「恐れよ、されど手を伸ばせ、その手に希望を掴み取らん」
by マルタ・ルアルディ(テイルズオブシンフォニア ラタトスクの騎士)
『いいか? 今回の試験の相手は間違いなくお前達より強い。あぁ、絶対だ。それだけは確信を持って言える』
常に思考を巡らす脳内で、友人の言葉が反芻される。
昨夜学生寮の食堂で、皆を集めて言った言葉。その声色に、一切の弛みはなかった。
『今まで散々強い奴と戦う際の注意点とか諸々は大体叩き込んできたつもりだからな。野暮な事は言わない。―――だがまぁ、折角だからな。前にも言った事をもう一回言わせてもらう』
改まって何を言うのかと一瞬身構えはしたが、それは至極単純な事だった。
否、単純だからこそ難しい。それを一同は、既に理解していた。
『どんなに劣勢でも、絶対に「敗ける」とは思うな。思った時点でお前らの敗北だ。常に思え。「勝つのは自分だ」と』
例えどれだけ絶望的でも、どれだけ背水の陣に立たされようとも。
精神さえ負けていなければ、必ず勝機がある。―――いや、勝機を作り出す事ができる。
リィンはそれを、Ⅶ組の誰よりも知っているという自負があった。―――僅かでも精神が摩耗していたら、恐らく自分はレグラムの古城で果てていただろうという実感があったからだ。
『自分が敗けるパターンを10通り思いつく暇があったら、自分がどうしたら勝利できるかを1通り捻り出せ。過程はこの際気にするな。卑怯な勝ち方が嫌だと思うのなら、そいつと
戦略で敵を出し抜いて勝つのは人類にしかできない勝ち方だ。
無論、非人道的な行いを薦めているわけではない。人はその気になれば―――極々一部の絶対的な例外を除いて―――幾らだって勝機を捻り出す事ができるのだ。
故に、真正面から力押しするだけが勝利に非ず。勝利とは、八方手を探し尽して勝ち取るもの。
『実力が足りない―――なんて誰にだって言わせねぇ。お前らは強い。強くなった。
精神が脆い―――笑止千万だ。各々地獄を潜り抜けたお前らが、弱者なわけがあるもんか。
だがそれを差し引いても、勝てるかどうかは知らん。だから死ぬ気で行け。死ぬ気で勝ちに行け。お前らの心の中に敗北に対する忌避感が僅かでも残ってる内は、
思わず、口の端が僅かに吊り上がってしまう。認められるのは嬉しい事だ。それが、目標と定めた友の言葉であるなら尚の事。
しかし、余韻に浸る暇など一瞬たりともありはしない。利剣《隼風》の柄を握り締め、眼前の土煙を真正面から見据える。
やはり―――出て来た。研ぎ澄まされた闘気と紫電の奔流を身に纏ったまま、越えなければいけない”壁”は、疲労の色を見せずに土煙を振り払う。
「ホント、強くなったモンだわ、アンタ達。戦技教導官として―――何よりアンタ達の担任教官として、これ以上ない喜びを味わってる真っ最中よ」
「メインディッシュはまだですよ、サラ教官。―――
「言うようになったじゃないリィン。ならもうちょっと―――火ぃ入れても良さそうね」
空気が弾けるような音と共に、第二ラウンド開始の
同時にⅦ組全員が臨戦態勢を敷き、自らの担当教官を迎え撃った。
―――*―――*―――
タネを明かしてしまえば、今回の
「バレスタイン教官、それにレイ君。此度の実技試験の内容をワシの方から提案したいのだが、良いかね?」
「それは、大丈夫ですが」
「流石に学院長直々に相手をする、というのは勘弁してあげて下さい。彼らも強くなったとはいえ、流石に《轟雷》のお相手は少々荷が重いかと……」
現役軍人時代、その異名で称され、斬馬刀を手に敵機械化部隊を生身で相手取ったという逸話を持つ”達人級”を相手にするには、流石に階梯に隔たりがありすぎる。
ヴァンダイクもその辺りは心得ていたのか、呵々と笑い飛ばして言葉を続けた。
「5度の特別実習、そして日々の実技教練等を経て、特科クラスⅦ組の練度は日増しに高くなっていると報告を受けておる。無論ワシも時折覗かせてもらっておるが、目を見張らせてもらったわい」
「恐縮です」
「老骨の目からすれば、若者の成長とは常に輝かしいものじゃが……あれほど歪みなく成長できる者らもそうはおるまい。ワシがあと20年は若ければ、迷わず正規軍に誘っておったじゃろうの」
冗談めいた口調で言っているものの、実際正規軍所属のナイトハルトなどはⅦ組の実力を高く評価している。トールズが正しく「軍士官学校」であった時代ならば、彼らは各部隊に引く手数多だったことだろう。
尤も彼らの中に、軍人の適性がある者が多いかと言われれば
「そこで、じゃ。―――バレスタイン教官」
「はい」
「此度の実技試験は、君が直々に彼らの成長を計るというのはどうかね」
クッ、と。レイは思わず零れそうになった笑みを寸でのところで押さえた。
何故ならそれは、元々レイの方からヴァンダイクに提案しようと思っていた事だったからだ。贔屓目でもなんでもなく、今のⅦ組ならばサラを相手にしても勝利の可能性を見出す事ができる―――そう判断したに過ぎない。
そう言った意味でもレイは手早く賛成の意を示し、そしてサラも、その案に快諾した。
だからこそ、サラは先日のアーツ特訓の際には顔を出さなかった。
自業自得でダメにした書類の片づけという理由も勿論あったが、如何にして自分を出し抜く手段を見つけるのかという事を、彼女なりに楽しみにしていたのだろう。
そして日時が飛んで9月22日、遂にその日はやって来た。
グラウンドに並ぶ姿はいつも通り。しかし、いつもと違う箇所が一つだけあった。
もはや恒例行事と化していた、サラとレイの軽口の叩き合いがない。まるでⅦ組が結成した当初のような緊張感が、そこにはあった。
だが、その切迫した雰囲気が何を示しているのか、分からない面々ではない。
この実技試験の相手が誰であるかなど、そんな事は以前にレイに言われた言葉から察しはついている。
だからこそ、違和感は感じない。既に臨戦態勢を整えて、各々の得物を片手に並んでいる。
「さて、と。今回も実技試験を始めるわけだけど……言わなくても分かってるわよね、そりゃ」
サラは手短にそうとだけ言い、自らの得物である導力銃とブレードを取り出した。《ディアボロ&ペイン》―――”悪魔”と”痛み”を意味するそれらが自分達に向けられたのは、もう4ヶ月も前の事だった。
「ルールは簡単。アタシ1人と、レイを除いたアンタ達全員。違反行為はナシ。ガチで殺しに来なさい。
後はアタシに「攻撃を”当てたら”」ポイント加算。その他にも「攻撃を”通したら”」「膝を突かせたら」、最終的に「ぶっ倒したら」満点合格にしてあげるわ」
細かい縛りは一切ナシ。要はただ倒せばいいだけの事。
そして、違反行為もナシ。それを聞いた瞬間―――フィーが隣に並んでいるアリサの影になって見えない場所で握っていた
「
戦闘開始の合図は無い。否、合図を出す気など、恐らくサラサラなかったのだろう。
Fグレネードの効果が発動する一瞬前にⅦ組全員が目を閉じたが、その直前にレイは僅かに笑っているように見えたのだ。
馬鹿正直に合図を待っていたら、その時点で紫電の餌食になって数人は戦闘不能になっていた。出鼻を挫かれない為には、「ルール違反はなし」というルールを聞いた瞬間に「こちらから仕掛ける」他はなかったのだ。
まさに、「ルール無用」。実際の戦闘を想定したような実技試験に、しかし違和感は感じなかった。
数ヶ月前の自分達ならば、絶対に突破できなかったであろう試験。実際の戦闘に分かりやすい開始の合図などない。不意打ち・奇襲の類は当たり前だ。一瞬でも気を抜けば命を落としかねない。
だからこそ、
そうして最初の一手を先んじることには成功したが、如何せんFグレネードの効果は一瞬だ。長く見積もって3秒持てば良い方だろう。
だから早々に、”次の一手”を打つ必要があった。
飛び出したのはガイウス。右手に十字槍を携えながら、左手には
「
直線方向への疾走をしながらの『思考分割』はさして難しくない技術だ。それを限定的ながら体得したガイウスは―――しかし
「ちょ―――」
視界が戻ったサラが思わず声を漏らしてしまったのも無理はない。自身からそう離れていない場所で、生徒が
駆動詠唱が強引に中断した際、導力器の中で巡っていた
巻き起こるのは、詠唱していた風属性中位アーツの
その基点となったガイウス自身、恐らく無傷ではないはずだ。もはやそれは自爆特攻にも等しい行いであり、肉体を武器として扱う”達人級”の武人でもない限り、少なからずのダメージを負ってしまうのは必然。
だが、土煙で最悪になった視界の片隅で、恐らくエリオットのものと思われる水属性の回復アーツの光が瞬いた瞬間に、彼らの策が読めた。
ガイウスは、アガートラムというトンデモ兵装を除いた場合、Ⅶ組の中で最も
恵まれた長躯と、ノルドという環境が育んだそのポテンシャルは、まさに白兵戦を行う事に特化したような形に仕上がっており、戦闘継続能力も高い。しかし、それと反比例するようにアーツへの適性が低いことが欠点でもあった。
しかし彼は今、その欠点を逆手に取ったのだ。
無論、この策をⅦ組の面々が諸手を挙げて賛成したとは思えない。リスクと、それと引き換えに手に入る結果を天秤に掛けてどちらの方がより良い結果を生むか―――それをガイウスは主張したのだろう。
捨て駒ではなく、体を張った先駆け。些か予想外の策にサラが眉を顰めようとした矢先、土煙が僅かに弛み、再び足元に何かが投げ込まれたのが分かった。
サラの視覚のみならず、聴覚と嗅覚を躊躇いもなく封じにかかったⅦ組の面々は、手榴弾の効果が表れた瞬間、全員で戦術リンクを繋いだ。
サラが土煙の中から視界を封じられているのと同じように、Ⅶ組の面々から見てもサラの姿を目視で捉えることは難しい。催涙弾の効果を受けないためにも、目を閉じ、口が開けられない状態で互いの位置を確認するためには戦術リンクに頼るほかはない。
動いたのはラウラと、傷を完全に癒したガイウスの2人。それぞれの位置関係を把握した上で、サラの発する闘気を肌で感じ取り、得物を振るう。
ラウラは上半身、ガイウスは下半身を狙って横薙ぎに振るわれた大剣と十字槍は、しかし固い手応えに阻まれた。
『『(っ……‼)』』
大剣はブレードの刃が、十字槍の穂先は導力銃の銃身が僅かの誤差もなく防いでいる。
無論、そうなるだろうと予測はしていた。視覚・嗅覚・聴覚、これらの感覚器官を塞げばどうにかなるような相手だとはそもそも思っていない。
武器が己のどこを狙って振るわれるかは、大気のうねりを読めば分かる。そうでなくともA級遊撃士として培った戦闘経験が、条件反射気味に彼女を動かしているのかもしれない。
だが、そこで攻撃の手を緩めはしない。
銀の穂先が、青色の剣が、限定された世界の中で縦横無尽に踊る。それらの攻撃は例外なくサラの姿があるところを狙いすまして放たれ、互いに攻撃が当たる事はあり得ない。
伊達に、幾度も幾度も”朝練”や実技教練をこなしてきたわけではない。戦術リンクで繋がっていなくても、互いの癖や攻撃のタイミングなどは既に読み切っている。
どうしても攻撃のインターバルが生まれてしまうラウラの攻撃の隙を埋めるように、ガイウスの槍が振るわれる。互いの姿を視認する事も叶わず、息をする事もままならない状況で、甲高い音を掻き鳴らして猛攻はひたすら続いた。
それが三十合を過ぎた辺りだろうか。それまではブレードと銃身で攻撃を払うばかりであったサラが、卓越したコンビネーションの攻撃に流石に手を出さざるを得なくなり、導力銃の引き金を引いた。
土煙の中を進む一本の紫の弾線。それを合図に、Ⅶ組で唯一”狙撃”ができる少女が弓を引き絞った。
アーツ属性も何も付加させない、ただの弓矢。矢の飛来を可能な限り悟らせない為の処置を掛けたそれを、アリサは解き放った。
弾線と並行するように突き進む弓矢。ラウラとガイウスの猛攻によりその場に”縫い付けられていた”サラは、その弓矢をブレードで斬り飛ばすしかなかった。
必然的に生まれる刹那の隙。右手に携えたブレードを振り抜いてしまっている以上、ガイウスの槍は防げてもラウラの大剣は防げない。
「(やってくれんじゃないのよ……ッ‼)」
最初の方は教官らしく出方を伺うつもりでいたのだが、こうなってしまっては是非もない。
もうすっかりと慣れてしまった、体内に電気が帯電するような感覚。内包魔力を”雷”に変換し、一時的に放射状に解き放つ。
バチリ、という、大気が破裂する音が響くと共に、今まさに攻撃を叩き込もうとしていたラウラとガイウスを吹き飛ばす。
「っ、グッ―――‼」
くぐもったような声と共に2人が盛大に吹き飛ばされたが、恐らく大したダメージは負っていない。
その衝撃で催涙弾の煙も同時に吹き飛ばされたが、土煙は晴れていない。もはやハンデなどと甘い事は言えない。早々に場所を移動しようとしたところで、真正面から残暑とはまた違う熱が頬と髪を撫でた。
「『業炎撃・飛炎』」
それは、自身の『起源属性』の一つである”火”と、太刀《隼風》に込められた”風”属性を組み合わせたその技は、容赦のない炎流となって一直線にサラを襲う。
つまるところ、この状況に至るまで
―――*―――*―――
「どうじゃ? 彼らは頑張っておるかの?」
悠々とした足取りでグラウンドに姿を現したヴァンダイクがそうレイに声を掛けたのは、第一ラウンドの戦闘が終わった辺りの頃だった。その後ろには、ナイトハルトの姿もある。
レイは礼儀として一度頭を下げてから「えぇ」と返した。
「今のところは懸命に食らいついています。勿論、勝手知ったる人間を相手にしているという”強み”はありますけど、正直
”準達人級”以上の武人を相手にする時、相手の使用武器や戦闘スタイル、癖などを理解しているのは「最低限事項」である。それは戦闘を有利に進める為の基礎的な要綱にしかならない。
画一化された戦闘方法で嵌め続ける事ができる程、彼らは容易い存在ではない。そしてそれは、彼らもしっかりと分かっている筈だ。
「……しかし、それを差し引いても”巧い”戦い方だ。教えたのはバレスタイン教官か? それともクレイドル、お前か?」
「”真っ当な”戦い方はサラ教官が。自分の場合はまぁ……”生き残る”方法を」
世の中に「勝利する」方法は幾つもあるが、それよりも「敗けない」方法の方が多いと、レイは個人的には思っていた。
統一化された組織内、それこそある種の強迫観念のようなもので縛られた軍隊のような組織に属していないのならば、玉砕などという命の落とし方は愚者の考える事でしかない。まず大切なのはどのような状況に放り込まれても生き残る事。もっと言えば、
「入学してからそろそろ半年近くになりますけど……死地は幾度も潜ってます。今の彼らなら、そこいらの猟兵団の部隊と鉢合わせても大丈夫でしょう」
「フム……レイ君、学院を卒業したらバレスタイン教官と共に戦技教導官にならんかね?」
そのスカウトに、レイは思わず乾いた笑みを溢してしまう。
「お誘いはありがたいのですが、恐らく向いていませんよ。自分の教え方は、お世辞にもスマートとは言い難いですしね。獅子は我が子を千尋の谷に突き落とすなんて言いますが、自分の場合は奈落まで蹴り飛ばして這い上がってきた人間だけを救い上げるような方針ですし」
それでも、師のカグヤよりはまだ生易しい方針と言える。彼女の場合は弟子を地獄の底に突き落とすだけでは飽き足らず、そこで死んだらそこまでだったとアッサリ割り切るような方針だ。流石にそこまで非情にはなれない。レイの場合は、奈落の底まで蹴り飛ばしても一応拾いに行く程度の慈悲はあった。
そんな言葉を交わしている間にも、戦闘は続いている。全身から紫電が漏れ出ている所から察するに、どうやらギアを上げたらしい。
まず―――ガイウスが落ちた。今のサラに接近戦を挑むのはまず無謀だが、彼女の速さから中衛・後衛組を守り切るには誰かが体を張らなければならない。
彼の名誉の為に言っておけば、善戦はしたのだ。ミリアムと組んで相手をし、今の状態のサラと十数合打ち合うだけの気概と実力は見せた。―――だが、アガートラムの攻撃のインターバルにミリアムが狙われた瞬間、ガイウスはミリアムを庇って紫電の斬撃を食らい、倒れた。
ミリアムは驚いた表情を見せたが、そこから先は早かった。戦闘不能になったガイウスをアガートラムに担がせ、その流れを保たまま、ラウラと入れ替わった。
前衛組全員が攻撃に加わらないのは、偏にこういった事態に対応するためなのだが、サラの高機動に中衛・後衛組が役目を活かしきれていない以上、前衛組が一人抜けた穴は大きい。
絶え間なく降り注ぐ紫電の銃弾と斬撃は、嵐のように吹き荒れて着実にリィン達の体力を削っていく。それをエリオットが回復させ、エマが身体能力を向上させるアーツを『多重詠唱』で重ね掛けしていく。
しかし、それでも
紫色の雷霆は、一度放たれたら止まらない。若干19歳の歴代最年少でA級遊撃士に選任されたその力は伊達ではない。
だが、それでも越えて行かなければならないのだ。例え相手が”準達人級”の武人であろうとも、11人がかりというイニシアチブがある状況で「手も足も出なかった」では話にならないのだ。
そして何より、レイは信じていた。今の彼らならば、どうにかする事ができる、と。
知力を尽くし、地力を尽くし、そして何より死力を尽くして、彼らは今、4ヶ月前には手も足も出ずに惨敗した”壁”に挑んでいる。
自然と握り拳になっていたレイの手の中に汗が滲んでくる。斬撃が交わされる音や銃口から放たれるけたたましい音が、否が応にも焦燥感を募らせてしまう。
厳しいか? と。信じているのにも関わらず、そんな言葉が脳裏を過る。思わず浮かび上がってしまったその言葉を軽く頭を振るう事で霧散させ、再び右眼で戦場を見据える。
「信じて送り出した友らに「勝利を疑わぬこと」を説いたのならば、見守る側もそれを貫かねばならんぞ、レイ君」
そんな心情を見透かしたかのように、ヴァンダイクは腕組みをしたままにレイにそう言葉を投げて来た。
「主観的にはそうは思わぬかもしれんが、彼らにとって君の言葉はこれ以上ない後押しになったことじゃろう。ならば、見守る側が不穏気な表情を浮かべていては彼らも思うがままに動けぬよ」
「それは……」
「それに―――」
不意にヴァンタイクが背後の方に視線を向ける。それを追ってレイが後ろを振り向くと、校舎の方から何人もの生徒がグラウンドの方に向かってきている様子があった。
その中にはトワやジョルジュ、アンゼリカ、その他見知った顔の生徒たちもいる。
「トワ会長? 何故ここに?」
「うーん、そのね。私たちは本当ならこの時間マカロフ教官の数学の授業だったんだけど……」
「窓から何やら面白い事やってんのが見えたからな。息抜きがてら見学に来たって訳さ」
いつも通り覇気の籠っていない声でそう言ったマカロフの言葉に、ナイトハルトは眉を顰める。
「マカロフ教官、勉学は学生の本分です。それを疎かにして他のクラスの授業の見学など……」
「まぁまぁ、いいじゃないですかナイトハルト教官」
「トマス教官⁉ 貴方もですか‼」
気が付けば、そこそこの数の生徒がグラウンド前に集まってⅦ組の実技試験を見学していた。―――尤もその中で、今現在サラとⅦ組の戦いが「拮抗」している事を理解できる生徒は少ないだろう。
だが確かに、これ程のギャラリーが集まってしまった中で自分が無様な姿を見せるわけにはいかない。チラリとヴァンダイクの方を一瞥すると、彼はただ無言で首肯した。
「うおっ、すっげぇ……」
「いっつもグラウンドに破壊痕が残ってるから相当ヤバい授業してるんだろうなぁとは思ってたが……」
「エミリー、あれ”見える”?」
「んー……ゴメン、無理っぽい」
そんなギャラリーたちが交わす声すらも、絶え間なく響き続ける戦闘音の前では鳥の囀りも同然だ。地力と戦術オーブメントの効果で底上げされた身体能力に加え、『クロノドライブ』『クロノバースト』で更に追加効果を加えた彼らの動きを見切る事は難しいだろう。
その一方で動きを見切れている生徒―――例えばアンゼリカなどは、その戦況を確認して薄い笑みを湛えている。
そんな中でレイは思わず「おや」と半分呆けたような声を挙げてしまった。
「お前も来たのか。意外だな、パトリック」
「……フン、ただの気紛れだ。ただ教室で待つのも性に合わなかったのでね」
帝都での一件以来、何だかんだで言葉を交わしてこなかったパトリックは、しかしレイのその軽口に対して敵愾心を抱くような雰囲気は醸し出していなかった。
むしろ彼の視線は、グラウンドの方に固定されて離れない。戦場を見つめるその青色の双眸には、もはや平民と言うだけで嘲るような色は残っていない。
「どうだ? あの時より強くなっただろ? アイツらは」
その本意を確かめるためにわざと促すような口調でそう言うと、パトリックは少しばかり考えるような間を置いた後、降参したように口を開いた。
「認めよう、強い。お世辞にも美しい戦い方とは言えないが……何故だろうな、僕は目の前の光景から目を離せない」
その眼に、その闘気に、言わずもがなの”不屈”の色が込められている事を彼は察していた。
その双眸に映っているのはユーシスか、リィンか、それともⅦ組全員か。ただ愚直に、馬鹿正直に「勝利」を目指して突き進む姿から目が離せないというのは、ある意味自然な事だろう。
それが羨望であれ、嫉妬であれ、根本的な悪感情は存在しない。恐らく彼の眼には、目の前で起こっている戦いはさぞや鮮烈に映っている事だろう。
これが「戦い」だ。形式も礼儀もなく、美しさも華もないが、そこにはヒトの本能の一端が込められている。
「そう思うなら最後まで見てやってくれ。アイツらの”本気”を」
「…………」
誰も彼もが、緊張感を張りつめ、歯を食いしばって戦っている。
例え全身を痺れさす攻撃に晒されても、動き辛くなった四肢を無理矢理動かして引き下がらない。
秒単位で戦局が変わり、一手一手が逆転の布石にも背水の陣にもなり得る。
敗けるな、勝て。伏せるな、立ち上がれ。―――せめて今の自分にできるのはこれ位だと、レイは彼らに心の中で激励を送り続けた。
―――*―――*―――
「……頃合いか」
クロウのその呟きは、戦闘音に紛れて誰の耳にも届かなかった。だが、導力銃のエネルギーの再装填を済ませると、彼は現在リンクを繋いでいたリィンに自身の策を伝える。
『おーい、リィン。このままじゃ埒が明かねぇ。ちっとばっか隙を作るからよ、その間に攻撃叩き込んでくれや』
『クロウ? 何を―――』
『こちとら貧弱な中衛組だからよ、適当なところで仕掛けるしかねぇんだわ。リンクはエリオットと繋ぎ直して後よろしく』
そのやり取りを最後に、クロウとのリンクが途絶えた。当人はと言えば、前衛組が相手をしているサラの側面に弧を描くようにして回り込んだ。
二丁銃から放たれる導力弾は、しかしサラの周囲に展開する紫電に阻まれて一発たりとも通らない。しかしそれでも構わず、クロウは走り続けた。
無論、それを見逃すサラではない。アガートラムから繰り出される猛攻をすり抜けるように掻い潜り、狙いの読めないクロウから潰しにかかる。
「っ―――とぉっ⁉」
しかし、放たれた斬撃を状態を後ろにそらす事でギリギリで避け、そのままサラの懐に潜り込む。
元々近接戦闘用の武器を携帯していないクロウは、そこから何ができるかという訳でもない。為す術もなく体の中心部分に銃口を押し付けられながら、しかしそれでも額に汗を浮かべて笑う。
「相討ちなんて趣味じゃねぇし、ガラでもないんスけどね」
クロウの右手に握られていたのは、1枚のカード。そこには、鎌を携えた死神の姿が描かれていた。
瞬間、カードに込められた魔力が渦を巻き、禍々しい色が弾け飛ぶ。そうなる一瞬前に押し付けられていた銃口から死なない程度の威力に抑えられた導力弾が発射され、クロウを吹き飛ばした。
「っ⁉ ぬかったわね……」
クロウの
一つは味方の対してのステータスアップ効果。もう一つは敵に対しての状態異常効果である。どの効果が現れるかはカードに魔力を込めて絵が浮かび上がるまでランダムという博打性の高い技ではあるが、今回はその中で、敵に対しての「即死」効果を引き当てた。
勿論、その一撃だけで倒れ伏すほどサラは甘くない。対魔力もかなり高い彼女に対しては精々肉体の倦怠感を誘発して僅かに平衡感覚を乱す程度の効果しか生まなかったが、それでも言葉通り、隙はできた。
『さっさと撃て‼ レーグニッツ‼』
『言われずとも分かっているッ‼』
『アリサさん、お願いします‼』
『任せて‼』
その一瞬を見逃さず、マキアスとアリサが最大の一撃を叩き込みにかかる。
形態変化させた導力式散弾銃から放たれる状態異常付加弾―――
自らの『起源属性』の一つである”火”の魔力を限界ギリギリまで注ぎ込み、鏃が触れた直線状を焼き尽くす一撃―――
大気を裂いて撃ち込まれた二種の
しかし、攻撃はそれだけでは終わらない。生み出された一瞬の勝機に、エマもまた、最大の魔力を練り込んだ
「【
唱えた瞬間、サラを囲むように出現した6つの魔法陣から、魔力で構成された塔が屹立する。その登頂部分から溢れだした神秘的な色の膨大な魔力が、中心に向かって集中する。
「【
空中に停滞した超高濃度の魔力の塊が、第二の詠唱と共に瓦解する。
「『ロードアルベリオン』‼」
天堕の一撃は半端な対魔力では防ぎ切る事はできない。本来ならば単一の目標に向けて撃つには些か過剰すぎる威力の
破壊力の一点に特化すれば、これは間違いなくⅦ組でも最強の
1人は射出された高濃度魔力の光を、さして苦労もせずに真正面から
1人は尾の一本を
そんな彼らに鍛えられれば、慢心や過度の気遣いとは無縁になる。己がまだまだ未熟であると再確認ができるからこそ、技の研鑽に努める事ができた。
「入った」という確証そのものはあった。どれ程ダメージが入ったかは、土煙が晴れるまで分からない。
―――と、そう考えていた時、突如として雷が直接落ちたのではないかと思う程の轟音が、土煙の中心から響いた。
同時に、全てが弾け飛んだ。爆心地のようになったグラウンドの中心にいたのは、片膝をついた状態からゆっくりと立ち上がるサラの姿。その周囲には、これまでよりもより濃密な紫電のオーラが纏わりついていた。
「―――流石にこれだけ食らえばちょっとは痛く感じるわね」
未だ、倒れず。
攻撃を当て、攻撃を通し、そして膝を突かせた。加算ポイント的には既に充分だ。ここで終わっても、成績的には何も問題はあるまい。
しかし、退けない。サラ・バレスタインの琥珀色の瞳には今、これまでよりも尚一層濃い戦意が籠っている。
『雷神功』―――ついにそれを引き出すところまで至った。それはつまり、Ⅶ組の全員を「そうして戦うに値する」と認めたのだ。
浴びせられる闘気は、先程までの比ではない。だがそれでも、思わず口元が緩んでしまいそうになる面々が確かにいた。
「―――漸く、俺たちは”入り口”に立った」
リィンが呟くようにそう言う。これまでの数々の敗戦を振り返るように、それでいてその先を見据えているように。
「ここは”到達点”じゃなく、俺たちの”始まり”だ。―――だから、勝つ」
ギブアップは有り得ない。ここで勝つ事にこそ意味がある。
回復アーツを乱用しているとは言え、全員が満身創痍だ。だがそれでも、全員が立ち、全員が勝機を見据えている。
「ユーシス」
「……分かった。行ってこい」
指揮権をユーシスに委ね、リィンは《隼風》を腰だめに構えた。
長期戦は悪手だ。決めるとしたら一瞬でしかない。切り札はあるが、それが成功するかどうかは、これからの行動次第である。
「『プレシャスソード』ッ‼」
開幕、『
「フッ‼」
しかし、雷撃の波動がその進撃を阻んでしまう。
「ガーちゃん‼ 『ライアットビーム』‼」
「Юδ.ηЙΩΡ」
放たれたのは高圧力の熱線。一直線ではなく、敢えて不規則に軌道を変更する事で被弾の表面積を増やす技だが、サラは巧みにその軌道を読み切って躱して見せる。
その先で、大剣と火花を散らす。氣力で身体能力を更に底上げしているとは言え、『雷神功』を発動させたサラには及ばない。そこにガイウスとミリアムも加わったが、押しているのはサラの方だった。
「ホント、大したモンだわアンタ達‼ アタシも鼻が高いわよ‼」
「それはっ、光栄だ‼」
「ですがっ、ここで貴女を越えなければ、意味はない‼」
「うんうん‼ やっぱり勝ちたいもんね‼」
その言葉を聞いて、サラは口端を吊り上げた。そこまで言うのなら耐えてみなさいと、そう言わんばかりに。
その雰囲気を察してか、3人が一歩後退する。それを見届けたユーシスは、右手を軽く掲げて合図をした。
直後、視界の全てに光が走る。放たれたのは連続して発射された雷霆の弾丸。辛うじて避けた後衛組の面々も、その余波に巻き込まれて痺れ、足が止まる。
そして、ブレードに膨大な量の魔力が凝縮され、刀身が2倍近く伸びたその姿を見た瞬間、全員の腹は決まった。
何としてもこの一撃を、耐えきらなければならない―――と。
「『オメガエクレール』ッ‼」
放たれた
「っ、くっ……これは、思った以上にキツいぞ……‼」
ユーシスの合図と同時にマキアスが詠唱を始めていた『アダマスシールド』の展開が間に合ったのは半分奇跡のようなものではあったが、物理攻撃を無効化するその高位アーツを以てしても、『オメガエクレール』の威力は削ぎ切れない。
空間ごと軋んでいるのではないかと錯覚するほどに激しい轟音が響いた後、押し敗けたのは『アダマスシールド』の方だった。
しかしその先ではすでに―――3人の前衛組の面々が迎撃の態勢を整えていた。
「『真・洸陣乱舞』‼」
「『カラミティホーク』ッ‼」
「せーのっ‼ 『ギガントブレイク』ー‼」
三種三様の
拮抗した状態が続く事数秒、互いに弾け飛んで相討ちとなる。それを確認したサラは追い討ちを掛けようと構えるが、紫電の残光の向こう側から、疾風が飛び込んできたのを見逃さなかった。
「八葉一刀流―――七の型」
その見慣れた速さは、まさしくレイの【瞬刻】のそれ。精度はまだ荒いが、独自の鍛錬でここまで習得を可能にしたことに素直に驚いてしまい、一瞬、対処が遅れた。
「『無想覇斬』ッ‼」
鞘より引き抜かれた鈍色の光が煌くと同時に、刃が傲然と迫りくる。
しかしサラも、”準達人級”の武人としての矜持がある。初速こそ出遅れたものの、逆手に持ち替えたブレードでガードに成功した。
「正直ヒヤリとさせられたわ。いつの間に覚えたのよ、それ」
「何度も何度も特訓しただけです。一度成功した事はあったので、それを忘れないうちに覚えました」
交差した刃からギチギチという音が発せられ、教え子と教官が対峙する。
良い顔をするようになったと、そう心の底から思えるようになった。まさか『雷神功』を出すまでに追い込まれるとは思っていなかったのもあってか、その感情はひとしおだ。
だが、一手足りない。リィンの得物はブレードが封じているが、サラにはまだ導力銃がある。手数の問題を考えれば、単身で勝負を掛けるべきではなかった。
しかしそれに、ここまで食い下がった彼が気付いていない筈はない。それでもリィンは退く様子など微塵も見せず、全力で抑え込み続けている。
それはまるで、
「(ッ、まさか―――‼)」
失念していた。各々が派手に動き、サラの視界を前方に固定していたからこそ、彼女は無意識に考慮から外していたのだ。
初撃以降、
「チェック」
背後から、抑揚のないそんな言葉が耳に入った。
短くカットされた銀髪が揺れ、黄緑色の双眸は暗に「待ちくたびれた」とでも言わんばかりにリィンを睨んでいるようにも見える。
『ホロウスフィア』―――エレボニアでは主流とは言えないそのアーツだけを、フィーは『思考分割』で発動できるように特訓した。
トヴァルより概要を教えてもらい、それをより効率よく発動できるように頭を捻って考えた。元より頭脳労働は柄ではないと理解していたが、今後必ずこのアーツは自分の切り札になり得る存在だと分かっていたからこそ、彼女はそれを成し遂げる事ができたのだ。
そして、初撃でグレネード三発を投げ込んで以降ずっとこのアーツの能力を維持し続けたフィーは、満を持して”切り札”としてサラの背後を取る事に成功したのだ。
「『リミットサイクロン』」
双剣銃から繰り出される斬撃が、交差するように二撃。その後、銃口から連続して放たれた銃弾がサラを襲う。
「ッ‼」
フィーの『起源属性』である風属性の魔力が込められた弾丸が至近距離から掃射されれば、たとえ『雷神功』の魔力放出能力でも全てを無力化する事はできない。
防ぎ切れないと踏んだ弾丸を、左手に携えた導力銃《ディアボロ》の掃射で以て迎え撃つ。しかし、前後方から同時に負荷が掛かった事により、サラの体勢が僅かに崩れた。
「蒼炎よ―――我が剣に集え‼」
それを見逃さず、リィンは己の内包魔力の全てを《隼風》に注ぎ込む。それは《隼風》に内包された風属性の魔力と再び反応し、真紅の炎を蒼色に染め上げた。
『蒼焔ノ太刀』―――新しい武装を手にしたことによりリィンが会得した新たな
そしてその一撃を―――今までの鍛錬と実戦で培った思いの全てを、愚直に叩きつけた。
「うおおおおおおぉぉっ‼」
「くっ―――‼」
焰と雷が軋みあい、鬩ぎ合い、やがてそれは相互作用により暴発する。
攻撃する事しか頭になかったリィンは爆風に吹き飛ばされて後方に投げ出される。それを見たアリサが即座に駆けつけて回復アーツを注ぎ込むと、リィンはよろめきながらも立ち上がり、サラが立っていた場所を見た。
「どう、なった?」
「……大丈夫」
いつの間にか近くに佇んでいたフィーが、ただそう言って親指を突き立てた。
その先、爆風が晴れたその中心地点には―――サラが笑みを浮かべたまま仰向けに倒れていた。
「……まったく、まさかここまで追い詰められるとはね。いいわ。アタシの敗けよ。よく頑張ったわね、アンタ達」
呆れたような、しかし嬉しそうな声色のサラがそう宣言するのと同時に、見学していたギャラリーたちから真っ先に歓声の声が挙がる。
アリサに肩を貸してもらってサラの傍まで歩いたリィンは、その状況に思わず失笑を漏らした。
「は、はは……勝ったんですね。教官に」
「ま、そういう事よ。一瞬でも倒れて動けなくなったら負けだもの。よっ―――と」
そう声を出して、サラは自力で立ち上がる。その身には確かにダメージは存在しているようだが、動けなくなるほどではないらしい。
それもその筈。もし彼女が最初から「Ⅶ組を容赦なく叩き潰す」事を目的に戦っていたら、こう上手くはいかなかっただろう。教官として生徒の成長を確かめる立場で戦っていたからこそ掴み取れた勝利―――そう分かっていても、嬉しいものは嬉しかった。
同じくボロボロになっていた他のメンバーと言葉や拳を重ねていると、リィンの下に試験を見守っていたレイが駆け寄ってきた。
「おめでとう。よくやったな」
皮肉も軽口もない、ただ真っ直ぐな称賛。差し出された手を、リィンは躊躇う事無く握り返した。
「ありがとう。レイのお陰だ」
「いや、違う。お前らが頑張った成果だ。入学して半年、よくもまぁここまで強くなったモンだよ」
「俺だって、目標がなかったら中途半端なままだったさ。……多分皆も同じだ」
己の為に、仲間の為に、友の為に。その一つでも想いが欠けていれば、この結末まで辿り着く事はできなかっただろう。その場にいる誰もが、そう思わざるを得なかった。
斯くして”入り口”に至った彼らは、グラウンドに雪崩れ込んできた見知った生徒たちからの称賛に応えながら、また一つ”壁”を乗り越える事に成功したのである。
どうも、時間が空いてしまって申し訳ありません。十三です。
理由としましては、先週バイト先で熱中症によりぶっ倒れましてね。救急車まで呼ばれて2日ほど入院するハメになってしまっていました。いやぁ、猛暑コワイ。
そんなこんなで少しばかり期間が空いてしまった事をお詫び申し上げます。
さて、サラ教官との最後の実技試験。如何でしたでしょうか。
実際この世界は”達人級”の強さが一線を画して異常なだけで、彼女も普通に強いんですよ。それを分かっていただきたかった。あと、リィン君達の頑張りもね。
個人的なMVPはガイウスですかね。皆様はどう思われるでしょうか?
そして、次回から待ちに待ったルーレ実習編がスタートとなります。いやぁ、カオスの予感しかしねぇなぁ(歓喜)。
PS:『テイルズオブゼスティリア ザクロス』の1話(正確には0話)見ました。―――流石ufoさんの本気。映画かと思った。作画班の方々息してますか? 大丈夫ですか?
そして『プリズマイリヤ ドライ』。のっけからシリアス全開で楽しみですなぁ。まぁ原作持ってるんですが。
今期のアニメも中々宜しいクオリティで満足ですわ。
PS2:遂に第六特異点『神聖円卓領域キャメロット』のPV出ましたねぇ。オジマンさんが出ると聞いて既に課金体勢スタンバってます。もう一人のエジプト勢はクレオパトラかな? 円卓の面々も気になりますし、静謐のハサンもいそうですねぇ。楽しみです。