次のネタが浮ばず苦労だけが溜まります
真っ白い大広間。そこに置かれている物全てが白一色
何もかもが白いその部屋に一人、椅子に座って状況を見ている者がいた
「二天龍の次に最強の白龍皇か。さて、どう乗りきる気だ一誠」
一誠の状況を楽しんでいたのはサガラ
民族衣装を身に纏い、クラックを使って見ていた
そこへ一人の女性が入ってくる
「これはこれは。貴方がここへ来るとは珍しい」
サガラは振り返らず、入ってきた女性が誰なのか分かる
その口調はどこか楽しげだった
「サガラ。貴方は会合にも出ず、こんな所でサボっていたのですか」
「サボるなんてとんでもない。ただ俺は奴の行く末を見届けるだけ」
クラックを指差し、今にも戦いが起こる雰囲気に入る一誠をヴァーリを映す
「……その事について貴方にお話しがあります」
「何かな王妃様?」
サガラが口にした王妃という言葉
それは女性の事を示している。その女性の容姿はフェムシンム王妃と同じだからである
王妃は気にせず話を進める
「今回の会合は貴方にも関わりがある事なのです」
「関わりねぇ。その口ぶりでは大体の事は予測は付くが、一応聞きますよ」
「では結論から言いますサガラ」
王妃は一度そこで言葉を切った後
息を整えながら話した
「イレギャラーが発生しました」
「(まずい…これは非常にまずい)」
『(あぁ、最悪の展開だ)』
俺とドライグは、この状況に危機感を覚える
それは今目の前には嘗ての俺の
そして過去現在にて最強とも言われる今代の白龍皇、ヴァーリ・ルシファーが居る
「アザゼルの頼みだからまた面倒な事だと思って来たら、俺は運がいい」
白い鎧から聞こえてくる青年の声
間違いなくヴァーリの声だ。しかも分かるような楽しげな声
こいつは絶対に戦いになる
「まさかこんなにも早くに出会えるとはな」
『だがヴァーリ。今代の赤いのはまったく違う。鎧の形状に武器の所持、今回の宿主は特殊だぞ』
「全く違う?もしかしたら禁手の亜種か」
どうやらアルビオンは気づいたらしい
今の俺は『
その姿は
「今代の赤龍帝は亜種。それに悪魔達を一瞬で灰と化す力……これは久々に楽しい時間になりそうだ」
ヴァーリからとてつもないプレッシュアー
俺はそれを受けても何事もなく立って居られるが、後ろでオートバジンに守られている黒歌は冷や汗をかき、白音に至っては怯えている
「(どうする。恐らくヴァーリとの戦闘は避けられないし、逃げたとしても追ってくるだろう。戦闘狂だから尚更しつこく追ってくるだろうな。けど戦えば絶対に二人を巻き込みかねない。なんとかしてこの場から離れなければ)」
俺は二人の安全とヴァーリとの戦いを避けるかの二つの問題を突破する策を考える
しかし考える時間はそれ程無い
「さぁ始めようか」
地面に降り立ったヴァーリ
既に戦闘態勢に入っている。だが、あいつ等はファイズの力の事は知らない
一か八かこれに掛けてみる
「……ひとつ良いか」
「何だ?」
「お前は俺と戦いたいんだろ。だったら本気で戦わなければ意味がない…お前がハンデを貰わないと戦えない奴だったら話は別だが」
「………」
俺の提案に考え出すヴァーリ
もちろん本気で戦うなんて事はしない。それに本来の相手は俺じゃない
この案に乗ってくれれば、逃げるチャンスが出来る
「(いくら戦闘狂でも臆病者ではない。必ず乗ってくる筈だ)」
「………」
「(乗って来い。ヴァーリ)」
「……いいだろう。その話乗った」
「(…よし)なら少し待ってくれ」
ヴァーリの返事で内心ほくそ笑む
俺はファイズエッジを握り直し、オートバジンの方に向かう
その際ファイズフォンをヴァーリに見えないように開く
オートバジンとの距離が近くなった瞬間
『Exceed Charge』
ENTERを押す
ベルトから赤い光が右腕の赤のラインを通り、ファイズエッジ辿り着き刀身が輝くと共に振る
ファイズエッジから出た、地を這うような赤い衝撃波がヴァーリに直撃し拘束する
「今の内に逃げろ!」
俺は黒歌と白音に呼びかけオートバジンと共にこの場から逃げようとした
「随分と逃げ腰だな。俺のライバルは」
しかし俺はヴァーリを甘く見ていた
拘束していた衝撃波をいとも簡単に破壊し脱出し、迫ってきた
殴りかかってきた拳をファイズエッジでガードする
「はぁ!」
「ちぃ!」
ガードしているファイズエッジごと俺は後ろまで押される
足に力を入れ踏ん張るも押され続ける
『Divide!』
ヴァーリの籠手から音声が鳴ると同時に俺の体の力が抜け、ファイズエッジの刀身も輝きを失う
「半減か!」
「その通り。我が
ヴァーリの力が増し、拳がファイズエッジの刀身を砕く
そしてそのまま俺に直撃する
「ぐぅ!?」
「まだだ」
「ごっは!?」
いつの間にか後ろに回りこまれ別の方向に蹴られる
宙に舞った俺にさらに追い打ちで上空に回りこみ踵落しで地面に叩きつけられる
「がっ!」
連続による攻撃で体中にダメージが蓄積される
けれど俺は歯を食いしばり体を起こす
「どうやら亜種といっても劣化してるようだな」
「はぁ…はぁ…」
これは逃げるなんて無理だな
俺はファイズエッジのミッションメモリーを抜き取る
右腰のデジタルトーチライト『ファイズポインター』を取り出し、ミッションメモリーを差し込む
『Ready』
『Boost!』
電子音声と共に本体が伸長してキックモードにし、右足に装着する
そして半減された力を
「ふぅ…」
俺は両足を開き中腰の状態で構える
それを見たヴァーリは真っ向からやってくる
「何をするのか知らないが、キミでは俺に勝てない」
「…どうかな?」
ヴァーリの攻撃に合わせて、俺は右足蹴りで止める
ファイズフォンを開きENTERを押す
『Exceed Charge』
ベルトから赤い光が右足の赤のラインを通り、ファイズポインターに辿り着きミッションメモリーが光る
ファイズポインターがヴァーリに向けられた時、、シリンダー先端からフォトンブラッドが放射された
「何!?」
放射されたフォトンブラッドに驚き、空いた手でガードする
フォトンブラットはヴァーリを補足、 円錐状に展開する
俺は手首をスナップさせ駆け出す
「てぁあああああ!!」
飛び蹴りを放ちながら飛び込み、円錐状のフォトンブラットと一体となって、ドリルのような蹴り『クリムゾンスマッシュ』を叩き込む
「ぐぅぅ!!」
『Divide!Divide!Divide!Divide!Divide!Divide!Divide!Divide!Divide!Divide!』
「だぁああああああ!!」
『Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!』
ヴァーリと俺の間から火花が散り、互いに半減と倍増の音声を鳴らし続ける
ドリルの回転と威力を倍増させていく俺とそれを半減し守りに力を回すヴァーリ
「ぬぅぅうううう!……せりゃ!!」
「ごぁ!?」
ヴァーリはクリムゾンスマッシュに耐え、さらに俺を強引に上空に弾き飛ばした
為す術なく飛ばされる俺を跳躍して追ってくる。もしも次に追撃を食らえば不味いと思い、すぐにファイズポインターを外し、ミッションメモリーを抜き取り、ファイズショットを取り出し差し込み、ENTERを押す
『Ready』
『Exceed Charge』
赤い光が右腕の赤のラインを通り、ファイズショットに辿り着く間に体勢を立て直す
そして重力に従って落下し始めたところでファイズショット構える
「「はぁああああああ!!」」
ヴァーリの拳と俺のグランインパクトが接触し、衝撃と激突の音が鳴り響く
その波動で木々が揺れ、葉が猛烈な勢いで飛ばされる
『Divide!』
「ぐぅ!?」
「そこだ!」
力を半減され怯んだ隙を突かれ、蹴りを繰り出し地面に叩きつかれる
その衝撃で地面に小さいクレーターで出来、減り込まれる
「がぁ…ごほ!」
半減と攻撃をまともに受け立つのもやっとだった
ヴァーリはゆっくりと降り立ち、話しかけてくる
「流石に今のは驚いたよ。けど俺を倒すまでとはいかない」
『これまでと違ってはいたが、やはりヴァーリには敵わなかったか』
「中々楽しめたけれど、物足りないな……そういえば」
ヴァーリの歩む足が止まり、俺から視線を外す
俺はヴァーリの見ている方を見た。そこにはオートバジンに守られている黒歌と白音の姿
「キミはそこの二人を守りながら戦っていたね。そして俺の隙を突いて拘束し、素早く非難させていた」
ヴァーリはそう言って両手に魔力を溜め始めた
おい、まさか!?
「もしも守っていた二人を殺れば、キミはどうなるかな?」
ヴァーリが撃ちだされた二発の魔力の弾は黒歌と白音に向かう。迫りくる攻撃に白音は恐怖し、黒歌は妹を庇おうと体を抱きしめる
恐らくオートバジンでも防げない程の威力を持っている。仮に守れたとしても奴が連続で撃てば一溜まりもない
「やめろぉおおおお!!」
一発目はオートバジンが防ぐが威力が強く半壊寸前の状態になる。当然二発目は反応しきれず見逃してしまう
俺は傷ついた体に鞭を打ち黒歌と白音の前を飛び、二発目を体を盾にして防ぐ
「ぐぁあああああああああああ!?」
魔力の弾を喰らった俺だが、なんとか踏み止まる
しかしもう防ぐ程の力は残っていない。オートバジンも残り数分しか起動しないだろう
「あ、貴方。なんで自分を盾にして守ったにゃ!?」
「はぁ…はぁ…言ったろ…守りたいから守る。ただそれだけだ」
「っ!?…そんな理由で」
黒歌と抱えられた白音は心配そうな目を見る
「早く逃げろ。ここは俺が何とかする」
「何とかするって。そんな体じゃ無理にゃ!」
「良いから逃げろ。オートバジン!」
俺の声に反応しオートバジンは動き始める
黒歌と白音の二人を抱えて飛び出し始める。黒歌は何か訴えていたが次第にその声も聞こえなくなる
俺は二人が遠くまで行った事を確認し、ヴァーリに向かう
「…なんで二人に攻撃した」
「単なる余興だよ。
「…そんなくだらない事であの二人を。命を何だと思ってる!!」
俺はもうキレた
前世でもヴァーリとの戦いでもキレていた。その理由は命を蔑ろする考えと強い奴と戦いたいだけの為に家族を殺すと言った事だ。俺の怒りが増していき、力が増大していく感覚が分かる。あの時と同じように
「そうだ。怒れ!憎め!その想いで強くなって俺を楽しませろ。赤龍帝!!」
「あぁ、戦ってやるよ……10秒間だけな!」
左手の籠手の宝玉が強く輝く
すると光が左手首に集まり形となっていくとリストウォッチ型コントロールデバイス『ファイズアクセル』が装着される。ファイズアクセルのアクセルメモリーを引き抜き、ファイズフォンに差し込む
『Complete』
ファイズフォンから電子音が鳴るとフルメタルラングが肩まで展開、定位置に収まる。胸部のブラッティコアが露出し、複眼の黄色が赤色へと変わり、赤のラインが銀色になる
『
「色が変わった?いや、形状が変わったのか」
ヴァーリがアクセルフォームに警戒する
一誠はファイズアクセルの時計部分の下側についている赤いボタンを押す
『Start Up』
音声からの電子音とジェットエンジンのような音が鳴り続け、10秒間のカウントが始まる
一誠はファイズショットを構え、ヴァーリも攻撃に備え構えた
その瞬間
「ぐぉ!?」
その場から一誠が消え、ヴァーリの体に3、4発の攻撃が直撃
消えた一誠はいつの間にかヴァーリの後ろに居り、手に持っていたファイズショットがファイズエッジに変わっていた
ヴァーリは怯みながらも魔力の弾を一誠に撃つ
「せぁ!」
「何ぃ!?」
しかしまたしても一誠は消え、魔力の弾が斬られる
「はぁ!」
「がぁ!!」
いつの間にか光翼を根元から斬り離される
もう飛ぶ事は出来ないという認識をする時間すらヴァーリには無く、超高速でファイズエッジで斬られ、鎧の全ての宝玉を叩き割れる。再び現れた一誠は手首をスナップさせる余裕がある。
そしてファイズエッジが手から消え、代わりにファイズポインターが右足に装着されていた
周りから見れば一誠は一瞬で消え、一瞬の内にヴァーリに攻撃している
その実態は通常の1000倍の速度で行っている一誠。最初にファイズショットで胸部や腹部辺り『アクセルグランインパクト』を連続で叩き込む。通り過ぎ様に落ちていたファイズエッジを拾い、ミッションメモリーを差し換える
ここまで三秒が経過
次にファイズエッジで撃ってきた魔力の弾を一発ずつ斬る。全て斬って背後に回り、
そしてまた通り過ぎ様に右腰に戻したファイズポインターを取り出し、ミッションメモリーを差し込み、右足に装着する
ここでさらに三秒が経過
「てやぁああああ!!」
「ぐはぁ!」
一誠は超高速で蹴りを放ち、ヴァーリを上空に飛ばす
ここでファイズアクセルのカウントダウンが始まる
『Three』
一誠はその場で跳躍しヴァーリよりも上に飛ぶ
『Two』
『Exceed Charge』
飛ばされるヴァーリに円錐状のフォトンブラットが展開
それが一つだけでなく周りに複数展開され拘束する
『One』
「たぁああああああああ!!」
飛び蹴りと共に『アクセルクリムゾンスマッシュ』を全てヴァーリの体に突き刺さる
ヴァーリの体を貫き、一誠は地面に着地する
『Time Out』
『Reformation』
ファイズアクセルの時間切れを伝える音声が鳴ると超高速が解除され、定位置に収まっていたフルメタルラングが胸部に戻り、複眼とラインが元の色になる
そしてヴァーリの体には赤いΦマークが浮き出ると鎧が大破する
「がっはぁ!?」
大量に血を吐き出し地面に落ちるヴァーリ
あれだけの攻撃を与えたからもう戦うことが出来ないだろう
『(相棒。技を放つ時に加減したな?)』
「(流石に殺す事は出来ないさ。ヴァーリはこの世界の一誠を強くする為に不可欠な存在だ)」
『(相変わらずお人好しな奴だ)』
一誠とドライグの会話をしている時
ヴァーリはフラフラと立ち上がり笑みを浮かべていた
「ふ、ふっふふ。この俺が手も足も出なかったとは」
『まさか赤いのにこれ程の力が合ったとはな』
「………」
一誠はヴァーリの姿を確認した後
背を向けて歩き出す
「待て!まだ勝負はこれから…ぐっ!?」
『どうしたヴァーリ!』
ヴァーリは突然胸を押さえつけ膝を着き苦しみだす
額から尋常じゃない汗をかく
『赤いの!ヴァーリに何をした!?」
『たぶん最後の蹴り技で体に蓄積された猛毒が回ったんだろう』
そう、ヴァーリの体内には蹴りに加えてフォトンブラッドの猛毒を食らっている
下級や中級の悪魔や堕天使なら灰になるレベルだが上級ともなると簡単にいかない
恐らくヴァーリは猛毒に苦しむ程度で止まったと考えられる
「その状態じゃもう戦う事が出来ないだろう。俺は先を急がせてもらう」
ドライグと一誠の言葉に恨むような鋭い眼つきで睨むヴァーリを見た後
一誠はオートバジンに抱えられた二人が逃げた場所に向かう
ヴァーリとの戦いが終わり急いで黒歌達を追う一誠
しかし戦いによる疲労で今にも倒れそうな状態だった
『相棒。大丈夫か?』
「あぁ。なんとか…な」
おぼつかない足取りで必死に向かっている一誠
だがその努力も虚しくその場で倒れてしまい、『
「い、急いで…行かな……いと」
『相棒!しっりしろ!!』
ドライグの呼び掛けにも反応しない一誠
二天龍、武装悪魔達、ヴァーリの連戦で疲労とダメージで体力は残っていなかった
一誠は倒れたまま気を失ってしまった
【……グルルルルルル!】
さらに不運な事に森の奥から魔界の猛獣がやって来た
腹を空かしているのか口から涎を垂らしで一誠に迫る、それも一体だけでなく何十体という群れを作って迫り来る
『こんな時に!目を覚ませ相棒!このままじゃ俺達は死ぬぞ!?』
ドライグが大声で呼び掛けるが全く起きる気配がない
【グルルルルァ!!】
遂に猛獣が一誠との距離を縮めた瞬間飛び掛かる
それに続いて群れの猛獣達も飛び掛かる
『…ここまでなのか。くそっ!』
ドライグは何も出来ずに一誠が死ぬ事を悔み、自分を怨んだ
その瞬間だった
一誠周りに巨大なクラックが現れ、そこからヘルヘイムの植物が飛び出し猛獣を雁字搦めにする
他の猛獣達は本能で危険だと察知して逃げ出すがヘルヘイムの植物はそれを許さず次々と雁字搦めにして行きヘルヘイムに連れて行かれ、巨大なクラックが閉じる
『な、何が起こっているんだ』
「どうやら間に合ったようだな」
倒れている一誠の側に突然と現れるサガラ
ドライグは何もない所から現れたサガラに警戒する
『貴様、何者だ?』
「俺はサガラ。まぁお前を甦らせた神ってところだ」
『…相棒から話を聞いてはいたが、なるほどな。お前から底が見えないほどの何かが感じる』
「理解が早くて助かるぜ」
サガラは両手を合わしゆっくりと広げ始める
するとそこから光の玉が次々と出てくる。その光の中にはUSB・メダル・スイッチ・指輪・錠前が入っている
その五つが
「さて、俺のやるべき事は済んだ。後はお前達次第だ」
『お前、一体何をした』
「これから起こり得る事態に備えて、こいつには力を与えた」
『起こり得る事態だと?何だそれは』
「それはお前達で見つけ出せ。俺はただ見届けるしか出来ない」
『神というのは随分と身勝手なものだな』
ドライグが毒を吐くような言い草をする
するとサガラは笑みを崩さず話す
「お前は神が全知全能だと思っているのか?それはとんだ勘違いだ」
『何?』
「例えばの話だ。ある神が長い時を掛け、全てが善人なる存在を生み出して世界を治めさせようとした。お前は、この考えが正しい考えだと思うか?」
『全てが善人なる存在?そんな事は決してない。もしも存在すれば争いなど起こりはしない』
「それが原因で可能なのかと疑念を抱いてしまい、心の迷いによって神の子は善なる存在と悪しき存在とに分裂してしまって、結果争う事となった。よくある話だが、そもそも善人だけで世界が治められるとも限らない」
『何故だ?悪と思える者が居なければ何も起こらないだろう』
「確かにそうだ。けど誰がそれを教えてくれるんだ?」
サガラの問いにドライグは声を詰まらせる
「そうだ…そもそも何が正しいか分かっていないでやっている事に何の疑いもせず、ただ間違いだけを見ている。それが例え世界が滅亡させるきっかけになっても」
『だがそれが間違いなら悪ではないのか?』
「自分達の行いが正しくないって言う奴が何処に居る?全てが善なる存在が自分達の行動に疑問を浮かべるか?」
『……それは』
「この世は矛盾で出来ている。全ての存在には理由があり、価値もある。そこに意義がある限り、決して消える事がない。正義だろうが悪だろうがな」
サガラはそう言うと一誠との間に灰色のオーロラが現れる
「新たな5つの力。お前には使いこなせるか――――一誠」
『待て!まだ話が』
ドライグが叫ぶ途中で灰色のオーロラが見えなくなり消えて行く
そこには一誠の姿がなかった
「…さぁ。もういいぞ?」
サガラの近くにクラックが現れるとそこから黒歌と白音が出てくる
「今回は特別に助けたが次はないと思えよ」
「……さっき私達を助けた人はどうなったにゃ?」
「新たな時間と場所に飛ばした。何処に向かったかは俺にも分からん」
サガラはそれだけを言い残し消えて行く
消えて行く際にサガラが言葉を発する
「俺はただ見届けるだけだ。この世界の未来を誰が掴むのか」
次回 ハイスクールD×Rは
「ここって神社?」
「さぁその忌々しき子を渡せ!」
「……殺す」
『プテラ!トリケラ!ティラノ!』
『ったく。世話の焼ける奴だ』