俺がコイツでこいつがあれで   作:熱々の冷やし中華

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やっと時間が出来たので投稿です。
連続で執筆出来る人たちは化け物


本拠地ってなんか響きいいよな

 都会の喧騒から離れた、大自然の中を走る電車は3人の男女を駅へと運んでいた。

 やや大きめの窓に広がる景色を見ながら、俺はため息を吐いていた。 

 絶対にロクな事にならない。未成年の少女を戦場に送っている時点でロクな奴ではないんだけども。

 

 「・・・そんなに嫌なんですか?」

 「イヤオレマッタクゲームノコトウランデナイシ」 

 「言い方に含みがありますが」

 

 準備は万全だった。昨日までゲーム関連の物全部リビングに揃えていたのに。全部マスオTVが悪い。

 

 「質問があります」

 

 心の中で怒りを露わにしていると唐突にたきなから質問が挙がった。

 仕方ない、律先生が答えてあげるか。

知りたい事なんでも教えよう(wiki調べ)

 

 「おぉ!たきな、私に何か質問⁉︎」

 「すみません、今回は律さんにです」

 「ちぇー、」

 「それで質問って何?」

 「律さんって人間なんですか?」

 「何どうした怖い怖い」

 

 急にMr関みたいなこと言い始めたよこの子。

というか数ヶ月一緒に過ごして人間として見られて無かったとか、えぇ・・・(泣)

 

 「先月の護衛任務の際、貴方は私を庇って撃たれました。ですが、貴方の傷は悪化する所か治療を受ける前には全て治っていました。」

 「あー、クルミの時のやつ?」

 「それ以前の私の初任務の時もです。律さん、どういう事が明確に説明して下さい」

 「・・・え、律まだ言って無かったの⁉︎」

  「俺は誰かが教えてると思ってた」

 

 彼女がリコリコに入ってから3ヶ月弱、俺は一回も彼女に自分の事を説明していなかった。確かに説明が面倒極まりないのもあるが、先生とか大人組がもう伝えてるのだと思ってた。

 

 「店長とミズキさんから『本人に聞きなさい』と言われたので」

 

 店長は兎も角、ミズキは説明が面倒臭くて言ったんだろ! 

 心の中で怒りを露わにしていると千束がたきなの方へと目配せをしてきた。『早く説明してあげて』という事だろう。

 

 「・・・・・・傷が治ってるのは病気の症状的なやつだよ」

 「・・・本当ですか?」

 

 たきなは怪訝そうな顔で千束へ視線を向ける。

千束は苦笑いしながら首を縦に振った。

 

 「傷を防ぐ症状がある疾患なんて聞いた事が」

 「世の中には学校では習わない物だって沢山あるもんだよワトソン君」

 

 そんな会話をしていると車両内に到着を知らせるアナウンスが響き渡る。

 俺たちは話もそこそこに、降りる準備を始めた。

 電車を降り、改札へと向かうと外に一台の車が待機しているのが見えた。

 

 「お待ちしておりました

 錦木千束様、律様、井ノ上様。」

 

 何かの手違いという線を期待していたが、個別に名前を呼ばれたのを見るに、やはりDA側直々の招集の様だ。オワタ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 車に揺られること約一時間。

緑で囲まれた自然の中に佇む鉄柵を通過し、俺たちを乗せた車は奥へと進んで行く。

人里離れた山の中にある開けた場所に目的地であるDAの支部があった。

 

 入館には顔認証と荷物検査がそれぞれ完了し、俺たちは受付へと足を運んでいた。

 

 「楠木さんオホーツクババアに俺から何か言っとこうか?」

 「大丈夫です。それに律さんは個別で話がある様ですし」

 「どうせロクな内容じゃないから平気平気。

あの人、自分に利益がないと思ったら真っ直ぐ帰る人だから必要な事は直ぐ言うんだぞ」

 「精進します」

 

 なんか、あれだな。普段千束と会話している時に比べて会話がスムーズで楽だな。

 必要最低限しか話してないって意味でもあるけど。

 

 

 「千束さんは体力測定ですので、隣の医療棟へ」

 「はーい。律、これ終わったらアイス奢ってねー!」

 「終わってからな」

 「律さんは…司令からの呼び出しですね。こちらで案内致します。井ノ上様は…」

 「楠木司令にお会いしたいのですが」

 「司令は律さんとの用件があります。お戻りになられらるのは2時間後ですが」

 「俺と一緒に行くのは駄目なんですか?」

 「申し訳ございません。司令から『1人だけで連れて来る様に』と通達が」

 「駄目だ、嫌な予感しかしない」

 

 たきなと俺が受付に用件を伝えるとその横で

 

 「アレでしょ、味方殺しの………」

 「DA追い出された子でしょ」

 「組んだ子、全員病院送りにするんだって。おっそろしー」

 

 大きくはないが聞こえる程の声量で話している。随分と陰湿だ。聞いているだけでも気分が悪くなる。

隣の千束は声の主である三人を睨んでいた。

 

 「何だアイツらー?」

 「千束、ステイ。今何を言っても悪化するだけだ」

 「だからってあれを見過ごすのはー」

 「バレなきゃ犯罪じゃないから他の方法で」

 「それはそれで問題だよ」

 「ーお待ちになりますか?」

 

 「あっ・・・・はい」

 

 たきなの声に動揺が見える。やはりあの日の失態はDA本部内には伝わっている様だ。

あの日リコリスの死傷者は居なかった筈だ。俺が何発が当たったのと武器商人が全滅したのが独り歩きしているって所だろう。

予想出来たことだが、実際目にするといい気分にはならないな。

 

 「・・・・私、訓練所に行ってますね」

 「あ、たきな!」

 

 この空気に耐えかねたたきなが走り去っていく。

 

 「指令無視したんだって〜」

 「え、何でそんな事するの」

 「バレなきゃ犯罪にはならんよな」

 「律」

 「わかってる。本気で言ってる訳じゃない」

 

 まぁ周りの目が無ければ思いっきり口を出してた可能性はありますけどね!

 この噂を止める為にもたきなの復帰を手助けした方が良いかもしれない。

 

 「後でスマホにあの日の写真送ってくれる?

ババアに掛け合ってみるわ」

 「わかった、説得頼むよ!」

 

 千束との会話を済ませ、俺はスタッフに連れられて目的地へと向かう。

 しかし楠木の意図が読めないな。俺だけを呼び出すなんて何か訓練でもさせるつもりじゃ

 

 「こちらです。中でお待ち下さい」

 

 スタッフの声で目的地に着いたのに気付く。

軽く会釈だけして俺は扉へと手を掛けた。

 (取り敢えず中に入った後に司令に写真だけでも見せるか)

そんな事を考えながら入室すると部屋の中は暗闇に包まれていた。

 (あれ、可笑しいな。部屋を間違えたか?)

 

 バン!

 

ライトを付けようとポケットへ手を伸ばした時、俺の身体は銃弾で撃ち抜かれていた。

 

 「は?」

 

 次の瞬間大量の銃が雨粒の様に大量に此方へと向かってきた。俺は咄嗟に柱へと身を隠し臨戦体勢へと入る。

暗闇で全く見えない。仕方ないアレを使うか。

 

俺は目を瞑って嗅覚に全ての神経を注いだ。

簡単な匂い探知だ。精密ではないが大体の人数と位置は把握出来る。やってる事は竈門◯治郎と変わらないし、女子に知られると若干引かれるワザだが、今回ばかりは使わせて貰うぜ!

人数は8人、前方に5人と後方に3人がバラけてるのを見るにセカンド3人ととサード5人っぽいな。

じゃ、一仕事行きますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ある暗い部屋の中で楠木とその助手は灯りを照らしている物を見ていた。27インチの画面の中には想像を絶する光景が広がっていた。

 

 リコリス8人とリリベル1人の戦闘でリコリスが押されているのだ。

 最初の数秒は完全な奇襲ではあるが有利だった。訓練された人間が1秒間に撃てるのは3発程。

これを8人から同時に受けた時点で勝負は着いた筈だった。しかし、現に撃たれた筈の彼は俊敏な動きでリコリスを翻弄している。

 

 「これは一体…?」

 「これが錦木律、現役で千束に勝てる唯一のDA関係者だ」

 「あの錦木千束に…。しかし、彼は撃たれましたよね?撃たれてなお動き続けるなんてどういう魔術ですか?」

 「コイツの身体は特殊でね。筋力、反射速度、瞬発力、耐久性、そして回復力は常人の5倍以上になる。回復力は5倍なんて物ではないがな」

 「本当に彼は人間ですか?それに5倍と言っても相手が複数人では意味がないのでは?」

 「こいつが戦闘にここまで長けているのはその回復力が大きな原因だ。普通、戦闘では攻守が重要になる。相手の攻撃から身を守りつつ、相手にダメージを与える事だ。しかし、錦木律は異常な回復力の為に守りに入る必要がない。よって体力が切れるまで攻撃を続ける戦闘マシーンの完成さ」

 「では何故リコリス達に彼の相手を?」

 「手取り早い話、経験を積ませる為だ。錦木レベルの人間との戦闘なら自分の弱点を知るのに最適だ、何より」

 「何より…?」

 「…コイツは人を殺せないからな。人材が減る心配がない」

 

 そう発言した彼女の顔には不適な笑みが浮かんでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「これで、7人目ッ!」

 

 一方部屋の中では戦闘が終着を迎えようとしていた。サードは既に全員撃退、セカンドの内の2人を気絶させ、残るは1人だ。

 正直セカンド2人の連携プレーはかなり危なかった。脚を固定されたから骨ごと折りながら回し蹴りしなかったら負けてたわこりゃ。

 2人の銃からカードリッジを抜きながら俺は机の方へ足を運ばせていた。机の裏に隠れているのは確認済みである。

 フェイントを掛ける為に試しに右側に抜き取ったカードリッジを投げてみた。

 

 「死ねっ‼︎」

 

 バンバンバンバンバン‼︎

 

 息を潜めていたであろうリコリスが音の方へと銃を発砲した。

 

 「かかったなアホが!稲妻十字空烈刃!サンダークロススプリットアタック

 

 まぁ本家とは違って飛び膝蹴りなんですけどね‼︎

腹に蹴りが入り最後の1人が倒れる。流石に勢いもあった為か床に倒れこんだ。

 楠木の命令なのは間違いないのだが、念の為に情報収集を行おう。

 そう思って倒したリコリスと対面した時、俺は顔に見覚えを感じた。

 

 「俺を攻撃したのは誰からの命令?」

 「っ、私は何も知らないの!だからお願い見逃して!」

 「…話変わるけどさ、井ノ上たきなって知ってる?」

 「最近異動になった奴よ!仲間を撃ったのよ、信じられないでしょ‼︎アイツの情報は幾らでもやるから見逃して‼︎」

 

 ビンゴだ。

 …バレなきゃ犯罪じゃないし、怒られないもんな。

心の中でそう呟きながら俺は彼女の頬に向かって拳を思いっきり振り下ろした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「訓練だとしてもタチが悪いと思いますよ」

 「お前に本当の事を話して『はい、そうです』と来る奴だとは思えないからな。それより、わざわざ引き留めるとは何の用だ」

 

 予想通りではあるが、案の定、楠木が訓練と偽ってリコリスに射撃許可を与えたらしい。

…訓練で相手に一言も入れない奴がおるか‼︎

 

 「たきなの異動は命令違反によって結果的に1000丁の銃が行方不明になったのが原因ですよね?」

 「何か問題が?」

 「確かに彼女は命令違反を起こしました。で・す・が、そもそも取引時間を間違えてたなら銃の未発見は彼女の責任ではない筈です」

 「何の話かさっぱりだな」

 「この写真ですよ。ほら、俺が現場に派遣された時と何時間も差が開いている。第一、フキによれば通信障害が起こっていたとの話です。どーせハッキングでもされて偽の情報捕まされたんでしょこのアホンダラめ」

 「通信障害に関しては技術的なトラブルだ。それに、お前も千束も遊びでライセンスを発行しているんじゃないんだからな」

 「面倒くさいなもう。たきなに問題が少ないんだしさっさとDAに戻せって言ってんだよ。なんなら人手不足の状況でリコリスの命が奪われない様に行動したたきなに感謝でもしたらどうです?」

 「私は暇ではない。子供みたいにギャーギャー喚くお前に興味はない」

 

 説得失敗だ。これだから老害は困るよ本当に。

 自動ドアの先へと進んで行く楠木を横目に俺は溜息を吐いた。

 この調子だとたきな本人の説得も意味を成さないだろう。

 ある程度コネもある俺が写真も見せて説得したのに動じなかったのを見るにたきなは大きなミスを隠す為の犠牲になったと見て間違いないだろう。早く千束にこの事を伝えた方がいいかもな。

頭にその考えが過ぎった時には既に俺は訓練所へと駆け出していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




あと1話ギリギリ今月中に書けるかもしれない。
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展開は原作準拠のまま、敵キャラとしてオリキャラを出すのは賛成?(オリ敵は一人で、オリ主の過去に滅茶苦茶関わっているものとする)

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