ボーダー上層部が集まる会議室……そこに、とある男が召集されていた。
「朝日隊員……」
「はい」
呼び出された者の名は朝日 昇。ボーダー所属のエンジニアだ。懲りない男である。
「緑川隊員が亀仙流を習得したという噂と茜隊員が魔法少女だったという噂が流れているが犯人は君だな」
城戸は完全に犯人が朝日だと決めつけているが
「断定なんですね。そうですけど」
その通りであった。
「毎度毎度なにをしとるのだ貴様……!」
鬼怒田は既にキレていた。そのうち高血圧で血管はち切れるんじゃなかろうか
「いや自分思ったんですよ」
そういうと朝日は杖の様な物を取り出す。
「トリオンでドラゴンボールごっことか魔法少女ごっことか出来るんじゃねと」
「思ってもやるなバカタレ!?」
「緑川隊員がオレンジ色の胴着着てた時は2度見しましたよ……」
ごっこ遊びをしたかったから作りましたとかバカだろうか?
「じゃあ、鬼怒田さんと根付さんはウルトラマンごっことか仮面ライダーごっことかしなかったんですね!? 俺に文句言っていいのはしなかった奴だけです!!」
「「それとこれとは話が違うだろ!?」」
まさかの逆ギレであった。
「でも、通常のトリガーにも飛行能力つけれる様になりましたよ?」
本気のごっこ遊びの結果、いままで朝日の作った量産不可能な特殊なトリガーでなければ付けれない飛行能力がノーマルトリガーでも付けれる様になったのだ。
「なんでこんなのが才能と技術を持ってしまったのだ」
「運とかじゃないっすかね」
割りと運なのがいろいろな意味で最悪である。
「そのうちバトルマンガの技は全部使える様になりそうだな。この調子だと」
「流石に時を止めるとかは厳しいっすかね……今は」
「いつか止める気か貴様」
この男、そのうちタイムマシンでも作るんじゃなかろうか?
「てか、今回は割りと抑えめだな」
「子供の夢を叶えるというのがメインだったので、あくまでトリオン体で出来る再現に留めたって感じです」
「攻めんでいいわい」
そんな事を話していると朝日は思い出したかの様にあるものを取り出す。
「そういや参考のために魔法少女作品見てたら面白いもんありましてね。カートリッジっていうんですけど」
「弾倉に見えるが……知ってるか鬼怒田開発室長?」
「娘が見てた物には無かった気がするが……」
当たり前である。やってたの深夜なんだし、そもそも世代じゃないだろう。
「魔力をあらかじめ貯めて武器的なのに差し込むと威力が上がるってやつのトリオンバージョンです」
「普通に便利そうなの作って来ましたね」
「そういうのだけ作ってくれればいいんだが……」
「何でそんな便利そうな物をとっとと出さんのだ貴様!」
「何で一応で作ったやつが飛行機能並みに反応いいの?」
思いもよらない物の評価が高くなるのはマレによくある事である。
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「さーてココアタイム」
朝日は例のごとく自販機でココアを買っていた。
「あ、朝日さーん!」
「おー、ボーダーのワンコくんこと緑川じゃないか」
ココアのプルタブを開けていると、緑川がやってきた。
「前のドラゴンボールごっこ面白かったから今度またやろうよ!」
「ふふふ、好評でなにより。ま、亀仙流トリオン体は特注だから量産厳しいんだけどね」
「そうなの?」
「そりゃドラゴンボール再現するとね。スロットも全部埋まるし」
ま、要改良って所だね。と朝日はココアを飲みながらはなす。
「アタッカー強化案の飛天御剣流セットとかも考えてるけどどうしようかねー」
「それ強化されるの孤月だけじゃん。スコーピオンはないの?」
「元が便利だし出来る事も多いしなー。ぶっちゃけ使う側の発想力の問題レベルには強いし」
スコーピオン。強化案が何も浮かばないどうしようもないトリガーである。だって元が便利だから。
「スコーピオンを状況に応じて硬くするくらいしか…! 武装色の覇気…!」
「あ、何か思いついたやつだ。出来たら使わせてねー」
この後、トリガーの耐久性を上げるオプショントリガーを作ったり、ゴムゴムトリオン体を作った結果、再び呼び出される朝日だった。