メザイアの極大魔法とクロスの古代極大魔法は性質の異なる別物の魔法だった。中和という術を封じられたメザイアに為す術は無く、勝負はクロスが制し、メザイアを殺害する結果となってしまったのだった………
メザイアが殺害されたと同時刻、1級魔法使いのミレストは何人かの2級魔法使いと共に渓谷を進んでいた。
ミレスト「(………今回の戦い、春香様が参加を拒否された………というお話でしたね………Uさんの事が心配だと仰っていたようですが………それは間接的に私のせいなのでしょうか………Uさん、あの戦いの後に大きく披露するばかりか大怪我を負ってしまったようですし………)」
ミレストは、春香が今回の戦いに参加しなかった事と、その理由がUにある事から、自身もその原因に関係していると考え出し、苦しそうな様子を見せていた。同行していた2級魔法使い達はミレストの様子を疑問に感じていたが………その直後に突如として星の形をした物体が1人の2級魔法使いに直撃。その魔法使い達は大きく吹き飛ばされてしまった。
ミレスト「っ………! (今の魔法は{スターストライク}………! という事は………!!)」
ミレストは、仲間の魔法使いが吹き飛ばされた事に驚くと同時に、目にした魔法に既視感を感じていた。そして、魔法が飛んできた方角に目を向けると………
???「初歩とは言え私の魔法に気づけないなんて………1級魔法使いは常にクールでないとダメよ………ミレスト」
そこにはミレストの行為を指摘するミアスが立っていた。しかし、ミレストはミアスの顔を見るなり、またしても様子をおかしくしてしまい………
ミレスト「国を………私を裏切った貴女が………私を指摘しないで!! 大魔法……… {メイジサモン}! {バーサークサモン}! {ゴーレムサモン}!!」
怒りに身を任せながら3体の眷属を同時召喚した。バーサークとゴーレムの2体がミアスに向かって接近する中………
ミアス「大魔法{プラネットデストラクション}!!」
ミアスは巨大な隕石を上から落とし、まずバーサークを隕石の質量で潰して撃破した。その直後にメイジがミアスに魔法を放とうと狙いを定めるものの、ミアスは冷静にそれを目にすると………
ミアス「{スターストライク}!!」
詠唱と同時に星の形をした物体を生成し、メイジに向かって一足早く投げる。メイジは杖から炎を放つが、星の物体を壊す事は出来ずに直撃。近くの壁に激突すると同時に消滅してしまった。
ミレスト「なっ!? (私の眷属を2体同時に撃破した………!?)」
ミレストは動揺する様子を見せていた。そんな中、ミアスは両手を組み合わせると………
ミアス「………マジェステンドの魔法使い達! これからも生きたい者はここから逃げなさい!! この渓谷は横の幅が狭い! 今すぐ引き返さないと………私の極大魔法に巻き込まれて死ぬ!!」
極大魔法の使用を仄めかし、死ぬ事を拒む者を逃がす猶予を与えてきた。
魔法使い「ミレスト様を置いて逃げられるものかー!!」
その場にいた数人の2級魔法使い達は勇気を持ってミアスに突撃する。
ミアス「そう………勇気があるのはいい事だけど………残念だわ」
ミアスはどこか残念そうにそう呟いた。しかし、それは嘲笑うものなどではなく、純粋に残念そうなものであった。
ミレスト「えっ………!? (………なんで。なんでそんなに悲しそうなの………!?)」
ミレストは、ミアスの様子に違和感を感じていた。そしてその直後………
ミアス「………極大魔法{バリアユニバース}!!」
ミアスは両手から魔力を放出。これによって一定範囲内に宇宙を思わせる特殊空間が生成され、同時にゴーレムは極大魔法の効果で魔力に干渉され、弱体化してしまった。その直後にミアスは杖を掲げると………
ミアス「拡張魔法{ソーラーシステムストーム}!!」
頭上から水金地火木土天海、太陽系の惑星をモチーフとした惑星が落下。ゴーレムがあっさり破壊されると共に、ミレスト達は質量の暴力による攻撃を受けてしまった。
ミレスト「きゃあああ!!」
ミレスト達は大きなダメージを受けると共に吹き飛ばされた。それと同時に、ミアスの視界には多量の血が吹き飛ぶ光景が見えていた。
ミアス「………こうするしかない。こうするしか、私達が生き残れる事は出来ない………」
ミアスは何処か寂しそうに、かつ自身に言い聞かせるようにそう呟いたのだった………
三度怒りに囚われたミレストに勝利の術はなく、大きなダメージを負う事となってしまったミレスト達。果たして、彼女達はこのまま殺されてしまうのだろうか………? そして何故、ミアスは悲しそうな様子を見せているのだろうか………?
To Be Continued………
次回予告
ミレストは大怪我を負いつつ生き延びる事となったが、それはミアスの意思だった。そんな中、ミアスはミレストに対し、何故クロス側に付いていたのかを語り始めるのだった………
次回「ミアスの動機」