
「寝台列車とか乗って見たいです」
「作るなら内装豪華にしてくださいよ」
飲み物を飲み終わるまで、ぐだくだと喋る朝日達であった。