幻想魔法大戦記〜白髪の魔法使い〜   作:Uさんの部屋

95 / 190
前回までのあらすじ
メザイアが殺害されて間もなく、ミレスト達の前に現れたミアス。ミレストは怒りに囚われながら攻撃を仕掛けるものの、ミアスは星の魔法で冷静に対処すると同時に、極大魔法で圧倒する様子を見せたのだった………


第95話 ミアスの動機

ミアスが放った拡張魔法{ソーラーシステムストーム}の効果が終わった直後、ミアスの周囲には、2級魔法使いだった者達の死体が転がっており、ミレストも右腕が無くなっていると共に、右目も潰れてしまったのか、右目から血が流れていた。

 

ミレスト「はあっ、はあっ………(生き………てる………?)」

 

ミレストは自身が生きている事に驚く様子を見せていた。そんな中、ミアスはミレストの前に座り込むと………

 

ミアス「………貴女だけは意図的に殺さなかった。私の目的に貴女の死はないから………」

 

なんとミアスは、ミレストを殺す気が無かった事を語った。

 

ミレスト「どういう………こと………!?」

 

ミアスの言葉が信じられない様子を見せるミレスト。ミアスは重そうに腰を上げると………

 

ミアス「………ミレストにはまだ話していなかったかしら。私がクロス達に付いた理由を………貴女も知っている通り、6年前にマジェステンド内で大量虐殺事件が起きた。その事件は当時の大臣によって引き起こされた事件だった………結果として当時の大臣は解任。新たな大臣………現在のエレフト=ボウオーの大臣就任という形で幕を下ろしたけど………あの事件には1つの裏があった。あの事件で本当に虐殺行為を行ったのは………エレフトだった。彼は当時の大臣を引き摺り降ろし、自身が大臣の地位に立つ事が目的だった………貴女が知っていたかは分からないけど………彼はバトルウォーのスパイだった。最初からマジェステンドの侵食が狙いだった………」

 

ミレストに対し、クロス側に付いた理由とともに、エレフトがバトルウォーのスパイであるという事実を彼女に語った。

 

ミレスト「えっ………!?」

 

ミレストはミアスから明かされた情報に動揺を隠せない様子を見せた。

 

ミアス「………そして彼は私にも脅しをかけてきた。今回の事を黙らないのであればミレストの命は無い………とね」

 

更に大臣エレフトは、当時のミアスに脅しをかけていた事も明かす。それを聞いたミレストは言葉を失う様子を見せた………

 

ミアス「………当時の貴女はまだ4級魔法使いだったものね。その脅しに屈してしまった私は………私が許せなかった。それから1年もしない内にクロスと出会った………彼は6年前の事件で多くの友を失ったと聞いたわ………意気投合した私達は5年前………貴女達の視点で言う所の事件を起こした………結果として三国と対立する勢力となった訳だけど、後戻り出来ないなんて当時の私達は分かりきってた。だから私達は決意したのよ。三国と対立し、人を平気で踏みにじるような連中を滅ぼす………それが私とクロスで作りあげた今の私達という事なのよ」

 

ミアスは続けて、クロスと出会った際の事と、現在の状況に至るまでの事をミレストに語った。ミアスの言葉を聞いていたミレストはどのような反応が正しいのか分からず、ただ困惑する事しか出来なかった。

 

ミアス「………しかし、貴女はこうして何度も私の前に立ちはだかってしまった。私を憎む事は正直苦しくなかった。それ以上に………貴女が戦おうとする事に悲しさを抱いていた。だから私は貴女に諦めさせたかった。これまでのバトルでも今回のような流れに持ち込みたかったけど………そうする事は出来ずに今の状況に来てしまった………」

 

同時にミアスは、ミレストが戦う事を悲しく思っていた事を吐露する。ミアスはミレストに背を向けると………

 

ミアス「………貴女を殺さない事についてはクロスにも約束させてある。今すぐここを離れなさい。そして、私とは違う幸せな未来を歩んで………」

 

そう言って、ミレストにここから逃亡すると同時に幸せを掴むよう語った。しかし、ミレストは少し迷う素振りを見せた後に立ち上がると、左手をミアスに向け………

 

ミレスト「………私は逃げないよ。私にも1級としてのプライドがあるから………! 大魔法………{プリーストサモン}………!」

 

左手からプリーストを召喚する。その直後、ミアスは他の3体の眷属の死体も召喚。そのまま自身の魔力で1つに融合させ………

 

ミレスト「大魔法………{キマイラフュージョン}………!!」」

 

ミレストはキマイラを召喚する最終策に打って出たのだった………

 

 

 

ミアスの口から語られる、彼女の暗い過去と動機。しかし、ミレストはその真実を知っても尚、戦う意思を見せた。果たして、この戦いの結末はどのような形で幕を下ろすのだろうか………?

To Be Continued………




次回予告
キマイラを召喚したミレストだが、彼女は当然キマイラの制御などできない状況だった。しかし、ミレストの狙いは最初からキマイラでの逆転勝利などでは無かったのだった………
次回「悲しき姉妹対決の決着」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。