幻想魔法大戦記〜白髪の魔法使い〜   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
ザスターの探知魔法の欠点を悟った春香は、大技の{トリプルオメガアロー}を発動。ザスターは消耗しながらもこれを止める事に成功したが、春香は大技を撃ちながらも特に消耗しておらず、ザスターを嘲笑っているのかと思いたくなる程の恐ろしさを見せていたのであった………


第156話 春香の掌の上

春香の底知れなさに恐怖を覚えるザスター。そして彼は思考する様子を見せた後、覚悟を決める様子を見せると、地面へ杖を突き刺し、両手を組み合わせると………

 

ザスター「………仕方あるまい、お前を倒す為に私は全力を出すしかない………極大魔法{マスターサーチフィールド}!!」

 

そう言って、自身の極大魔法を展開し、自身を中心とした周囲一帯に魔力による結界を生成。有効範囲内にいた春香は当然巻き込まれた。

 

メイト「春香師匠………!」

 

これにはメイトも慌てる様子を見せ、同時にバトルウォー国王はほくそ笑む様子を見せていた。

 

国王「(ザスターの極大魔法は一定範囲内に結界を張り、結界内にいる敵を探知すると共に、オートでダメージを与える事が出来る。そしてザスターはバトルウォーの中でも最強の1級魔法使いであり、極大魔法の練度もトップクラス………相手を引き込めば勝ちが確定する最強の魔法だ………!)」

 

その理由は、ザスターの展開した極大魔法が相手を引き込んだ時点で勝利が確定するものである事が理由であった。同時にザスターが極大魔法による押し引きにも強い事を知っている国王は、その自信をより強めていた。

 

ザスター「幾ら貴様でも私の極大魔法を止める事は出来まい! 今度こそここで貴様を滅ぼしてくれる!!」

 

ザスターは春香を相手に勝利を確信する様子を見せる。しかし、春香はブツブツと魔法を詠唱しながら杖に魔力を込めており………

 

春香「………貴方の事です、どうせ自身の魔法に引き込めば勝ち………そう思っていたのでしょう。残念ながら………私からすればそんな事は想定内のお話です………守備領域魔法{アンチマジックフィールズ}!!」

 

ザスターの動きも全て想定していた事を語りながら、杖を地面へ突き刺すと自身の足元へ領域魔法を展開する。これにより、春香の周囲3.0mを有効範囲として光のフィールドを形成。ザスターの極大魔法と比較すれば小さい領域であるものの、ザスターの極大魔法によるエネルギーは春香による光のフィールドを侵食できなかった。

 

ザスター「な、何っ!?」

 

これにはザスターも動揺の声を漏らした。

 

春香「極大魔法は確かに凄い魔法ばかりです。発動すれば勝ち確定の魔法まであるのだから本当に奥深いものです………しかし、私は極大魔法を調べていく内に考えました。弱き者が極大魔法から身を守る魔法………それも面白い事を」

 

春香はそう言って、自身の施した対策についてそう呟いた。それを聞いたザスターは困惑の声を漏らし………

 

ザスター「ふざけたものを………!! 大魔法{インフェルノ}!!」

 

そう言って、極大の炎による魔法を放った。しかし、春香は右手に魔力を纏わせ、これを真横へ弾く。そして間もなく両手を組み合わせて詠唱を行い………

 

春香「………しかし、私が貴方に勝つにはやはり、今以上の理不尽を押し付ける他なさそうです。極大魔法{カオス・ダークライト}!!」

 

そう言って自身の極大魔法を展開。光のフィールドから春香の魔力が漏れ出すと、ザスターが形成したフィールドを塗り替えていき、遂には結界の内側で黒と白のカオスな空間を創造した。

 

ザスター「なっ!? (私が極大魔法の押し引きに負けた………!?)」

 

ザスターは自身が極大魔法の対決に押し負けた事が信じられない様子だった。そして、春香は両手に魔力を纏わせ、紫の弓矢を生み出すと………

 

春香「この空間内では私の光、闇、無属性の魔法の威力は3倍となり………更に私の魔法が必中化するようになります………果たして、貴方に止められますでしょうか………?」

 

ザスターに対してそう言い放つ。ザスターは身構える様子を見せていたが………

 

ザスター「そ、そんな魔法など止めてくれる!!」

 

ザスターは止める事を宣言する。しかし、春香は冷静な様子を崩す事は無く………

 

春香「………{オメガアロー}」

 

一言そう呟くと共に、紫の矢をザスターに向けて放った。

 

ザスター「ぐっ………!{スチームフェンス}!」

 

ザスターは鉄の壁を目の前に生成して止めようとするが、鉄の壁は脆く砕け散った。

 

春香「………無駄ですよ。この空間内では貴方の魔法の威力は0.3倍に弱体しますから………」

 

春香はザスターに向けて無情にもそう言い放つ。その直後に紫の矢はザスターの胸に風穴を空けた。ザスターは口や胸周りから大量の血を流していた。春香は瞼を閉じると共に極大魔法を解除するのであった………

 

 

 

ザスターとの激闘は、全て春香の掌の上の展開となる形であった。そして、極大魔法同士の対決を制した春香は、ザスターへ致命傷を与えた。これにより、春香とザスターによる対決は幕を降ろす事が確定しかけていたのであった………

To Be Continued




次回予告
ザスターは致命傷を負った事で息絶える事となり、バトルウォー側は1級魔法使いを完全に失う事となった。バトルウォーに対して和平交渉の見直しを脅しかける春香。しかし、ここでクルーフは驚きの行動に出たのであった………
次回「クルーフの真意」
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