特別編の正月回です。
特別編について
特別編は本編の時系列の問題などで本編に出すのが無理な回の話です。(実質IF時空だと思って大丈夫です)
今話は第14話「花見来る!」までのキャラが登場します。
正月来る!
私の名前は陸八魔アル、突如現れた謎の赤ん坊にキヴォトスのアウトローのボス後継者になれとか言われた哀れな生徒よ!
正月、例に漏れず私達ゲヘナ学園も冬休みに入る時期。
「──それにしても、正月も2日経つとやる事が無くなるわね〜」
そう1人愚痴りながら昼に入る前ぐらいの時間に目が覚めた私、陸八魔アルは下に降りて居間にある炬燵に入ろうとしたが……
「炬燵は満席ですよ〜」
「ちょっとジュリ!2人分も使わないでよ!!」
しかし入ろうとした炬燵はジュリ、先生、フウカに占領されており、私が入るスペース自体無かった。
「ってあれ?そういえばイブキいないわね?」
「イブキは外にいますよ〜」
「外?」
ジュリに言われ家の外に行ってみると、
「ねーねー、お年玉ちょーだい!」
「赴くままーー!!」
其処にはイブキが家を通りかかる通行人にお年玉を強請っている光景が目に入った。
「ねぇーお年「バカッ!恥ずかしい事しないでよ!」ムグッ!」
イブキのやっている行為に赤面しながらも私はイブキの口を塞いでこれ以上言わないようにした。全く恥ずかしいったらありゃしない。
「それにお年玉ならフウカに貰ったでしょ!」
「ふぉれ?」
「そうそれ!ちゃんともってなさいよ全く…「アル様ー!」…っ!この声って」
聴き慣れた声が後ろから聞こえ、振り返ってみると。
「アル様!あけましておめでとうございます!」
「あけましておめでとう、アル」
「は、ハルカにカヨコ先輩!」
「あっ!アルちゃん!あけましておめでとう!今年も宜しくね〜」
「あけましておめでとう!アルちゃん!今年の私の抱負は変わらず「極限」だから今年も宜しくね!」
「ハーッハッハッハッ!あけましておめでとうだな!アル!」
「あけましておめでとー」
「キララちゃんにメグ先輩!カスミにエリカまで!?どうしたの皆全員来て!?」
”ハハハ、私が呼んだんだよー”
「せ、先生!」(さっきまで炬燵にいたのに!)
まさかの知り合いがまとめて新年の挨拶に大集合という事態に私は困惑する、一体何があるのだろうと思っていると着物を着た先生が塀に座っていることに気づいた。
”対戦相手も来たねー”
「対戦相手?」
「あ!マコト先輩だー!」
「キキキッ!久しぶりだなイブキ、そして妹弟子よ!あけましておめでとう!」
「ま、マコト先輩!……それに部下の人達まで!」
さらにやって来たのはマコト先輩とその部下のキャバッローネの構成員の人達だった。
「キキキッ!来たぞ先生、
「正月合戦!?それにアウトロー式って……?」
”アウトロー式チーム対抗正月合戦はアウトロー組織同士が戦ってその年の意気込みを表明するアウトローに古くから伝わる年始行事さ”
「ま、またおかしな行事ね」
”ルールは各アウトロー組織から選ばれた代表チームが正月に因んだ種目で競い合い、その総得点で勝敗を決めるんだ、そしてかったチームには豪華賞品が出る仕組みなんだ”
「──聞いた感じ唯のゲームね……」
”因みに負けたチームは借金1億円だから”
「って、やっぱりムチャクチャじゃない!!」
最初に聞いた感じは唯のゲームだと安心していたが最後に出てきたクソみたいなルールを知って最悪のゲームだと認識した。
「ってか何で私がそんな事しなちゃならないのよ!!」
”アウトロー組織は絶対この行事を1回はしなちゃならないんだ”
「キシシッ、かくいう私達もその1回をしにやって来たからな」
「そ、そんな……」
”しかたないよ、掟だもん”
(そ、その口調ムカつく〜〜〜)
「良いじゃん、面白そうだしさ」
「マジそれ!楽しみ〜」
「私も後で参加するからねー」
(カヨコ先輩にキララちゃんにフウカまで!唯の遊びじゃないのよコレは!!)
「その前にちょっと待ってください先生さん!なんでアウトローでもないキララ達まで参加するんですか!?納得できません!」
ハルカが先生にそう質問したのを聞いた私も疑問に思った、確かにカスミやイブキはともかく、メグ先輩やキララちゃん、エリカやフウカはアウトローじゃないわよね……と私が考えていると先生から答えが返ってきた。
”相手チームのキャバッローネに比べてアルのチームのアウトローが極端に少ないからねー、今回は特別にアルの知り合いもアウトローと認めることにしたんだ”
「ってことだから今回に限っては私達もアクトロンだよ!」
「違います!アウトロー!」
(ふ、不安ね……)
メグ先輩とハルカのやり取りを見ていた私はこのチームで大丈夫なのか段々と不安になってきた。
本当に大丈夫何だろうか……
「勝っても負けても恨みっこ無しだぞアル!」
「あぁもう、なんでこんな状況になってんのよ〜〜」
”審判は私がするよー”
こうして近くの河原で始まったアウトロー式チーム対抗正月合戦。
マコトのチームはボスのマコトとイロハやサツキ等キャバッローネから選ばれたメンバー約30人。
アルのチームはボスのアルにハルカとカヨコに加え、イブキ、キララ、エリカ、カスミ、メグ、そして今はいないが参加を表明していたフウカの9人となった。
”1回戦はおみくじだよ”
「おみくじ〜?どうやっておみくじで点数競うのよ?」
”そこは簡単だよ、大吉は2点、中吉は1点、吉は0点、凶は−1点、大凶は−2点って感じだね”
「ふ、普通ね」
”ただし…”
「ん?」
”箱の代わりにおみくじはワニの口の中だけどね〜”
「なっ、何ですってーーーー!!!!」
そう先生が言うと河から何故か生息していない筈のワニが現れ口の中に大量のおみくじをアル達に見せつける。
「な、なによそれ!そんなの危険すぎ「私に任せて!」ってメグ先輩!?」
アルがおみくじのやり方に異議を唱えようとする中でメグが自ら名を挙げる。
「私は占いなんてものは信じない、何故なら運命は自分で切り開くものだからだと私は信じてるからね…」
「メグ先輩…」
「そしてコレが私のやり方だぁぁぁぁあああ!!!」
なんとメグは危険を顧みずワニの口から大量のくじを掴んで持ってくるという型破りな方法をしたのだ。そのやり方に敵チームのマコトは勿論アルでさえも驚く。
「な、なんだとぉ!?」
「あんなにたくさん!?まさか!」
「狙うは大量得点!これで一気に引き離すよー!」
そして結果はというと……
”大凶、大凶、大凶、凶、大凶、大凶、大凶、凶、凶、大凶”
「え゙……………」
──散々なものだった。
「私は中吉です」
”1対−17”
「一気に引き離されたー!?」
その後マコトチームのイロハが中吉を出し結果は1対−17というメグのしたやり方によってまさかのマイナスからのスタートになっしまったアルチームにボスであるアルも不安になる。
”点数はボードに貼り出すからねー”
(いきなりピンチーっ!!!)
「何やってんですか貴方は!!」
「──キララちゃん、甘酒持ってきて………」
「もう、メグちゃんってばー」
ハルカに叱られていたメグは酷く落ち込んでおり、キララに自棄酒を頼んでいたほどだった。
”第2試合は羽根つき、勝てば20点の1回勝負だよ”
「此処は私がやるよ」
「カヨコ先輩!」
「キキキッ!なら此方は元テニス大会ベスト8の成績を持つチアキでいこう!」
「一瞬で決着をつけてあげましょう!」
(いやなんでそんな人がアウトローにいるのよ!?)
アルチームから名を挙げたのは運動神経も良いカヨコ、マコトチームから出てきたのはベスト8の成績があるというチアキが出ることになった。
”試合開始”
「ほいっと…」
「いきなりチャンス!喰らえ!」
開始早々、カヨコが打った玉を強烈なスマッシュを放ったが、それを見たカヨコもスイッチが入ったのか、それ以上の勢いで玉を返す。
「っそら!」
「凄い!さっきのチアキさんが打った玉より強い!アレなら返せな『ポチャン』……あ」
しかし玉はあまりの威力に飛びすぎてしまい向かいの河に落ちてしまった。
”アウト”
「あ、ごめん。アル」
「そんなぁーーーー!」
”21対−17、このままいくと一億円をアルに払ってもらうよー”
「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!」
──そしてその後も……
すごろく 伊草ハルカ
”そのマスに止まったら自分のチームのボス以外の仲間を褒める”
「で……できません」
(えぇ…)
かるた 鬼怒川カスミ
”犬も歩けば棒に当たる”
「ハーッハッハッハッ!スマン!足がしびれて動けない!」
「ば、バカー!」
福笑い 丹花イブキ
「どうどう?イブキ凄いでしょー!!」(途轍もなく凄い並べ方)
”イブキ0点”
「なんか凄いけど遊び方違うでしょー!!」
両チームの点差は開くばかりであった……
「あ゙ーもー!どうしたらいいのよ〜〜!!このままじゃ一億借金で借金地獄じゃないのよー!!!」
「キシシッ、まぁそう慌てるなアル。
なぁ先生、そもそも人数自体に差があるのだから少しぐらいハンデがあってもいいんじゃないか?」
「ま、マコト先輩!」
”………それじゃあ今までの得点は全部チャラって事で”
「えぇ!!!」
「って、おい!!」
”それにかったるいから次で勝ったほうが優勝で、でももしこれで負けたら負けたチームには借金10億ね”
「じゅ、10億!?無茶言わないでよ!!!」
しかし先生から次に言われたのは負けたら借金10億という更に無茶な追加ルール。
「──仕方ない、先生は言い出したら聞かんしな…」
「えぇっ!認めちゃうんですか!!」
しかもまさかのこのハンデをマコト側も了承、これにより次の勝負でアルチームは勝てば逆転、負ければ借金10億の大博打となってしまったのだった。
”最後の勝負はチーム全員参加の餅つき、私にうまいアンコロもちを食わせたほうが勝ち、但し料理方法等を今から電子機器で調べるのはNGね、それじゃあ開始ー”
そして最後の勝負が始まった。
「アル様!此処らで一発大逆転といきましょう!!」
「は、ハルカ……でもアッチの方が人数多いし、大丈夫かしら……」
「心配いりませんよ、『跳ね馬』のチームをみてください」
「え?」
アルはハルカに言われるままにマコト達の方を見てみると…
「どうします?」
「料理方法を調べたらダメなのだろう?……このハンマーで餅を突く所はテレビで見て知ってるんだが…それ以外どうするのかが全然わからん……お前等は知ってるか?」
「いや百鬼夜行特有の行事にあるやつですよね、知りませんよ1から作る餅の作り方なんて……」「こんな事なら知ってそうなウチの料理長のビンケルさん連れてくれば良かったですね」「あの人正月に休暇とってていないし、今から呼んでも間に合わないわよ」
どうやらマコトチームは餅の作り方を完璧に知ってる人物が今いないらしく苦戦しているようだった。
「どうやらマコトのチーム、餅の作り方を知ってる人居ないらしいね」
「こ、これなら!」
「はい!此方のチームに料理が得意なフウカさんがいますし、もうそろそろ来るって連絡も来ました!この勝負勝てます!」
「とりあえず相手側に作り方知られないように天幕張ろっか」
「エリカちゃん!私達は美味しいアンコロつくろっか!」
「OK」
「み、みんな!」(これなら勝てる!)
それから暫くして……
”それじゃあできた物を頂くよ、先ずは「キャバッローネ」ことマコトチームのアンコロもちから”
「とりあえず我々だけで作ってはみたが……すまん、コレが私達の知識での限界だ…」グチャア
マコト達が作ったもちは見た目からしてぐちゃぐちゃで美味しくはなさそうだった。
”モグ…モグ………べちょべちょしてて余り美味しくないね”
「ちぇ、仕方ないか」
”次はアルのチームね”
「えぇ、これよ!」パカッ
アルは自信満々に箱を開け先生に見せた、しかしその瞬間アルは驚愕した。
「ポ、ポポ、ポイズン・クッキングーーーー!!」
なんと箱から出てきたアンコロもちは何故かポイズン・クッキングになっていたのだった!
「嘘おおおぉぉぉ!!なんでなのよーー!!」(天幕の中は見てなかったけど、一体何が……!)
何故ポイズン・クッキングが出てきたのか理解できずに頭を抱えるアル、そんなアルに事の元凶が話しかけてきた。
「何でって、フウカの代理で私が途中から参戦させてもらいましたから」
「ゲェ!!ジュリ!?」(家にいたんじゃないの!?)
事の元凶は矢張りと言うべきか着物に着替えたジュリ、どうやらいつの間にか参加していたようなのだ。
「大丈夫!?ハルカ!」
「ハルカちゃん!気をしっかり!」
「…オ……ゲ」ブクブク
しかも張られていた天幕の中をよく見たらジュリを見て泡を吹いて倒れてるハルカとそれを介抱しているカヨコやキララ達がいる事から恐らく止められなかったのだろう。
「だ、代理って……」
「フウカは急用があって来れなくて、代わりに家にいた私が来ることになりまして!」
「う、嘘でしょぉぉぉぉぉぉ!!!!」
まさかのジュリの代理参加を知らなかったアルは逆転負けに絶望する。
「何負けた雰囲気になってるの?愛があれば何でも食べられる、ねぇ先生♡」
そう言ってジュリはポイズン・クッキングを先生に差し出すのを見たアルとマコトは戦々恐々とする。
(ま、まさか!?)
(食うのかっ!?アレを!?)
”スピー……”
「「ね、寝たーーーー!?」」
しかし先生は食べずに凄まじい数の鼻ちょうちんを出し寝てしまった。
「仕方ないなー、じゃあ2人が食べてみます?」
「「え゙」」
そして寝てしまった先生に代わってジュリの矛先がなんとアルとマコトに向いてしまったのだ!
「い、いや〜私もうお腹いっぱいで……」
「わ、私も遠慮しておこう……」
2人は断わるがジュリにはまるで聞こえてないようで2人に近寄り続ける。
「そう嫌がらずに、食べないと勿体ないでしょう?」
そしてポイズン・クッキングを持って向かってくるジュリを見た2人は直ぐ様その場からの逃走を開始した。
「いらないわよぉぉぉぉおお!!!!!」
「く、来るなぁぁぁぁぁああ!!!!!」
アウトロー式チーム対抗正月合戦、両チームのボス逃亡により勝敗つかず。
改めて明けましておめでとうございます!
今年も投稿頑張っていこうと思いますのでよろしくお願いします!
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