バトルウォーの1級魔法使いが全滅してもなお、クルーフへすがるバトルウォー国王。ところがクルーフは突如としてバトルウォー国王を殺害。彼の目的はあくまで古代極大魔法である事が彼の口から明らかとなったのであった………
クルーフの行動と目的に理解が出来ない様子を見せる春香達。そんな中、近くにいた見張り兵達はクルーフへ槍を向けると………
兵士「き、貴様………!! よくも陛下を!!」
そう言ってクルーフに向けて攻撃を仕掛ける。だが、クルーフはフッと笑い声を漏らすと、自身の身体から光を放出させ………
クルーフ「古代極大魔法{エターナルバーニング}」
クルーフはそのまま古代極大魔法を発動。これにより、身体を覆うローブが燃え尽きると共に、頭や顔すら隠し、左半身が赤、その他は白と歪な鎧が形成され装着。その直後に周囲一帯が燃え上がった。
兵士「っ………! 怯むな! 行け!!」
バトルウォーの見張り兵達は一瞬たじろいだが、恐怖を押し殺してクルーフに向けて走り出す。しかし、クルーフは両手に炎を纏わせると、襲いかかってきた兵士の攻撃をかわしながら、自身の手で触れる事により、兵士達を次々と火だるまに変えていった。
春香「(あの魔法は以前クロスさんとの戦いで見せていた姿………しかもあの魔力量は相当ですね………)」
春香はクルーフの魔力のレベルの高さを感じていた。そして、クルーフが見張り兵を全滅させたと同時に春香は身体に魔力を纏わせると………
春香「………仕方ありません、できればUさんのお力を借りずに終わらせたかったですが、古代極大魔法を使いましょう」
そう言って、古代極大魔法の発動を宣言する。
クルーフ「………何を言っている? 今貴様にはもう1人の白髪の男はいない。あの古代極大魔法は2人揃って初めて使えるもののはず。今唱えた所で何の意味がある?」
だがクルーフは春香に対し、Uがいない事を指摘する。これにより、春香は古代極大魔法を使えないはずであると彼は踏んでいたのだが………
春香「………私はこれまでの間にUさんが隣にいないと使えないとは仰っていませんよ?」
春香は冷静な上、クルーフの指摘には間違いがあると言わんばかりにそう言い放った。それを聞いたクルーフや、春香から結局魔法の発動条件を聞かされていなかったメイト達は首を傾げる様子を見せていたが………
春香「………どうせ古代極大魔法を使う以上、使用条件をお話しても同じですし………教えて差し上げましょう、古代極大魔法{エクストラフュージョン}!!」
春香は構わず古代極大魔法を発動した。これにより、春香の身体から溢れた魔力はバトルウォーの城の中にも関わらず、光の速さで壁を通り過ぎて行った………
そして、この時のUは、マジェステンド内でエリハとエフィドの特訓を見守っていた………のだが、Uの方へ光の速さで飛んできた魔力がUに直撃した。
U「うわっ!?」
Uは驚く様子を見せていたが、自身にぶつかってきた魔力が春香のものであった事を察知すると、全てを察した。
エリハ「Uさん………? その光はいったい………?」
一方、エリハ達はUの身体にぶつかった光に首を傾げていたが………
U「春香からの呼び出しのようなものだ………ちょっと行ってくる」
Uは一言、そう言って光となってバトルウォーのある方角へと高速で向かっていった。
エフィド「………何が起きている?」
これにはエフィドすらも首を傾げる様子を見せていたのであった………
そして視点は春香側へ戻る。春香が魔法の発動を宣言し、Uが光へと変換され戻ってくるまでの時間は、僅か10秒程度の話。春香側は魔法を発動して間もなくは、魔力による防御フィールドのみが生成されていたものの、10秒経とう頃には、光に変換されたUがバトルウォーの城の壁を通り抜け、春香の目の前に到着した段階で鎧へと変換。春香の身体へ装着されたのだった。
クルーフ「………! 何っ!?」
これにはクルーフを始め、メイト達も驚きを隠せない様子を見せていた。
メイト「な、なんで魔法が成功したの………!?」
メイトは春香の古代極大魔法の成功について、首を傾げる様子を見せていた。
春香「………この魔法の発動条件は、Uさんか私が鎧へ変化する為の魔力を受ける事と、装着する側2人が同じ世界のどこかにいる事。そしてこの魔力が届く距離制限はありませんし、速度も光の域です。つまり、Uさんが別次元にいるとかイレギュラー過ぎる事態が発生しない限りは普通にこの魔法が使えるという事です」
春香曰く、真の発動条件は、鎧へ変化する為の魔力を受ける側と、変化した鎧を装着する側の2人が同じ世界にいる事であり、少なくともこの状況においては皆無に等しい条件が設けられているとの事であった。
春香「どうですか軍師さん? これなら貴方の指定した交渉の場の条件を満たしつつ、万一の事があれば対応出来る。私達も考え無しにこんな所まで来ないんですよ………!」
春香はクルーフの当てが外れた事を指摘すると共に、自分達が考え無しに動く真似はしない事を語るのであった………
バトルウォーすら敵に回すクルーフに対し、春香も古代極大魔法を使う事で対抗する策を立てる。春香達が頑なに伏せていた使用条件がここで明らかとなり、状況は無謀から一気に逆転を狙える状況へと変化する事となったのであった………
To Be Continued………
次回予告
春香達はクルーフの魔法を前に冷静に戦うと共に、ベースの反転も利用する戦術で勝負に挑む。春香達が互角以上の戦況でクルーフを追い込み、古代極大魔法を解除させるに至るが、その中で春香達はクルーフの思わぬ真実を知る事となるのだった………
次回「仮面の下の顔」