因みにこの小説でのキヴォトスではヘイローを持った男子生徒や人間の大人の男性が普通に存在してます。(但し女子より割合は少なく、実質登場はほぼありません)
私の名前は陸八魔アル、突如現れた謎の赤ん坊にキヴォトスのアウトローのボス後継者になれとか言われた哀れな生徒よ!
「ハァ~、なんか今日まったく授業に身が入らなかったわね、体もダルいし…とりあえず学校が半日で終わったし家で休みましょう」
家に帰る途中でそう言いながら頭の汗を腕で拭ったその時、私はとある異変に気づいた。
「ん?……ヒィ!!な、何よこれーー!!!」
なんと私の手のひらに髑髏のマークが浮かんでいた。
普通に怖いんだけど!何なのこれは!!
“其れは
「いきなりー!!!」
いきなり私の身体に起きた謎の現象にテンパっていた私をよそに、いきなり先生が死神の如く現れそう答えた。
「な、何いきなり現れて不吉な事ぶっこいてんのよ先生!!貴方死神!?、登場最悪よ!!」
“アルは今まで死ぬ気弾を何発くらったか覚えてる?“
「え?、いや知らないわよ!」
そんなの一々覚えてないわよ………ま、まさか……
「それが原因なの!?」
“死ぬ気弾はある一定以上の数まで特定の人物を殺すと被弾者にとんでもなく不吉な事が起きるとされているんだ“
“まさかの不治の病とは……残念“
「終えるなー!!!」
勝手に人の人生終わったみたいに言わないでよ!っと思いながら更にテンパりそうになるのを抑える。
「そ、それより何でそんな大事な事黙ってたのよ!!知ってたら!…………はぁ、帰る。」
“意外に冷静になれたね、死にそうなのに“
「当たり前よ、不治の病なんて信じられるわけないでしょ、こんなの洗えば取れるわよ」
そう落ち着いた私はそのまま帰路に着いていった…
「な、何よこれ!!ドクロが喋ってるー!!」
自宅に着いて早々洗面台でドクロを落とそうとしたアルだったがなんと消えるばかりかドクロが喋り始めていたのだ。
「「100点とったことない」って!な、何で!!」
しかも書いてある内容はアルが誰にも知られたくない内容、そんな動揺するアルに同じく帰ってきた先生が更に追い討ちを掛けていく。
“ドクロ病は死に至るまでに人に言えない秘密や恥が文字になって全身に浮かんでくる奇病、別名『死に恥をさらす病』だよ“
「そ、そんなバカなことって!………って、またドクロと文字が増えてる!!」
“アルしか知らないはずの恥ずかしい秘密の数々だね“
「ってことはマジでこれ病気なの!!!」
“そう言ってるじゃん、そうそう因みにドクロ病は発症してから1時間で死ぬ病だからね〜“
「え゙ぇ゙ぇぇーーー!!」
死へのタイムリミットが1時間しかないことにアルは絶叫した。因みに家に帰るまでに約40分使った為残されたタイムリミットは残り20分である。
「嫌ぁぁぁぁぁぁ!!死にたくないわよーーーー!」
「しかも体中にダメっぷりを刻んで死ぬなんて尚更嫌よーーーー!!!、助けてよ!!先生ー!!」
そう泣きながら先生に頼み込むが。
“私には無理だよ、医者じゃないんだし専門外さ“
「嘘でしょーーー!!最悪よ!!、最悪の人生の終わり方じゃないのよー!!」
“──まぁ、助かる方法が一つだけ無くはないけど“
「え!!本当に!!!」
“私の知り合いにこういった不治の病に強いドクターがいるんだ、その子を呼べば何とかなるかもしれない“
「な、なんでそれもっと早く言わないのよ、早く呼びなさいよ!!」
“ん?……そんな頼み方じゃヤダー“
「なっ!!……お願いします神様!!先生様!!どうかそのドクターを呼んでください!!!」
土下座までして乞うアルだったが先生はとある条件をだし始めた。
“助かったら次の小テスト、クラスで順位10位圏内に入る?“
「え゙っ」(こ、こいつ!此処ぞとばかりに!)
万年ドンケツな自分にクラスで10位圏内とかなんて無茶な要求出すんだと思うアルだったが、今は背に腹は変えられない状況だった。
“──いやなら…“
「入る入る!!入っちゃうわよ!!!」
“じゃあ良いよ、って言ってもアルに言う前にもう呼んであるからもう来てると思うよ“
「ほ、本当なの!!さすが先生!『ガシャーン』え?」
シネェー!!
グボハァ!
「え、いきなり何?さっきの音と今聴こえた声は…」
そうしてアルが喜んでいると下から何か大きな音がなり、下の階が気になりアルは階段を降りた、其処で見た光景は…
「な、何でポイズン・クッキングの餌食になってんのよ!!!」
其処にはなんかやりきった感を出してるジュリとジュリがやったであろうポイズン・クッキングを顔面にぶち込まれた謎の人物が倒れていた。
「──久しぶりに世のためになる殺しをしました」
「ジュリ!!アンタ何ウチで人殺ししてんのよ!!」
「ふう、相変わらずですねジュリ」
そう言いくらった筈のポイズン・クッキングを顔からどかした女性は外見はクール系美人だが何処か残念な雰囲気を纏っていた。
「い、生きてる!」
「クソッ、何で生きてるんですか!」
まさかポイズン・クッキングをくらって生きてるなんてと信じられない表情をするアル、そして殺し損ねた事にジュリは悪態をついていた。
そんな彼女達をよそにあとから来た先生が彼女の自己紹介を始めた。
“この子さっき言ってたドクターだよ、名前は氷室セナ。又の名を『Dr.セナ』と言って私が知る限りの医者の中でも最高の腕を持つドクターさ“
「こ、この人が?」(氷室セナって確かゲヘナ学園の救急救命部の部長の名前だったわよね……初対面の印象からしてそんな人にみえないんだけど…)
そう疑問に思うアル、しかもセナがその後に言った言葉に更にその疑問が深まってしまう。
「お久しぶりですね先生、相変わらず可愛らしいです。どうですか、今度デートで『ドカァ』ゴフ!」
(クール系美人さんがいきなり先生をナンパして顔面蹴られたー!ってか赤ん坊にナンパとかどう言う神経してんのよこの人!)
「……前が見えまひぇん」
「こ、こんな人が医者なの!!」
“……こんな奴でもキヴォトスでも指折りの名医だよ、元闇医者だけど“
赤ん坊の先生をナンパして顔がめり込んでるセナを見たアルは本当にこの人は医者なのか先生に問いただす、先生もこんな奴呼ばわりをしているがちゃんと医者ではあるらしい。
「ふふん、分かりますよ、そういうのをツンデレと呼ぶんですよね、さぁ恥ずかしからず私と『ドゴォ』グハァ!!!」
「汚らしい手で先生に触れるな!!この糞医者!!」
(ジュリに蹴られまくってる!!っていうか何でジュリはあんなにあの医者に厳しいの!?先生にセクハラかましただけであそこまで………)
──アルは知らないが実はジュリとセナには先生以外に過去に因縁がある、しかしそれは又別のお話……
「」ピクピク
「ペッ、糞医者が」
蹴られまくり痙攣しているセナに唾を吐きかけたジュリが不機嫌な様子を隠さずそのまま部屋を去っていったのを見送るとアルはセナに駆け寄った。
「だ、大丈夫ですか!!」
「し…死ねませんよ、私は死ぬ時はショタかイケメンの膝の上と自らの魂に決めているので」
「えー」
余りにセナのアレな発言に流石のアルも普通に引いてしまった。
“セナ、この子がドクロ病にかかったアルだよ“
「ほうこの子が、とりあえず失礼……ふんふん……ん?」ピトピト サワサワ
「は?」(な、なんで胸触られてるの!!)
そうしてセナがアルの胸を10秒程触り続け……
「──あの…申し訳ないのですが、私女は診ないので…」
「んな!!」
胸を触り終えたセナからの答えは超個人的な理由での拒否であった。
“──そう言えばそうだった“
「ちょっとー!!!」
「ま、待ってよ!そんな理由で見殺し!?」
「そんな理由とは何ですか、そんな理由とは、その差はでかいですよ」
「そんな……ゲ!!」
そんな中ドクロがさらに両腕にまで侵攻しているのを見たアルは泣きながらセナに抱きながら縋り付いた。
「セナさん!お願いします!助けて〜!まだ死にたくないのよ〜!!それもこんな不様な死に方で〜!!」
「離しなさい!女に抱きつかれるだけで虫唾が走る!、私はこれまで20万の患者を診てきましたが一部の例外を除いて女は診ません!
一部の例外も恩人や顔馴染みだけです、貴方みたいな一度会ったぐらいの奴を診てやる程お優しい人間じゃないんですよ私は、分かったらとっとと諦めてください」
「そんなっ!」(私は助からないの……)
最後の希望が消え、遂に絶望から涙を流すアル、そんなアルに様子を見に戻ってきたジュリも流石に気が引けるのか声を掛け励ます…
「かわいそうに…」
「ジュリ…」
「プククwww」
「笑うなー!!」
訳もなく笑われてしまう始末であった。
「嫌よ…嫌よ…まだ…死にたくない!」
そんなアルだが、実はこの時死を目前にしたアルの精神状態はあの状態に限りなく近づいていた…
(こんな…こんなことになるなら、死ぬ気で病気を治そうと頑張れば…)
“アルはどうやら死ぬ気弾なしで死ぬ気になるつもりだね“
「うおぉぉぉ!!死ぬ気で病気を治す!!」
そう言いながら着ていた上着を破いて全身にまわったドクロを晒すアルだったが………
「…………や、やっぱり無理よー!!死ぬ気になるのも恥を晒すのもー!!」
──案の定すぐ蹲ってしまった、さすがに死ぬ気でも不治の病は治せなかった様だ。
“まったくアルはダメで意気地なしで根性なしだねー“
「そうよ!どうせ私はダメダメよ!!ダメアルなまま死んでくのよ私は!!もうほっといてよ!!!」
先生に莫迦にされてもそう絶望し己の死を受け入れたアル……
「──はぁ…分かりました…分かりましたよ、治してあげますよまったく…時間がないのでさっさとシャツ着てくださいね」
「Dr.セナ……」
──そんな彼女に名医は手を差し伸べた
ドクロ病の治療の依頼を受諾したセナを伴って自室に戻ったアル達は、早速治療に取り掛かることになった。
「其処にじっとしていれば直ぐに済みますので」
「あの…本当に不治の病を治せるんですか?」
「──私は生まれつき菌やウイルスが付着しやすい体質でして、今では666の不治の病にかかっています。貴女が今罹っているドクロ病も私は罹っていますよ」
「──はぁ!!?」
本当に治せるのか疑問を出した途端聞かされたセナのとんでもない体の状態にアルは驚愕した、何故今も生きているのか。
「じゃ、じゃあなんで今も生きてるんですか!?」
「何故平気かと言いますと、対照的な2つの病気にかかることにより病状を相殺しているからなんですよ。
例えば高熱が出る病気と体温が下がる病気に同時にかかることにより平熱になるという具合ですね」
「…ってことは、333対の病気に!?そんなこと可能なの!!」
「可能だからこそ私は今も五体満足で生きてるんです、因みにドクロ病の対となる病気はエンジェル病という不治の病です」
そう言うとセナは懐に持ってたケースを取り出し中から1つカプセルを取り出した。
「こいつですね」
「カプセル?」
「出てきなさい、『トライデント・モスキート』」
そう言ってセナがカプセルを空中に弾くと…
パカッ
「蚊!?」
なんとカプセルの中から出てきたのは蚊の様な見た目の生物。
“セナはゲヘナに入るまでは元々アウトローの闇医者だけど『トライデント・セナ』って殺し屋という裏の顔も持ってるんだ。
セナは自身の体内に持つ666種類の不治の病を媒介した蚊を操り敵に感染させ病死させる『トライデント・モスキート』の使い手なんだよ“
「怖!!!」
「それじゃあやっちゃってくださいエンジェルモスキート」
「うわ、吸われてる!」
「これで病気は相殺された筈ですよ」
セナの指示によりアルの腕に止まり吸血する蚊が離れるとアルの身体からドクロや文字が段々と消えていった。
「本当に消えてる!ありがとうございます!Dr.セナ!!」
「──まぁ精々残りの人生を楽しむことですね」
そう言ってセナは部屋を出ようとする、そんな時ふと思ったことをアルは質問した。
「あの、どうして急に私の治療をしてくれる気になってくれたんですか?」
そう、さっきまで女は診ないと言って自分の事を見捨ててたセナがどうして心変わりして自分を診てくれたのか…その理由がアルには分からなかったのだ、そのことを聞かれたセナはアルの方に振り返って意外な理由を答えた。
「貴方の背中に浮かんでた秘密を読んだら貴方のことが段々哀れに思えてきまして……」
「え?」
「貴方高校生になってからキララとかいう子と話すまで身近な人意外とは誰とも親しい会話をしたことない程友達がいなかったとは……些か不憫を通り越して哀れ過ぎると思いまして…」
「………それはほっといてよ!!!」
こうしてアルは自身のダメっぷりで死の危機を脱出した。
セナ=シャマル
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