メザイア達が出撃した直後の頃、春香達は2人で大臣エレフト達の撃破計画を立てていた。実行されたのは、犠牲が生まれる非情な選択であり、春香達もそれを正当化する気は無い様子を見せるなど、心苦しいものであったのだった………
そして時は戻り、Uはメイトに対してここまでの経緯を明かした。
メイト「わ、私達の知らない所でそんな事を………!?」
メイトは春香とUの行動に困惑する様子を見せていたが………
U「別に凄い事じゃない。なんなら死人が出てる時点でマイナスだ」
Uは至って冷静だった。同時にそれを正当化する気も無い様子を見せながら………
メイト「でもこれで大臣様の悪政は潰されたって事になるんですよね?」
しかし、メイトは大臣エレフトの横暴を潰す事には成功したと感じており、Uに対してそう問いかける。
U「その事実は確かだな。しかし、奴がバトルウォーの奴だと明らかにもなったし、実際にバトルウォーの1級魔法使いが2人も攻めてきていた。奴等は僕が纏めて蹴散らしたが、スパイ役の大臣はともかく、1級魔法使い2人が時間が経っても戻って来ないなら殺されたと判断して報復に来るのは間違いない。その前にクロス達を止めないとマジェステンドが終わる」
Uも事実には頷きつつも、あまり猶予が無い事も感じていた。
メイト「師匠、もしかしてかなり慌ててるんですか………?」
Uの様子から、メイトはUが内心慌てている事を察知する。
U「………かもな。というより今も安心出来ない。クロス達がミラクレンドを滅ぼした事実がある以上、三国のバランスが崩壊し、先の戦いでマジェステンド側も揺らいでいる最中だ。バトルウォーだけロクに被害が出ないばかりか、他国を攻め落とす余裕があるのは疑問だが、クロス達を止めないとこの大陸から国が無くなる。そうなったら、国を取り返そうとする派閥と、クロス達に協力する派閥、そしてクロス達が混じる形で戦争が起きるだろう。そうなったらいよいよ事態が悪化する。少数の犠牲を綺麗事にする気は無いが、これ以上の犠牲が増えるだろう。そんな負の連鎖を見るのは胸糞悪い。だから今止めないと負の戦いは終わらない。マジェステンド側も死人が出まくって大変な事態になる」
Uもそれは理解するばかりか、現状も全く安心出来ず、寧ろ今動かないと負の戦いが止まらなくなる恐れを語った。まだこの時魔法使いとして若かったメイトには、その規模を想像する事は出来なかったものの、現在が非常にマズイ事を察知する事は出来た。
メイト「………絶対に戦いを止めないと………ですね」
メイトはそう言って、Uの言葉を肯定した。それを聞いたUは………
U「………そうだな、メイトちゃんにも今日1日は死と隣り合わせで働いてもらうよ」
そう言ってブラックジョーク混じりにそう呟いた。
メイト「死ぬのは怖いですけどね………」
しかし、メイトは死に対する恐怖はあるらしく、思わずそう言い放ったのだった………
Uとメイトの2人は、戦いを止める為にブラック渓谷へと向かっていた。止まらない負の戦いが続く中で、2人はそれを止める為に動く事を共有しあった。果たして、負の戦いを止める事が2人には出来るのだろうか………?
To Be Continued………
次回予告
それから少しして、ブラック渓谷で2級魔法使い達を圧倒的な実力差で蹴散らすディバイス。しかし、そんなディバイスの前に、ミラクレンドの1級魔法使いメオンが現れ、戦闘に乱入したのだった………
次回「1級の風格」