幻想魔法大戦記〜白髪の魔法使い〜   作:Uさんの部屋

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※本作はフィクションです。


第1章 マジェステンドの魔法使い編
第1話 最強夫婦と魔法使い見習い


魔法。それは人類が生み出した不思議な力である。魔法の誕生は個の力が弱いとされていた人間が、魔族や魔物などの脅威と戦う力を得る事となった。そして、ファンタジーな世界の中にある1つの大陸では魔法を極める事が1つの文化となっていた。これは、そんな魔法の世界で様々な魔法を得意とする最強の魔法使いの名を持つ女性………白髪の魔法使いの物語である………

 

 

 

魔法使いの人口がナンバーワンとされるマジシエンド大陸。そのマジシエント大陸に向かう船では、2人の白髪の人物が乗っていた。

 

春香「………今日はいい天気ですね。潮風が気持ちいいです………!」

 

腰にまで届く長い白髪で、目が緑色の女性の名は白宮春香。彼女はピンクのコートに黒いスカート、赤のタイツに白のブーツを着ており、コートの上には白いケープを身につけており、頭には白の帽子を被るというオシャレな服装をしていた………後ろには杖を装備するという変わったところもあるが。

 

U「そうだな。たまには船旅もいいかもしれない」

 

逆に青い目かつ同じ白髪の男性はU。春香の夫であり、緑のワイシャツに黒いズボン、赤いスニーカーに青色の線がある白の上着をマントのように羽織るという変わった服装をしており、一般の人から見れば不思議な格好であった。2人が会話を楽しんでいると………

 

U「………おっと。そろそろ到着するみたいだな」

 

2人を乗せた船は間もなくマジシエント大陸に到着しようとしていたのだった………

 

 

 

船が到着したのは小さな港町だった。春香達は港町で軽い買い物をした後、Uのバイクで移動を行う事となった。

 

春香「マジェステンド国はここからそんなに遠くないみたいです。何もトラブルがなければ1、2日で到着するかと」

 

春香は目的の国であるマジェステンド国に到着するまでに到着する日数をUに伝える。

 

U「トラブルが無ければ………か。そんな試しそうそうないじゃないか………」

 

Uは春香と長い間共に過しているから分かっていた。絶対タダでは転ばない事を。

 

春香「………Uさん、目の前に大型の魔物がいますね」

 

それから間もなくして、2人の視界の前には大型の魔物が見えた。

 

U「やっぱり………」

 

Uはフラグが立ったと言わんばかりに呆れる様子を見せる。そんな中、杖を持った少女が大型の魔物を前に逃げ回る様子を見せていた。

 

春香「Uさん! 女の子が………!!」

 

春香は少女が逃げ回る様子に驚く様子を見せていた。

 

U「………助けに行くぞ!」

 

春香達の答えは1つ、それは少女の救出だった。Uはバイクのハンドルを回して進行方向を変えると、大型の魔物の方に走り出した。そして春香はUの後ろで魔法の詠唱を始め、両手で紫のエネルギーによる弓矢を生成する。Uはバイクで大型の魔物に向かい、クラクションを鳴らす事で魔物の注意をU達に向けた。

 

春香「………そこです! {オメガアロー}!!」

 

春香は紫の光の矢を魔物に向けて放つ。春香の放った矢は魔物の身体を貫通した。これにより、魔物の身体は崩れ去り、討伐に成功したのだった………Uは少女の前までバイクを動かし、彼女の前でバイクを止めた。

 

春香「………大丈夫だったかしら?」

 

春香は少女の無事を問いかける。少女は春香があっさりと大型の魔物を倒した事に驚いていた。それと同時に………

 

???「か………かっこいい!!」

 

少女は春香達に対し憧れの目を向けた。

 

???「あ、あの………! 私、メイト=エトリスと言います。私も魔法使いなんですけど………まだ駆け出しというか………経験が少ないというか………」

 

少女はメイト=エトリスという名の少女だった。彼女は春香の髪と同じ位の長さの水色の髪に、黒に近い青のネイビーの瞳の色をした、薄茶色の魔道服を身に纏う可憐な少女であるが、物腰は弱そうだった。メイトは話しづらそうな様子を見せていたが………

 

メイト「あ、あの………! お二方にお願いしたい事が………その………私を弟子にしてください!!」

 

メイトは勇気を出して口にした。それは春香達の弟子になりたいという申し出だった。

 

春香達「え………ええっ!?」

 

2人はメイトの言葉に一瞬戸惑い、少しして再び驚く様子を見せた。

 

春香「えっと………メイトちゃん? 弟子になりたいだなんて急にどうして………?」

 

春香は首を傾げながらメイトに弟子入りの動機を問いかける。

 

メイト「私、マジェステンド国出身の魔法使いなんですけど、その………駆け出しなのでまだ5級なんです………でも、貴女はかなりレベルの高い魔法使いだと思いまして………貴女の元でなら強くなれるかもしれないって思ったんです!」

 

メイトはまだ駆け出しであり、自身よりもはるかに上位クラスの魔法使いの元で強くなれるかもしれないと考えて弟子入りを志願したらしい。

 

U「………良かったじゃんか。春香は弟子をとった事は無いけど、教師だしいいんじゃないか?」

 

Uは他人事のように春香に対してそう言い放つ。

 

メイト「えっと………貴方に対しても弟子入りしたいです」

 

しかし、メイトはUにも弟子入りを志願した。

 

U「ふえっ!?」

 

Uは動揺を隠せずにいた。途端に自分事の話になった事で春香と顔を合わせると………

 

U「………どうする?」

 

春香と話し合いをする事となった。2人はしばらく会話を続けた後、春香がメイトに対して口を開いた。

 

春香「………弟子入りについては今は答えられないけど………マジェステンド国には詳しいのでしょう? なら一緒に着いてきてくれないかしら? その過程でなら私達からも色々教えられると思うけど………どうかな?」

 

春香が話したのは弟子入り云々は保留であるが、彼女と共に旅をすることを提案。その過程でなら色々と教えられる事も説明する。

 

メイト「………分かりました、私なんかで良ければ是非同行させてください!」

 

メイトは2人の旅に同行する事に同意した。

 

U「しかしどうしたもんか………このバイク、2人乗りなんだよなぁ………」

 

しかし、3人体制には1つ問題があった。それはUが運転するバイクが2人乗りである点だ。春香とUは少しの間考えてみたが、結果として3人で乗れるだけの余裕が無かった事を考えると、2人はバイクを降りた。

 

春香「………歩きましょうか」

 

2人の決断はバイクを降りて歩くというものだった。

 

メイト「え、えっと………その………すみません」

 

メイトは自分のせいで歩く事になった事を申し訳なく考えていた。

 

春香「だ、大丈夫! 歩くのも悪くないと思うから………!」

 

春香は慌てて宥める様子を見せる。そして、バイクについてはUが押して運ぶ事になり、春香達3人はマジェステンド国まで歩く事となったのだった………

 

 

 

その後、春香達はマジェステンド国に向かう道中にて、近くにまで近づいていたものの、日が暮れてしまった為に野宿をする事となった。

 

春香「ごめんね、野宿する事になってしまって………」

 

春香はメイトに対し、野宿をする事になった事を謝罪する。

 

メイト「大丈夫ですよ。私も野宿は慣れていますし」

 

メイトはそう言って、焚き火で暖を取っていた。

 

春香「そう言えば、メイトちゃんはどんな魔法が使えるの?」

 

春香は話の中でメイトにどのような魔法が使えるかを問いかける。

 

メイト「えっと………{ファイアボルト}と{ヒール}………だけです」

 

メイトが使えるのは初歩魔法の{ファイアボルト}と初歩回復魔法の{ヒール}のみであり、メイトは本当に駆け出しの魔法使いである事が春香達にもよく分かった。

 

U「………本当に駆け出しらしいね。でも駆け出しってそんなもんなのか?」

 

Uは首を傾げながら春香に駆け出し魔法使いの事を問いかける。

 

春香「珍しい事では無いですよ。それに、初歩魔法なら割と直ぐに習得出来る事が多いので気にする程でも無いですよ。それに………メイトちゃんの魔力自体は駆け出しにしては多いですね」

 

春香はメイトの魔力そのものは多い事を語る。

 

U「それは期待できるんじゃないか? 僕は魔法の事についてはちんぷんかんぷんだからな」

 

Uは魔法使いではない事から、話についていけいなかった。

 

春香「取り敢えず魔法の基礎練習と精神統一の練習といった基礎を第一に練習した方がいいわね」

 

春香はそう言って、今のメイトに必要な事を語る。

 

メイト「地道な努力が必要って事ですね」

 

メイトはそれが地道な努力である事を悟るのだった………

 

 

 

………翌日、春香達はゆっくりと歩きながらマジェステンド国に向かっていた。これはその道中の話である………

 

メイト「ここまで来たらあと少しでマジェステンド国に到着しますね。ただ………この辺ってたまに強い魔物がいるんですよね」

 

メイトはもう少しでマジェステンド国に到着する事を語ると共に、この周囲には強い魔物がいる事を語る。

 

U「強い魔物?」

 

Uは首を傾げながらどんな魔物かを問いかける。

 

メイト「はい。1つ目の巨人の魔物なんですけど………」

 

メイトはそれが1つ目の巨人である事を語る。

 

U「………多分サイクロプスだな。腐るほど見てきた」

 

その特徴を聞いた事で、春香とUはすぐにサイクロプスである事を察した。

 

春香「そうですね………」

 

春香も見慣れた魔物である事を語る。メイトは2人の様子に首を傾げていたが、話しながら歩いていると、目の前に1つ目の巨人、サイクロプスが現れた。

 

メイト「さ、サイクロプス!?」

 

メイトは怯える様子を見せる。しかし、春香とUは特に動揺していなかった。

 

春香「………Uさん、ここは私が」

 

春香はそう言うと、後ろに背負っていた杖を手に取る。春香は杖をクルクルと回すと、地面に杖の先端を突き刺し、魔法の詠唱を始める。春香が呪文の詠唱を行う中、彼女の前に火の矢が出現する。

 

メイト「あれは{ファイアボルト}………!? サイクロプスに{ファイアボルト}なんて撃っても意味ないですよ………!?」

 

メイトはサイクロプスに{ファイアボルト}など通用しないと考えていた。しかし、春香は呪文の詠唱を終えると、照準をサイクロプスに定める。

 

春香「………{ファイアボルト}!」

 

春香は初歩魔法の{ファイアボルト}を放つ。春香の放った火の矢はエネルギーは膨大な魔力によって強化され、貫通力を獲得していた。これによりサイクロプスの胸を貫き、見事サイクロプスを絶命させた。

 

メイト「ふぁ、{ファイアボルト}一発で倒した!? しかも………私の{ファイアボルト}よりもずっと凄い威力………!」

 

メイトは春香の{ファイアボルト}のレベルの高さを感じていた。春香が先日見せた{オメガアロー}も凄まじい威力を誇っていたが、メイトはこの時確信した。春香は魔法使いとしてのレベルがとてつもなく高い事を悟った。

 

メイト「(………私、とんでもない人に弟子入りしちゃったなぁ………)」

 

メイトはこの時、魔法使いとしての春香の圧倒的な強さを感じ取った。そして、春香は杖を背中に装備し直すと………

 

春香「行きましょうか。マジェステンド国はすぐ近く見たいですしね」

 

そう言って、マジェステンド国に向けた旅の再会を促すのだった………

 

 

 

マジシエント大陸のマジェステンド国に向かう旅の中で、春香達は駆け出しの魔法使いメイトと出会い、共にマジェステンド国へと向かっていた。そしてこの出会いは、春香達が後に経験する魔法に纏わる話の1ページとなったのだった………

To Be Continued………




次回予告
春香達はマジェステンド国へと到着し、招待状を持って城へ向かおうとしていた。そんな中、春香達はマジェステンド国で1級認定されている学生少女であるエリハ=ミハイドという魔法使いと出会ったのだった………
次回「1級の魔法使い」
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