生存者   作:ORC機関

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気がつけばUAが2300も行ってる!
や っ た ぜ !(歓喜)
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こんな作品ですが楽しんでいただけたら幸いです。
題名の元ネタは東ドイツの戦隊ヒーロー枠みたいな歌です。


アイン・ツヴァイ・ドライ、正確な命中弾

機体の速度を調節し僚機との距離を保つ。

黒い機体に白いライン、教練隊を示すホワイトリボンだ。

行先を見れば模擬戦用の市街地に王国騎士団戦闘教練隊が周囲を警戒している。

バランスの取れた無難な武装。

兵科は突撃装甲兵が2、重装甲猟兵が1、スタンダードな編成

僚機の彼女は右腕にSRPzB(重ロケット対装甲筒)、左腕にはPzMPが装備されている。

此方にまだ気がついて居ない。

「お先にどうぞ」

「先陣を譲るなんてらしくないね」

僚機のヘルマにそう告げると無線越しに返事が返ってきた。

「レディファースト」

彼女は小さく笑うと先頭へ躍り出た。

「私の事ではなさそうね」

彼女のSRPzBが火を吹いた。

周囲を警戒する突撃装甲兵が接近するロケット弾を検知し回避行動をとる。

敵部隊が奇襲を受けて態勢を整えようとした。

ヘルマ次弾装填開始、私が彼女の前に躍り出た。

左腕SeL-Kを発砲する。

弾道は軽いペイント弾のため想定より失速が早い。

目標腹部に命中し撃破判定1。

実戦なら半矢だろう。

正面に2機、PzKで牽制射撃を行う私の背後から彼女の機体が跳躍した。

FCSリンクをヘルマへ移行、有線式誘導弾を射出。

彼女はPzMPによる射撃を行いながら誘導、見事目標を沈黙させる。

「お見事」

そのまま前進し彼女の着地を狙うべく背を向けた重装甲猟兵に胸部同軸機銃をお見舞いした。

邪魔をされた敵機が此方に振り向いてSRPzBの砲身を此方に向ける。

距離は十分、上方へ向け誘導弾を発射し接近。

左腕で砲身を跳ね上げてPzKの銃口を敵機に押し付ける。

SRPzBの至近距離使用は自爆の危険、マトモな感覚ならこの距離では使えない。

その点私の武装はライフル、武装の損壊で済むだろう。

武装を切り替えるよりそのまま振り向き様に攻撃するのは確かに早い。

しかし、その武装なら同軸機銃で牽制して距離を取るべきだった。

自爆の危険を告げる警告音、私は無視して引き金を引いた。

標的撃破判定。

武装の機能停止を告げる表示と警報が鳴る。

備品の破壊はヘルマに怒られる事だろう。

使い物にならなくなった鉄屑をパージし敵機体から離れる。

私の側面に接近しつつある敵機に着地した彼女が牽制射撃を行う。

相手は盾を展開し一瞬足を止めた。

私が放った有線式誘導弾が直上から飛来する。

頭部が鮮やかな色で染まり、目標は沈黙。

演習の終了を告げるブザーと共に信号弾が打ち上がった。

「ベッカーさん、お話があります」

私の苗字で呼ぶヘルマ、相当怒っているようだ。

やってしまった。

「いや、違うんだ、これはその…」

「言い訳は後で聞きます、集合場所に来るように」

私はパージした武装を回収し、渋々生徒たちの待つ集合場所へ向かった。

 

集合場所に遅れてやってくると一足先に降車したヘルマが生徒への指導を行っていた。

彼女は此方を一瞥すると指導を続行した。

機体を停止させて待機姿勢へ移行する。

外に出たくない。

「フランツ!フランツ・ベッカー!」

彼女の耳は後ろに倒れ、尻尾は荒々しく揺れていた。

怒鳴り声が聞こえてくる。

「はい、なんでございましょう上官殿」

外部スピーカーを入れ返事をする。

「早く!降りてくる!」

彼女の尻尾が逆立ち膨らんだ。

私はハッチを開けて恐る恐る降車した。

「そこに直れ」

彼女は自身の隣を指差す。

お説教確定だ。

指定位置にて姿勢を整えた。

「まず、武装の損壊について弁明はあるか」

私の前に移動し腕を組むヘルマに私は弁明する。

「は!敵SRPzBの特性上至近距離では自爆する為、近接戦に持ち込みました!」

「そうね、武装の特性をよく理解した行動ね」

彼女は少し誇らしげだ、お前は私の何なのだ?

「では何故銃剣型熱溶断機を使用しないの?」

彼女の追求が始まり言葉が刺さる。

「熱溶断機の加熱速度を考慮し、逃げられる恐れがあった為発砲しました。」

「そうね、数秒の隙があれば同軸機銃による撹乱から離脱される」

「状況によっては武装損壊覚悟で攻撃しないといけない時もあるわ」

生徒たちへの指導を兼ねたお説教のようだ。

これでは晒し首と変わらないな。

「だからと言って装備を粗末に扱うのはダメ、いつも変えの武器があるわけじゃないし、それが自身の身を守る物だから大事にしなくてはならない」

「それに私達は補給班や整備班のバックアップあっての戦闘班なの、可能であれば彼らのことも考えるように」

彼女は大きく深呼吸をすると楽にするように私に伝える。

生徒たちは互いに小さく話し合っていた。

「最後に命は粗末に扱わない事、誰もそんな事望んでないのよ」

ヘルマは縋るような目を向ける。

あの、授業中なんですけど。

生徒達から生暖かい視線を感じる。

「ヘルマ、授業」

私の言葉に彼女は小さくあっと声を上げた。

本当に忘れてたのか。

「これはあくまでも手本、あなた達は連携機動の習得が目標よ」

「午後から実際に機動訓練を行う、よく話し合うように」

ヘルマの指示に生徒たちはしっかりとした返事をする。

時刻は正午に近づいていた。

「それじゃあ、解散」

ヘルマの号令に生徒は解散し、昼食を取るべく食堂へ向かっていく。

機体に鍵をかけ、私達も食堂を目指して移動する。

彼女が私の手を握ると尻尾がするりと腕に巻きついた。

「もう二度とあんな事しないで」

此方に顔を向けず、そう言う彼女。

私からは表情を伺い知れないが手を握る力が強まる。

彼女の感情が私の手に伝わっていた。




ヘルマくんは白猫なのに湿度高いね(何処かの黒猫を見ながら)
SRPzB、4連装にしたくない?フィーアリングみたいな。
4本束にしたらコマンドーのアレみたいになりそう、カッコいいから良いか(小並感)
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