ボーダー上層部が集まる会議室……そこに、とある男が召集されていた。
「朝日隊員……」
「はい」
呼び出された者の名は朝日 昇。ボーダー所属のエンジニアだ。朝日の後ろには助手の三雲と雨取妹がいる。
「屋上に配置されているGXビットの中にガンダムDX(4Mほど)が混ざっていた。あれはいつからあった……?」
「確か仮面ライダーWの後ぐらいには出来てましたよね?」
「うん、その後にこっそり混ぜといた。割りとバレないもんだね」
「何バカなことしとるんだ貴様!?」
謎の行動に困惑する上層部の面々だが、冷静にこの男の行動に謎がない事の方が珍しいのではないのだろうか?
「で、今回は作った理由なんですけど……GXビット作っておいてDX作ってないのは……どうかなって」
「どこに対する気遣いだ!?そんな事を言い出したらジムはあるのに初代ガンダムは無いだろ!?」
「え?」
「どうしたクソゲーメガネ?」
鬼怒田の発言に三雲が困惑する。
「初代ガンダム倉庫にありましたよ」
「あー、前にジム作った時に一緒に作ったんだわ。倉庫に置きっぱなしだったか」
「知らないんだが!?」
何の話も届いてないぞと根付が困惑する。
「別に報告する義務もないので言ってませんし。あと、エクシアとかフリーダムも作ってた時期に重なるので話題にならなかったんじゃないですか?」
「フリーダムとエクシアに話題を持ってかれたのか。でアルケーと「林藤支部長は黙っていろ」」
ついでにアルケーなどを作って貰おうとする林藤を城戸が黙らせる。
「で、今回は実験を仮想空間だけで行ったんですけど……いやー火力やべぇです」
「だろうな!?」
ボーダー本部が余裕で消し飛ぶ威力である。加えて、連射可能。
「直で危険区域に行って実験しなくてよかったですわ」
「こいつが変な気の迷いを見せたら危険区域が消し飛んでた可能性があるのか……」
恐怖である。
「ちなみに雨取がいてある程度の設備を持ってけば何処でも撃てます。やはり雨取!雨取は全てを解決する!」
「えへへ」
「千佳ちゃんの才能は素晴らしいな!クソゲーメガネはそこのバカを止めろ」
「普通の人間は朝を夜にすることは出来ないんです!?」
要するに不可能ということである。
「さて、とりあえず近界のどっかの国でブッパします?」
「人の心をどこに置いてきた!?」
根付のツッコミに朝日がやれやれとため息を吐く。
「いや近界民排除派からすれば、こいつ位の火力は寧ろ嬉しいのでは?」
「このアホに大義名分を与えてしまっている方針が憎い……」
なお、別に大義名分が無くても作る模様。
~~~
会議後、再び太刀川に助手達が連れていかれたので、1人でココアを買い、訓練室に向かっていると
仮想空間の映るモニターに人集りが出来ている。
何が起きているかと覗くと、雨取妹がアイビスを両手に持ち、それぞれ真横に向け、くるくると回っていた。
「???」
朝日はえ?ウィングゼロ?雨取ってウィングゼロだったん?と、困惑している。
「あ、朝日さん……」
「出水じゃん。何があったのアレ」
「それが……」
出水の説明を聞くと朝日は困惑した。
「つまり、太刀川&当真コンビが、雨取が合流する前にごり押しで三雲を倒した結果……あのローリングアイビスが生まれたと」
「あれクソゲーメガネくんの指示ですよね」
だろうな、どう考えてもアイツの指示だろうな。だってクソゲーメガネだもん。他のオーディエンス達も絶対あのクソゲーメガネの指示だと確信してる。
「見てくださいよ。モニター前の香取の顔」
「唐突に殺してやるぞって言われたヤツみたいな顔してるな」
あれ攻略しないとダメなの?の顔でもある。
この後、太刀川のグラスホッパーで空高くに打ち上げられた当真が小さい点みたいな雨取妹を撃ち抜くという神業で勝利を納めた。歓声を上げるオーディエンス達の中で、香取はスナイパーを覚える決意をしたのだった。