英雄伝説 天の軌跡 (完結済)   作:十三

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最近light作品にハマっている十三です。

シルヴァリオ・ヴェンデッタの詠唱に打ち震えてます。
作品に影響しないといいなぁ。 ……え? もう手遅れ? あ、はい。スミマセン。



あと、Fate/stay nightの15話見て泣きました。
イリヤルート、ホントに実装されないかなぁ。


歪んだ誇りと揺らがぬ根幹

 

~中間試験 順位発表~

 

 ≪個人成績≫

 

1 エマ・ミルスティン     Ⅰ―Ⅶ 995pt

2 マキアス・レーグニッツ   Ⅰ―Ⅶ 990pt

3 ユーシス・アルバレア    Ⅰ―Ⅶ 986pt

4 レイ・クレイドル      Ⅰ―Ⅶ 980pt

6 リィン・シュバルツァー   Ⅰ―Ⅶ 966pt

7 アリサ・ラインフォルト   Ⅰ―Ⅶ 942pt

8 ラウラ・S・アルゼイド    Ⅰ―Ⅶ 913pt

・ 

12 ガイウス・ウォーゼル   Ⅰ―Ⅶ 864pt

16 エリオット・クレイグ   Ⅰ―Ⅶ 820pt

・ 

24 フィー・クラウゼル    Ⅰ―Ⅶ 710pt  

 

 

 ≪クラス別成績≫

 

1 Ⅰ―Ⅶ 917pt

2 Ⅰ―Ⅰ 820pt

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Ⅰ―Ⅶ(ウチ)だけバケモンみたいな成績取ってた件について」

 

「それな」

 

 

 職員室前に張り出された成績表を見て遠い目をする一同。

決して悪いようにはならないだろうとは思っていたものの、蓋を開けてみればこれである。エマとマキアスは全教科満点まで数点という極地に至り、TOP10の内、Ⅶ組メンバーが7割を占めるという異常事態が発生した。

 更に言えばクラス平均点が9割を超えるという前代未聞の結果。当事者であるⅦ組の面々すらも唖然としているのだが、それを囲んで外側から見ている他クラスの生徒も驚愕の表情一色に染まっている。結果を見るのが嫌でそそくさと前を立ち去ろうとした生徒でさえ、二度見どころか三度見する勢いだ。

 

 レイ本人も、満足が行く結果を捥ぎ取れたと言える。他の面々も実力以上の結果を叩き出せたといえるだろう。

だがしかし、本気で挑んだ自分の試験結果よりも気になる事があった。

 

「今回ばかりは素直に褒める。スゲーわお前のポテンシャル」

 

「ブイ」

 

 僅かに口元に笑みを浮かべてレイに向かってVサインを送ってくるのは、今回の試験において驚異的な成長を見せたフィー。

目標である50位以内どころか30位以内にも入ったその実力は一時的なものであるとはいえ本物であり、約束云々を抜きにしても諸手を挙げて褒める事ができるだけの結果は残したのだ。

そうやってレイがフィーの頭を撫でていると、他の面々もようやっと現実に帰り始めて来た。

 

 

「む……またエマ君に届かなかったが……だがまぁケアレスミスをしてしまった僕の責任だ。期末考査では抜かしてみせるぞ」

 

「はい。私も努力しますね」

 

「改めて見るととんでもないわね、あなたたち二人」

 

「普通に900点台後半の点数取ってるユーシスとレイも凄いよね」

 

 今回の中間試験における上位成績者四名。その座学分野での優秀さを如何なく発揮したエマとマキアス、それには一歩及ばずとも公爵家の子息という肩書に恥じない成績を残したユーシスに、元々記憶力と応用能力に長けていたレイがそこに名を連ねる事となった。

 

「そんじゃ今日はメシは豪勢に行くか」

 

「でも外に食べに行くより寮でシャロンさんに作ってもらった方が良いよな」

 

「そこにレイさんも加わって合作になるとより豪華な食事になりますよね」

 

「異論はない」

 

「女子のカロリー事情という名の倫理観を完全に破壊しにくる勢いだものね」

 

「しかし私は入学してこのかた体重が増えた覚えはないのだが……アリサたちは違うのか?」

 

 ラウラの素朴な疑問に、アリサとエマが反論できずに黙った。

 年頃の”男子”にとってはカロリー計算など無用なものだ。やろうと思えば一日で3~4キロ落とすことも可能だし、そもそも旺盛な食欲に抗う事はできない。

だが”女子”にとってそれは天敵だ。異性の目と同性の目に板挟みにされて常に自分の体形を気にする事が多い。そんな彼女らにとってたとえどのような料理でも絶品に仕上げるレイの料理は幸福の象徴であると同時に自制心を試される試練でもあった。しかしシャロンが来てさらに料理のクオリティが上がると、その難易度は更に上がってしまった。

 にも拘らず、ラウラの言う通り入学以来体重が増えてしまったという経験はアリサにもエマにもない。むしろ腰回りは以前よりもスリムになった程だ。

 その原因は部活だったり極限まで集中力を費やしたテスト勉強だったりと色々あるが、一番大きいのは週に四度行われる実技演習だろう。

特に、トールズに入学するまでは本格的に武術を学んでいなかった面々にとって、あれは地獄と称する以外に表現の仕方がなかった。今でこそ結構慣れてきたものの、当時は翌日筋肉痛どころの騒ぎではなく、リアルにペンすらも満足に持てなかった程だった。

 そんな特訓を続けていて太るはずなどない。一日にため込んだカロリーを全て放出したのではないかと錯覚するレベルであるために、Ⅶ組女子は今のところ肥満とは無縁の生活を送れていた。

 

「皆、そろそろ一限が始まるぞ」

 

 各々がワイワイガヤガヤと話しているところにガイウスの冷静な一言が降りかかる。

それに呼応するように他クラスの生徒も蜘蛛の子を散らすように自分たちのクラスへと帰っていく。無論、それはⅦ組のメンバーも同じだった。

 

 

 

 

「チッ……寄せ集めごときが」

 

「あんなやつらに帝国貴族の誇りを奪われるとはな……」

 

 

 そんな中でも、レイの聴力は背後から聞こえる自分たちに対する侮蔑の言葉をしっかりと聞き取っていた。

振り向く必要などない。誰が言ったのかなど分かっている。ここで言葉を返すこと自体無駄な事だし、幼稚な舌戦に興味などない。

だからこそ、レイは敢えて聞こえないふりをした。

 

「……さて、と。今日の一限は政治経済か。ハインリッヒ教頭に嫌味を言われないか心配だ」

 

「お前も段々毒舌に躊躇いがなくなってきたよな」

 

 そして恐らく自分と同じ思考に辿り着いたのであろう級友と共に、レイは二階へと続く階段を登り始めた。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー、めでたい‼ めでたいわね~‼ 宣言通りハインリッヒ教頭の鼻を明かしてやったわ‼ ヴィクトリー‼」

 

「ウザい、端的に言ってウザい、何はともあれウザい」

 

「あらあらサラ様、少しお酒が入りすぎなのではありませんか?」

 

「ここまで上戸な方も珍しいですがね」

 

「酒癖が悪いとは聞いてたけどここまでとは凄いよな」

 

 

 夜の第三学生寮、その食堂でテーブルを囲むのは五人。

ビールジョッキ片手に生徒の戦果を誇り笑い、ついでに同僚の悔しげな顔をつまみに酒を飲むサラ。その姿に呆れ果ててツッコむ気すらも消失し、絡まれませんようにと心の中で念じながらつまみのメンマをポリポリ齧るレイ。一人だけ席には座らず、飲酒組の世話を焼きながらさらに苦言を呈するシャロン。サラとは対照的に穏やかな手つきで猪口を傾けて酒を楽しむシオン(人型Ver.)。そして廊下を歩いていたら酔ったサラにいきなり首根っこをふん掴まれて酒席に強制ログインと相成ったリィン。この五人だ。

内二人が望んでもいないのに席に座らされているという時点でこの場のカオスさが良く分かるだろう。

 

「いやしかし、実際Ⅶ組の方々の戦果は素晴らしいですな。私は学業とはとんと無縁な身ではありますが、それでも夜が更けた後も勉学に励む姿を見ていました故、感慨深い」

 

「えぇ、本当に。特にフィー様は頑張っておいででしたわ。余程レイ様とのお約束が気になっておられたのでしょう」

 

「そうなんだよなぁ……一体何をさせられる事やら」

 

 勿論、レイに件の約束を破棄する気など毛頭ない。どんな理由であれフィーが努力したのは事実であり、そして見事結果を証明してみせた。加えて予想の斜め上であったという事から、大抵の希望に応える覚悟はできているのだが……やはり少々不安があったりもする。

 

「大丈夫なんじゃないか? フィーに限ってレイを困らせるような要望は言わないだろう」

 

「フム、リィン殿の言う事は正しいと思いますよ主。今までフィー殿は主に迷惑をかけたことはあれど、困惑されるほどの我儘を言ったことはなかったと記憶しておりますが?」

 

「……まぁ、そうなんだけどさ」

 

 それも分かっている。だからこそ、変な遠慮をするのではないかとレイは心配になっていた。

 フィー・クラウゼルは甘え方というものを知らない。今でこそレイと過ごした期間があったせいか随分と緩和されてはいるが、彼女の根本に巣食うのは”戦士である”という概念だ。

戦場では甘えなど見せられない。それどころか隙すらも見せられない。前時代、人々が剣と槍で戦っていた時代とは違う。少しでも警戒を怠れば遠距離から脳幹を撃ち抜かれるかもしれないし、地雷を踏んで木端微塵になる事だってある。

そんな世界で生きていたフィーは、レイが出会った当初、とても空虚な存在だった。

団員たちから愛され、期待され、≪西風の妖精(シルフィード)≫の異名で呼ばれるほどの実力をつけた彼女は、それに反比例するかのように空っぽの生活を続けていた。

 年端もいかない少女が、そんな当たり前のことすらもできない環境にいるという事実に、レイのお節介な魂が反応してしまったのだ。

だからこそ、遠慮なんてしてほしくないと思う。妹分の我儘を聞くことなんか慣れてるし、その程度で揺らぐほど弱くもないのだから。

 

 

「考えすぎよ、アンタ」

 

 ふと、サラの声がその思考を遮った。

酔った人間の声ではない。ビールジョッキの縁を指でなぞりながら、サラは微笑を浮かべて言う。

 

「今更あの子がアンタに遠慮なんてするはずないでしょーに。今頃委員長とかに相談して計画を練ってる最中よ」

 

「何それ怖い」

 

「妹の言う事を聞くのが兄の務めだぞ」

 

「黙っとけシスコン」

 

「お前に言われたくないよシスコン」

 

「よし表出ろ、喧嘩だ」

 

「望むところだ」

 

 アイコンタクトを交わして二人同時に席を立ち、そのまま自然な流れで食堂からオサラバしようと画策した二人だったが……リィンはサラに、レイはシオンに、それぞれ腕を掴まれて阻まれてしまった。

 

「行かせないわよ。もう少し付き合っていきなさい」

 

「主も一献どうですかな? シャロン殿が土産にと持ってきてくれた酒ですが、これが中々美味なのです」

 

「すみません離してください。というか本当に妹への手紙書かなきゃいけないので」

 

「酒は貰うが離せよシオン。お前俺の式だろうが」

 

「それとこれとは話が別ですな。シャロン殿、主の分の猪口も出して下され」

 

「畏まりました」

 

 結局未成年を巻き込んだロクデナシ共の飲み会は、壁時計の針が真上で重なる時間帯まで延々と続いたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――*―――*―――

 

 

 

 

 

 

 中間試験結果の張り出しから一週間後、レイ達はいつもの通り全員揃ってグラウンドに集合していた。

 特別実習に赴く前の実技試験。入学当初は戸惑いの表情で集まっていた面々も、今ではすっかり慣れたようで、自然体で開始を待っている。

各々が得物を手に数分ほど佇んでいると、側頭部を抑えてしかめっ面をした状態のサラが現れた。しかしその状況にも慣れたもので、「(あ、また二日酔いなのかこの担当教官)」と呆れる程度の反応しか示さない。

 

「イタタ……調子乗ってトマス教官と飲み比べなんかするんじゃなかったわ。そんじゃ、実技試験始めるわよー」

 

「今更ながらに思うんだが、士官学院の教官が二日酔いのまま学院に来るというのはどうなんだ?」

 

「ホントに今更だろ。無視だ、無視」

 

「そこのちっこいの、後でギムナジウム裏に来なさい」

 

「ちっこい言うな、埋めるぞアル中」

 

「どーでもいいけど始めない?」

 

 レイとサラの会話にフィーが割って入る形で途切れる。その言葉に二人を除いた全員が深く深く頷いた様子を見て、流石に矛先を引っ込めた。

サラは仕切り直すようにコホンと咳払いしてから全員を見渡した。

 

「うんうん、皆結構立派な表情するようになったじゃないの」

 

「そりゃ、まぁ」

 

「強くならなかったら死んでましたからね。肉体的に」

 

「不本意だが、強くなれたという意味では教官とそこの鬼剣士には感謝せねばならないな」

 

 口々に言う彼らの目は、一様にどこか遠くを見つめている。

それは彼らが口に出すのも憚られる体験をしていたという証拠であり、その結果として今ここに立っている。

 教わっていたのは実践的な戦闘方法。型だけを突き詰め、習得するだけで満足するような武術など、実戦を経験してきた面々から言わせると何の役にも立ちはしない。

より効果的に、より戦闘に特化させる。飾りだけの動きなどは全て省き、例え実力が上の者と相対しても最悪複数人で拮抗できるようになるという領域まで到達できるように鍛え上げた。

本職の戦闘屋から見ればまだまだ粗だらけの実力だろうが、個人差はあれどⅦ組の生徒は総じて才能がある。教える側としても力が入ってしまったというのが、彼らが擬似的なトラウマを刻んでしまった理由でもあった。

 

 

「はいはい、じゃあ今回もチーム分けするわよー。まずは……」

 

 

 

 

 

 

 

「―――おや、面白そうな事をしているじゃないか」

 

 

 

 

 

 サラの声に割り込むように、高慢な声が割り込んできた。

聞こえてきたのはグラウンドの入り口。その場所を見上げ、一様に眉を顰める。

 颯爽と階段を下りてくる四人の生徒が身に纏っているのは白の制服。つまり貴族生徒。そしてその先頭を歩くのは、今代の入学生の中でも注目を集めていた人物だった。

 

 パトリック・ハイアームズ。『四大名門』が一つ、ハイアームズ侯爵家の三男。

家柄という事実のみに観点を置くのならばその強大さはユーシスに並ぶ。そして、ユーシスとはまた別の意味で彼は貴族らしかった。

 後ろに続く三人は彼の取り巻き。いずれも帝国貴族の嫡子であり、『四大名門』の権力に阿る者達だ。

彼らはグラウンドに降り立つと、授業中に乱入したとは思えないほどの堂々とした振る舞いでⅦ組生徒の前に立った。

 

「あら、どうしたの君達。Ⅰ組の教練は明日だったはずだけど?」

 

「いえ、ちょうどトマス教官が体調不良のため自習になりましてね。折角なのでクラス間の”交流”をしに来ました」

 

 交流、という部分を強調して言ったパトリックだったが、それよりも気になった部分が一つ。

 

 

「あー、昨日はトマス教官と相討ちだったのか」

 

「いや、でも今日授業担当してる時点でサラの勝ちなんじゃね?」

 

「……どっちにしても業務に支障をきたしてる時点で社会人としてはアウトな気もするけど」

 

 ヒソヒソと全く関係ない話題で話し始めるメンバーに対して蟀谷を震わせるが、最大限の譲歩で無視して続ける。

 

 

「最近目覚ましい活躍をしてるⅦ組の諸君と手合わせをお願いしたくてね」

 

 

 そう言ってパトリックは腰に下げていたレイピアをスラリと引き抜いた。その無駄のない所作から、素人ではないという事が充分に窺える。それに続くように、取り巻きの生徒も一斉に抜刀した。

表面上丁寧な言葉で繕ってはいるものの、要は彼は喧嘩を売りに来たのだ。中間試験で点数上位を独占し、あまつさえクラス内平均で自分たちを大きく上回ったⅦ組が気に入らない。……そんな思考が見え見えであり、レイは内心で苦笑した。

 

「……なるほど、ケン―――模擬戦という事か」

 

「段々戦闘脳に毒されてきたね、リィン」

 

「最初に何と言いかけたのかは聞かないことにしておいてやる」

 

「俺が言うのもなんだけどさ、もうちょっと緊張感持とうぜお前ら」

 

 しかし、とレイは思う。

リィンたちの戦闘技術の向上は目覚ましいものがある。恐らく近いうちに、今までのような機械傀儡相手では物足りなくなってしまうだろう。

負けられない対人戦というものを経験しておくのは悪くない。

 

「どうすんだよ、教官」

 

「逆に、アンタはどうするの?」

 

「いいんじゃねぇの? 売られた喧嘩はきっちり返すに越した事はない」

 

 だろ? と、リィンの肩を軽く拳で叩く。それにリィンは笑みを返した。

そして、真剣な表情に戻ってパトリックに向き合う。

 

「その勝負受けよう。こちらから三名を選出すればいいんだな?」

 

「あぁ」

 

「なら……」

 

 リィンの脳内での選択肢から、まずレイとフィーが除外される。

この二人がいればまず勝利は確定するのだろうが、それでは模擬戦の意味がない。自分たちの成長度合いをきっちりと示すためには、彼ら抜きで勝利を掴まなくてはならない。

それを踏まえてリィンは、先日旧校舎探索をしたメンバーを呼んだ。

 

「アリサ、委員長、ガイウス。頼めるか?」

 

「えぇ」

 

「頑張らせていただきますね」

 

「あぁ。手を貸そう」

 

 三人ともが二つ返事で了解し、前に出てきたが、そこでパトリックから声がかかった。

 

「待ちたまえ」

 

「?」

 

「これは僕達の決闘だ。か弱い婦女子を巻き込むのは騎士道に反すると思わないのか?」

 

 この時の彼の発言は、”帝国貴族”としては間違っておらず、むしろ正当なものだっただろう。

女性を矢面に立たせず、男のみが剣を交わし、勝敗を決する。なるほど、それは確かに正論ではある。貴族であり、騎士であるならば、その考え方は高潔と称されるだろう。

 

 だが、実践的な戦い方の薫陶を受けてきたⅦ組の面々にとっては、この場においてその考え方は甘いと言わざるを得ない。

 

「君たちにしてみれば決闘だろうが、俺たちから見ればこれは”戦い”だ」

 

「それがどうした」

 

「実戦では、男性だろうが女性だろうが、等しく戦うことになる。この士官学院に身を置いている生徒ならば、尚更だ」

 

 無論、女性を守ろうとするその考え方には同意するし、そう在りたいとも思う。

だが過去二回の特別実習や特訓などの経緯を経て、分かったことがある。―――戦闘は時間と場所を選んではくれない。戦う力を有し、自分の意志でその場所に身を置いたのならば、その覚悟を逆撫でするほうが非礼に当たるのだと。

 幼いながらに戦場で生きてきたフィーがいる。子爵家の娘として剣を携えてきたラウラがいる。アリサは愚痴を言いながらも負けるまいと矢を番え、エマは少しでも皆の力になりたいと魔導杖を振るう。そんな彼女たちを除け者にする事など、リィンにはできなかった。

 

「パトリック、君が気にすることはない。君の抱える誇りに傷がつくことはない。俺たちは勝つためにここに立ったんだから」

 

「上等じゃない。私たちに一太刀くらい浴びせてみなさいよ。こっちは鬼みたいな特訓潜り抜けてきてるんだから」

 

「くっ……」

 

 その気迫に気圧された。

大貴族の矜持、というものがパトリックにはある。故にここで寄せ集めでしかないⅦ組を叩き潰して大きな顔をできなくしてやろうという魂胆だったのだが、怯ませるどころか怯ませられてしまった。

ケチを付けるタイミングは失われた。むしろここまで真正面から闘気を叩きつけられて臆したのならば、それこそハイアームズ家の家名に傷がつくだろう。

 

「いいだろう……無様な姿を晒す覚悟はあるみたいだな。”真の”帝国貴族の気風というものを存分に味あわせてくれる」

 

「悪いけどウチの教官とクラスメイトはスパルタでね。負ける気は毛頭ない」

 

 すらりと鞘から刀身を抜き放つ。良い具合に臨戦態勢が整ったところで、不意にレイが口を開いた。

 

 

「良い啖呵を切ったじゃないか。なら有言実行はちゃんとしろよ? ―――あぁ、もし負けたら特訓メニューを三倍に増やすから」

 

「「「「絶対に負けません‼ サー‼」」」」

 

 死刑宣告も同然の発破をかけられた四人はそれぞれ武器を構える。

それを見届けてから、レイは静かにユーシスの隣へと移動した。

 

「で? 実際アイツらの強さってどうなん?」

 

「俺に聞くのか? てっきり貴様は既に把握していると思っていたんだがな」

 

「情報ソースはより正確な所からのほうが良い」

 

 その言葉にユーシスは視線を逸らし、僅かに考えてから再び口を開いた。

 

「パトリック・ハイアームズ……奴は言動こそ見たとおり小物だが、剣の腕前はそこそこのものだ。取り巻きどもも宮廷剣術の英才教育を受けた者が多い」

 

 決して相手を過小評価せず、冷静に分析する。口調や性格こそ高邁なユーシスではあるが、他人を見る目はかなりの物だ。

よしんば平民としての人生も経験しているため、そこに堅苦しい先入観が入ることもない。

そして彼らが”油断はしてはいけない相手”である事を明言した上で、ユーシスは「だが……」と続ける。

 

「所詮はそれだけだ(・・・・・)。武器はレイピアで統一され、アーツの種類も知れている。貴様風に言うならば、優位はこちらにある」

 

 核心をついたその発言は、レイを満足げに微笑ませるには充分だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 実際のところ、個々人の練度の高さや武器の特性なども鑑みた場合、今回リィンが選抜したメンバーは非常にバランスがとれており、あらゆる状況に対応できる面子だった。

 

 アリサが放った矢が、取り巻きの一人の髪を掠める。それに動揺して精神が乱れたことで、詠唱中のアーツが不発に終わった。

前衛組はそれを見逃さない。動いたのは、十字槍を構えなおしたガイウス。

 

「―――ハッ‼」

 

 放たれたのは、風の魔力を宿した高速の一突き。その一撃は、過たず青年の意識を刈り取った。

ノルドに伝わる槍術の一つ、”ゲイルスティング”。突出した破壊力があるわけではないが、その分技の反動は少ない。対人戦においては隙の大きい大技よりもこのような状況に即した機動性の高い技こそが大切だとレイから教わっていたガイウスは、それに従った戦法を取った。

 

「―――ARCUS(アークス)駆動」

 

 それに続くようにエマが魔導杖を構えて詠唱を始める。そしてほんの数秒後に、その駆動は終わった。

 

「”クロノドライブ”‼」

 

 発動させたのは、効果圏内に存在する味方の敏捷性を上げるアーツ。今回エマはこのように、補助系アーツを使ってのサポートに専念していた。

アーツというものは当然ながら、上位の術になればなるほど効果が上がるのと比例して詠唱の長さも長くなっていく。エマはとりわけ高速の詠唱を得意としているが、それでも数瞬も気を抜く事ができない戦場においてはそれは致命的だ。

故に彼女は、対人戦においては前衛の補助を主な役割としている。本来回復などのサポートはエリオットの方が得手としているのだが、練度という点においてはエマの方が高い。

 

 そしてエマがアーツの対象に設定したのは、既に取り巻きを二人倒していたリィンだった。

 

「八葉一刀流・肆の型―――」

 

 アーツの恩恵を受けて、更にその足は加速する。太刀の柄へと手を伸ばし、靴底が地を蹴り上げると同時に鈍色の閃光を抜き放った。

 

「”紅葉切り”ッ‼」

 

「ぐっ‼ ……うぁっ……」

 

 峰打ちとはいえ、すれ違いざまに叩き付けられた剣閃はパトリックに敗北を叩き付けた。

 弱かったわけではない。数合剣を交わしただけで分かった。彼もその剣術を修めるために、努力をしていたのだということを。

それに敬意を表して、リィンは全力の一撃を叩き込んだ。元より油断していい相手ではないということは分かっていたし、例え向こうがこちらを侮って慢心していたのだとしても自分たちがやることなど変わらなかった。

 最適な瞬間に、最適な技を、最高の威力で放つ。突き詰めれば”達人”と呼ばれる人物はそれをデフォルトで、本能レベルで己の身に刻み込ませた者達だとレイは言っていた。

ならば、それに近づこうとしたくなるのは当然だ。今の自分はまだまだ未熟だと理解はしているが、至るために前に進むのが、リィンにとってのやるべき事だ。

 

 

「っ……‼」

 

「そこまで‼ 勝者Ⅶ組‼」

 

 パトリックが膝をついた事で、サラがそう宣言する。Ⅶ組の残りのメンバーからは小さな歓声が起き、パトリックらと共に決闘の見学に来たⅠ組の女子生徒二人は、その圧倒的なまでの結果に唖然としていた。

 もう一度言うが、決してパトリックらが弱かったわけではない。彼らⅠ組とⅦ組の差は実戦経験があったかなかったか、ただそれだけの話だ。

一度魔物に囲まれれば分かる。一度同じ人間から銃口を向けられれば分かる。一度強大な存在と相対せば分かる。

本当の戦いとは断じて小奇麗なものではない。生きるために懸命になって、死に物狂いで死力を尽くして、そしてやっと乗り越えられる事の方が多いのだ。

ましてや自分たちは総じて”未熟者”。情けなかろうが惨めであろうが、強くなるために貪欲になった方が勝者となるのは必然だ。

 

 リィンはふぅ、と一息吐くと、太刀の刀身を鞘に収め、そして柔らかい笑みを浮かべる。

 

「いい勝負だった。機会があればまた戦おう。立てるか?」

 

 それは勝者から敗者に送る憐憫ではない。力を尽くして戦った相手に対する賛美だ。

リィンは自分なりに礼を通そうとパトリックに手を差し伸べたが、ギリッ、という歯軋りの音が聞こえると共に、その差し伸べた手は強く弾かれた。

 

 

 

「触るな‼ ユミルの浮浪児ごときが‼」

 

 

 その口から出たのは、紛れもない侮蔑の言葉。しかしユーシス、そしてレイは何となく予想していた、と言わんばかりに嘆息した。

 先ほども述べたが、パトリック・ハイアームズはとても”貴族らしい”。それは身分に裏付けされた矜持と意識が備わっているという事に他ならないのだが、無論悪い面もある。

平民や、それに準ずる者たちを見下し、過小評価を下す。なまじ周囲に自分を(おもね)る者しか付き従えっていなかったが故に、その意識は彼の中で確固たるものとなってしまっていた。

 だからこそ、この結果が許せない。

高貴な自分が、見下すはずの人間に見下されている。それだけでパトリックの憤懣は既に限界を突破していた。

 

 しかし己の出生を罵倒されたリィン本人は特に憤慨することもなく、手を乱暴にふり払われたことに驚きはしたものの心の中は至って冷静だった。

 その話は既に解決したことだ。自分が何者なのかという疑問こそまだしこりとして残ってはいるが、浮浪児であったという事に関してはショックを受けることもない。出生を蔑まれ、揶揄されるという経験はもはや通った道だ。

 だがパトリックがそれを知っているはずもない。だからこそ、リィンのその冷めたような反応は、彼の自尊心に更に火をつけた。

 

「中間考査の首位だと? 貴様ら寄せ集めの匹夫どもが思い上がるな‼ 成り上がりの武器商人に蛮族、果ては猟兵上がりに遊撃士の偽善者まで……お前たちがつけあがる場など、この帝国には無いと知れ‼」

 

 価値観の固執。今のパトリックの状態を表すのならばそれが最も適当だっただろう。本来ならそれらの罵倒を、彼が口にできる資格などどこにもないというのに。

 未だ貴族としての義務を果たしておらず、そのくせ貴族の権利を振りかざす。それを醜いと分かっているからこそユーシスは決して相手が平民であろうが何であろうが出生を否定するような罵倒はしないし、恐らくこれからもすることはないだろう。

16、7歳の嫡子ではない貴族というのは大抵そういうものだ。所詮、親に強請って買って貰った高価な玩具を見せびらかして悦に入っている子供に過ぎない。それをさも自分の存在そのものが高貴であると思い上って暴走している。

 だがそれを分かっていても、個人としての感情はまた別だ。フィーは自分が猟兵として世間に褒められた出自ではないことを重々理解しているし、レイに至っては自分を”偽善者”だと常に窘め続けて遊撃士をしていたのだから思うことなど特に何もないのだが、他の面々は違う。

 人は生まれを選べない。故にそれを罵倒される権利など誰にも存在しない。その共通の思いから生まれた黒い感情がふつふつと漂い始め、空気が一気に醜悪になる。

 

「パ、パトリックさん……」

 

「さ、流石にそれは……」

 

「うるさいっ‼ お前ら僕に指図をするのか⁉」

 

 取り巻きの諫言にも聞く耳を持たないその態度に怒りが爆発しかかったところで、徐にレイが前へ出た。

その表情は不気味なほどに穏やかだ。薄い笑みすらも浮かべている。

だがリィンは彼が纏う雰囲気に少しばかり戦き、道をあけた。

 

「よー、ハイアームズ家の坊ちゃん」

 

「何だ‼ 平民の偽善者如きが話しかけるな、汚らわしい‼」

 

「まぁ落ち着けっての。それよりお前確か勝負始まる前に言ってたよな。真の帝国貴族の気風を見せる、とか何とか」

 

「……それがどうしたと言うんだ」

 

「いや、そんじゃあ今それ見せてもらおうと思ってさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――――とりあえず一発殴らせろカス」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 局地的な旋風が起きた。

 

 

「う、わああぁぁぁっ⁉」

 

 現象としては何てことはない。微笑を浮かべたままのレイがその言葉を紡ぎ終わると同時に、左足を前に突き出して右腕を後ろへと引き、目にも止まらぬスピードで拳を顔面めがけて放っただけ。

しかしその拳はパトリックの顔面には着弾せず、ヒットするまであと数センチというところで寸止めされた。しかし巻き起こった暴風は拳圧だけで再びパトリックを地面へと沈めた。

 だがレイは仰向けに倒れたパトリックの胸倉を掴んで強制的に起き上がらせる。

その行動に取り巻きたちも動こうとするが、レイから放たれている異常なまでの気を感じ取り、その場に縫いとめられた。

 

「おいおい、何予想外だったみたいな顔してんだよ。一発殴られることぐらい責任感の強い貴族の子女サマなら分かんだろうが」

 

「こ、こんな事をしていいと思ってるのか⁉ 僕は―――」

 

「だから、そこから間違ってんだって言ってんだよ」

 

 そこで笑みを潜ませ、右目に強い意志の光を灯らせる。

そこに自信が貶されたことに対する怒りなど微塵もなく、ましてや感情の赴くままに動いている様子すらもなかった。今まで自分が向けられたことのない感情を叩き付けられ、僅かばかり冷静さを取り戻したパトリックは自然と口を噤んだ。

 

「生憎と俺は貴族が集うような場所に長居をした経験ってのがなくてな、正直お前らの誇りとか、血筋とか心底どうでもいいんだわ。だから同じ人間として言わせてもらうと、お前の言動には覚悟がこれっぽっちも備わってない」

 

「…………」

 

「生まれ育った環境が温過ぎたんだろう。大貴族の屋敷で大事に育てられたからこそ―――お前は人間ってものが分かっちゃいない」

 

 目から伝わる覇気が、言葉から伝わる重圧が、パトリックに反論を許さない。

しかしその意味は、未だ理解できていなかった。自分が先ほど撒き散らした罵倒よりも、何十倍も優しい言葉だというのに。

 

「千差万別。こんな言葉があるように、人間に統一性なんぞない。俺とお前の間に決定的な価値観の差異があるように、お前が今罵倒した俺の仲間も皆、お前とは違う。違う価値観を持って今まで生きてきた」

 

 考え方が、人格が、生き方が、何もかもが違うからこそ、人間は人間同士で喧嘩もするし、それが戦争にも発達する。

当初のユーシスとマキアスの対立がそうであったように、ケルデックでの領邦軍と鉄道憲兵隊がそうであったように、相反するからこそいがみ合う事がある。

そしてそれは誰にも否定できないし、否定してはいけない。例えどれほど高貴な身分であろうとも、所詮はその輪の中にいる当事者なのだ。

 

「自分と違う人間を真正面から罵倒するその気概は認めてやろう。なら後は覚悟を持てよ。お前の眼前にいる人間に、お前が陰で悪評を流した人間に、ブン殴られて怒鳴られる可能性を視野に入れろ。その覚悟すらもできずに安全圏から諦観するような人間に、誰かを馬鹿にする権利なんかない」

 

「ッ……‼」

 

 そこまで言い切ると、レイはパトリックの胸倉を離した。

 

「そんな人間がいる中で語られるのが貴族の気風とやらなら、この国は本当に末期だな。少なくとも俺の知ってる大貴族の子息は、喧嘩した相手と真正面から胸倉掴み合う気概は持ってたぞ」

 

 視線をその当事者へと軽く向けると、「知るか」と言わんばかりに目を伏せられた。

 

「……ならば貴様は持っているのか? その覚悟とやらを」

 

「無論だ。気に食わねぇなら殴りかかれ。殺したいなら殺して見せろ。はいそうですかと殴られる趣味もねぇから抵抗はするが、誰かに恨まれるなんて日常茶飯事なんだよ。修羅場潜り続けてきた人間ナメんな」

 

「くっ―――」

 

 なら―――と言いかけたところで、本館の方から授業終了のチャイムが鳴った。

 鳴り止むまでの時間は僅かに数十秒だが、場を仕切りなおす切っ掛けとしては充分だった。

 

 

「はいはいそこまで。論議としては中々良い題材ではあったけど白熱し過ぎよ。とりあえずレイ、その闘気引っ込めなさい。素人には結構キツいんだから」

 

「あ、やべ、引っ込めるの忘れてた。悪い悪い」

 

 今までの真剣な雰囲気すらも解いて、取り巻きや見学をしていた女子の貴族生徒に謝るレイ。そんないつもの彼に戻った事で、Ⅶ組の面々もほっと安堵の息を吐いた。

 言いたい事を全て代弁してくれたお陰か、暴言を吐かれた面子も既に溜飲は下がっており、特に憤りの感情を再燃させることはなかった。

 

「それと君たちも必要以上に他クラスの生徒を煽らないようにね。そっちの子たちもだけど、自習中に教室を出ないように」

 

 明日の教練は反省会をするから、自分たちなりに反省点を見つけておくこと。―――そう言って締めたサラに口答えをする気概ももはや残っておらず、パトリックは「……失礼します」と一言だけ残し、首元を整えて取り巻き諸共去って行った。

 グラウンドを出ていくその後ろ姿を見送ってから、レイは逆にネクタイを緩めた。

 

 

「やべ、一気にダルくなった。早退していい?」

 

「アタシは別にどうでもいいけど、昼休憩の次はナイトハルト教官の軍事史でしょ?」

 

「うげ、そうだった。あの人の授業はサボれんな」

 

 そのやり取りに苦笑が混じる。そのタイミングでサラは、過去二回生徒に見せた茶封筒を取り出した。

 

「はいはい、色々思うところはあるでしょうけど、今回も恒例の特別実習班分けするわよー」

 

「あぁ……もうそんな時期か」

 

「なんだかこの頃時間が早く過ぎるようになってきた気がするわ……」

 

 期待と不満と不安が入り混じる声が入り乱れる中、レイはふと、先ほどの自分の行動を思い出してみた。

 

 動いた理由は、Ⅶ組の中で渦巻いていた不満や憤慨を自分一人で代弁するためであり、それ以上でも以下でもなかった。別にパトリックの意識を変えてやろうとかそういう事は一切念頭に入れておらず、嘗めきった行動はいずれ自分の身を滅ぼすと警告しただけに過ぎない。

 

 だがしかし―――本当に理由はそれだけか?

 

 

 実際のところはやはり怒っていたのではないだろうか? 遊撃士を、今まで自分が知り合った面々を偽善者と一括りにされた事に。

 そしてなにより―――自分が仲間だと思っている人物たちを貶された事に。

 

 

「(……いや、考え過ぎかな)」

 

 偉そうな言葉で語った理由など、自己犠牲のそれで充分だ。理由を言い訳にするつもりなど、毛頭ない。

 

 そう思い至って、レイは自分のところまで回ってきた紙を表に返して内容に目を通し始めたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  




「我は人、彼も人。故に平等、基本だろう」 by 甘粕正彦


 とまぁ、こんなコンセプトで書きましたかねぇ。今回は。
……実際改めて考えてみると中々真理だとは思うんですけど、これ実行できる人って凄いと思います。


 あと、ウチのⅦ組の学力レベルが原作を大きく逸脱した件について。

 人間死ぬ気になればとりあえず何とかなる。これも真理。以上‼

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