(# ゜Д゜)
「くそっ、窓がねぇのにどうやって逃げ出したんだ…?!」
「五月蝿い!喋る暇があれば撃て!」
そう良い二階から中庭に向かって射撃をする強盗団達。
「チッ、反応だけは一丁前なんだから…」
そう毒吐いて中庭の東屋の影に隠れるスフェーン達。サラの脇にはユリアが抱えられ、片手で散弾銃のコッキングを行って引き金を弾く。
ッ!!
大口径散弾銃はそのまま二階に隠れていた数名の強盗に命中して悲鳴が上がると、その反対でスフェーンは消火器改造の弾頭を装填している。
「でも助かった…」
「えぇ、ユリアちゃんのおかげね」
そう言うと、サラに抱えられていた幼女は嬉しそうにしていた。
あの部屋で隠れていた二人にユリアは部屋の壁にあった掛け時計を指差して言ったのだ。
「あの時計を押すと、滑り台になるんだよ?」
「え?」
ユリアがそう良い少々首を傾げながらも彼女の言う通りに時計を押してみると、
ガコン
ロックの外れる音と共に時計のある場所が開いてハッチのように中に筒状の空間が現れた。
「そこを降りたら下のお庭に出られるの」
「…」
こんな仕掛けがある事に二人は驚きつつも、いつ部屋に入ってくるかわからない状況で問いただす暇はなかった。
「行こう」
「えぇ」
そこで二人はユリアと共にその滑り台を降りると、そこで一階の中庭に飛び出していた。
「まさかカラクリ屋敷とはね…」
東屋で隠れていたサラはそこで片手で散弾銃を撃つと、弾薬を装填する。
「援護して!」
「了解」
スフェーンはそこでTRR8の引き金を引くと、一階から強盗が出てきた。
「チッ、逃げるわよ!」
そこでスフェーン達はユリアを連れて走ると、強盗の放った銃弾の一発がサラの服を撃ち抜いた。
「あっ?!」
幸い彼女と抱えていたユリアの体に傷はつかなかったが、空いた穴から散弾がこぼれてしまった。
「チッ…」
軽く舌打ちをしながら反対の建物に隠れると、そこでスフェーンは呟く。
「いつからここは強盗の根城になったの…?!」
するとユリアが答えた。
「あの人たち、ちょっと前からここに出入りしてたよ?」
「どのくらい前?」
サラが聞くと、ユリアは陽気に答えた。
「うーん、お月様が六回満月になってた!」
「つまり半年くらい前ってことね…」
こんな危ない場所で夜な夜な遊んでいたのかと二人はユリアに驚いていると、後ろから叫び声が聞こえてくる。
「チッ」
そこでスフェーンは装填していたPSRL-1の照準を後ろから追いかけてくる強盗に向ける。
「ちょっ…」
咄嗟にサラはスフェーンに言おうとしたが、両手でしっかりと保持をして引き金を引くのを見て、咄嗟にユリアを庇うと激しいバックブラストで走っていた廊下の窓ガラスを吹き飛ばしながらロケット弾が発射された。
「「「っ!!」」」
突っ込んでくるロケット弾に強盗団は弾道から避けると、直後にその消火器風の弾頭から強烈な煙が飛び出した。
「「「っ?!」」」
そしてその煙は瞬く間に膨張を始めると、スフェーン達を追いかけていた強盗達を包み込んだ。
「なんだ…これっ?!」
「う、動けない…!!」
そして煙が晴れると、そこでは淡いオレンジ色の物体に包まれて動けなくなった強盗団達の姿があった。
「なるほど…」
それを見ていたサラは少し安堵した様子でその正体を口にした。
「拘束用ウレタンフォームね」
「安心安全の低致死性兵器よ。まぁ本来はオートマトン拘束用だけど…」
そう言い金属っぽく見せていた紙製の弾頭に詰め込まれていた中身にサラは安堵していた。
「これで半分…」
そう言った時、反対から足音が聞こえてきて咄嗟にスフェーン達は考える。
「嘘、まだいるの?」
「どんだけ隠れてんだ」
そう言いながら考えを巡らせていると、ユリアがまた口を開いた。
「こっちの部屋」
「「?」」
そこでユリアの指示に従って二人は屋敷のある部屋の扉を開けて中に入ると、
「こっち」
そこでサラの脇から離れて地面に立って二人を誘導すると、今度は部屋の暖炉に向かって歩いて、サラが言われた通りに壁の中の木板を少し動かすと、そのまま奥に開く簡単な扉が現れた。
「なんとまぁ…」
「これは驚いたわ」
二人はそんなカラクリ通路に驚きながらも身を屈めて中に入ってユリアの後に続くと、スフェーンが最後に扉を閉めた。
そしてカラクリの短い通路を抜けると、そこで二人は少し広めの空間に出た。
「ここは…?」
「秘密の部屋だよ!」
そこでユリアは言うと、スフェーンは片手にライターを持って彼女が言った場所に火をつけると、
「「わぁ…」」
淡い火が回って部屋全体が明るくなった。
そこには多数の銃火器が置かれており、スフェーン達は驚いた。
「すごい武器…」
「全部ビンテージ銃ばかりよ」
そう良い部屋にあった扉を開けると、そこは何かしらの地下室の様子で僅かに上から光が差し込んでいた。
「人は居なさそうね…」
サラはこっそりと確認をすると、上から怒号が聞こえてきて反射的に少し扉を閉めてしまった。
「ありがとうね」
「えへへ」
スフェーンはそこでここを知っていたユリアの頭を撫でると、彼女は嬉しそうにしていた。
「んで、これからどうする?」
「多分、ここにいる間強盗達は居座り付けるわね…」
サラと意見が合い、お互いに軽く頷くとスフェーンは頭を抱えた。
「ここから駐車場までは遠いわね…」
「そして多分先回りされてるわね」
二人はそういうと、スフェーンは一つの結論を出す。
「どっかで奴らを倒す必要があると…」
「そう言う事ね…」
そこでスフェーン達はため息が漏れてしまう。
強行突破はあの人数を前には少々きついものがあった。
「私を囮に逃げるのは…」
「ありえない」
「…うい、おかのした」
サラの真面目な表情にスフェーンも早々に諦めると、そこでスフェーンは部屋に置かれていた武器を見てユリアに聞いた。
「ごめんユリアちゃん」
「?」
そこで首を傾げたユリアにスフェーンは聞いた。
「ここにある武器、ちょっと借りても良いかな?」
そう聞くと、彼女は大きく頷いて返した。
「くそっ、どこに消えた…」
屋敷の中、強盗の女ボスは毒吐いた。それは先ほどから見つからない二人にあった。
二人の姿が見えなくなって二時間ほど経過していた。
「うちらの姿が見つかったら終わりだ」
今まで彼らの犯行は度胸試ししてきた観光客達を襲って身ぐるみを剥がして幽霊の所為にした犯罪であった。
なので犯行は月が雲に隠れたりした暗い日に限っていた。
「車はどうした?」
通信で聴くと、先回りで二人が乗ってきた乗り物をで待ち構えている仲間が返す。
『逃げた様子はありません』
『くそっ、歩いて下町に行ったか?』
そう言う一人に女ボスは言う。
「それは無いわ。どうせEMPで通信すらできていないわよ」
そう良い側で立っている電子戦用の強力な電波妨害装置を持つ電子戦兵を見る。
「山道は囲んだ。奴らは必ず何処かに居る」
そう言った瞬間だった。
『居たぞぉ!居たぞぉおっ!!』
そう叫んで仲間の強盗達が走っていく音が聞こえ、女ボスもそれに続いた。
「っ!」
そこで女ボスは角を曲がって消えた人影を見つけると、銃を片手に飛び出した。
「っ!?」
そしてその先で驚愕した。
「どあぁあっ!!」
廊下の真ん中、96式40mm自動てき弾銃を両手に持って下げていたサラはその引き金を引いていた。
ッ!ッ!ッ!ッ!ッ!ッ!ッ!ッ!ッ!
発射されたベルトリンクされた40mm自動てき弾は容赦なく飛び出した強盗達に命中すると、爆発を引き起こした。
「「「ぎゃぁぁああっ!!」」」
そこで悲惨な目に遭った強盗達を見て弾倉分を撃ち切った彼女はそのまま銃を捨てて再び逃走を始めた。
「チッ、追え追え!!」
見るからに身なりの良いサラを前に女ボスは片腕を押さえながら叫ぶと、生き残った部下達が走る。
そして月明かりが消え、暗くなった夜の中をサラを追いかけている強盗達は再び角を曲がったサラに警戒をしながら自動小銃を持って飛びだした。
「これで…!!」
彼女はその手に62式7.62mm機関銃を持っており、彼女の目算ではこれで追っ手の強盗は全滅する算段であった。
バンッ
「…あれ?」
しかし引き金を引いた時、一発銃弾を発射しただけで機関銃が停止した。
「あれ?!」
直後驚きながらコッキングハンドルを動かして引き金を引くも動く事は無く、直後に強盗の持っていた自動小銃の引き金が引かれた。
「わぁちゃっ!?」
その銃撃にサラは慌てて部屋に飛び込んで隠れると、叫んだ。
「なんなのよあの機関銃!!無い方がマシンガンよ!!」
『冗談言ってる場合か!そんな言う事きかん銃を使うのが悪いでしょうが!』
「あんたも冗談言っているじゃないの!!」
そう言い部屋に逃げ込んだ彼女はそこで銃弾は装填していた四発しかないKS-23を持つと片手にMK3手榴弾を投げた。
「っ?!」
「手榴弾だ!!」
それに咄嗟に逃げる強盗は直後に噴出した煙幕によって視界が真っ暗になった。
「っ!!」
その瞬間に飛び出して逃げるサラに強盗達は気付いて探し出していた。
「くそっ、どこだ…」
一方、屋敷の別の場所では銃を持って警戒している別の強盗達の姿があった。
彼らは視界が悪いので赤外線を使ったサーモグラフィーを使って片割れのメイド服を着ていた少女を探していた。
『居たか?』
「いえ、まだ見つかっていません…」
強盗は女ボスにそう返すと、彼女は軽く舌打ちをした後に言った。
『必ず隠れている。探し出して捕まえろ』
「わかっていますよ」
そう言い数人の小部隊となって捜索を行う彼らは屋敷の昔は物が置いてあったのであろう高い棚のある倉庫を進んでいた。
「…」
慎重に上下共に銃口を向けて索敵をしていると、窓の近くをを全員が通過した時。
「っ!!」
その窓枠の下に折り畳み傘を展開してその後ろに隠れていたスフェーンが飛び出すと、
ッ!ッ!ッ!ッ!ッ!ッ!ッ!ッ!
持っていたTRR8の引き金を引き、彼女の足元では耳を塞いで座り込むユリアの姿があった。
「「「っ!!」」」
至近距離で放たれた銃弾は強盗達の体を貫き、生命維持装置を起動させる傷を負わせた。
赤外線サーモグラフィの弱点である、間に仕切りを挟まれる事で体温を隠す事ができる技を有効活用していた。
「やった!」
それにユリアが喜び、スフェーンも拳銃をしまって一息つこうとした時。
「っ!!」
キンッ!
甲高い音と共にスフェーンは両手に腕に隠していたトンファーを握ってその攻撃を抑えると、
「おのれ…!!」
反対ではその巨大な腕を下ろしていた重量級サイボーグの男がスフェーンを睨みつけていた。
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