エフィドは影の魔法を操る魔法使いであり、影に潜って奇襲する神出鬼没の戦術を持っていた。エリハを追い詰めたエフィドに対し、春香は彼の魔法を見抜いた言葉を口にするのだった………
エフィド「………いいだろう。そこの白髪の女は俺の魔法を理解したみたいだしな………」
エフィドはそう言うと、倒れていたエリハの影に溶け込み、姿を消した。
メイト「また消えた………!?」
メイト達は何が何やら分からない様子で周囲を見回す。その一方で春香は棒立ちのまま杖を手に目を閉じた。
ミトル「棒立ちに加えて目を閉じた………!? な、何やってるのあの人………!?」
ミトルは春香の意図が分からずに困惑の声を漏らす。そして、春香の足元にある影からエフィドが飛び出し、背後からナイフによる攻撃を狙う。
春香「………{ストーンエンチャント}!」
しかし、春香は杖を石の塊に変える魔法を発動した直後、素早い動きで振り向き、エフィドの身体に鉄の杖による打撃を叩き付けた。
エフィド「ぐあああっ!?」
エフィドは春香の攻撃によって吹っ飛ばされた。その威力は近くの建物2軒を貫通し、3軒目の家の外壁に大きなヒビを空ける程のものだった。
エリハ「建物を貫通する威力………!? 春香さん、いったいどのような腕力の持ち主なの………!?」
エリハは、同じ1級かつ春香の平均的な女性の身体からは想像も出来ない反撃力に困惑していた。そんな中、エフィドは笑いをこぼしており………
エフィド「ふはは………見た目に反して物理アタッカーのような反撃か………魔法使いの中には武闘派な魔法使いがいる事は知っているが………これは意外だ………!」
春香の見た目に反した武闘派な反撃に驚きの声を上げた。
春香「………まあ私は普通の魔法使いじゃありませんからね………」
春香はボソッと、そしてどこか嫌悪感を抱いた様子でそう呟いた。
メイト「春香師匠………?」
春香の意味深な様子にはメイトも首を傾げていた。そんな中、エフィドは再び近くの影から潜伏。春香の近くにあった建物の影から姿を現すと………
エフィド「ならばこれはどうだ! {シャドーカッター}!!」
エフィドは真っ黒な円形の魔法の刃を春香に向けて飛ばす。しかし、春香はまだ鋼鉄化が続いている杖を振り回す形で魔法の刃を粉砕。そこから手に持っていた杖の鋼鉄化を解き………?
春香「{フォトンバレット}!!」
春香は光の魔力をエフィドに向けて放った。
エフィド「これは………!」
エフィドはすぐさま近くの影に潜伏。その直後に元々エフィドが立っていた場所へ光の柱が飛び出した。
春香「………かわされましたか」
春香は冷静な様子でかわされた事を呟く。しかし………
エフィド「かわされました………じゃねえんだよなぁ………」
エフィドは近くの影から息を上げた様子を見せながら姿を現した。どうやら彼の様子から見るに、かなり危機を感じた様子だった。
エリハ「私が何も出来なかった相手をここまで簡単に………」
エフィドを圧倒する春香の姿に困惑の声を漏らすエリハ。だが、春香は誰もが驚く光景となってもなお冷静な表情を見せていたのだった………
影の魔法による奇襲を、魔法使いらしからぬ物理攻撃でかわし、魔法による反撃でエフィドを圧倒する春香。果たして、このままエフィドを撃破してしまうのだろうか………!?
To Be Continued………
次回予告
春香に押されている現状から、自らの極大魔法を解禁するエフィド。それは、魔力の続く限り影を生み出すエフィドの奥の手であった………
次回「無数の影」