「はーい!授業を始める前にクラス代表を決めようと思います!」
クラス代表。
一般校で言うクラス委員長を決めるみたいだ。
ただIS学園では、クラス代表は代表戦などの行事事で強制参加させられるらしい。
スコールが推薦、自首宣告を聞くと1人の女子生徒が手を挙げた。
「石動君がいいと思います」
1人の生徒が言うと次々と賛成と声が聞こえる。
(広告塔扱いか俺は……)
こればっかりは一月はため息しか出ない。
するとスコールがひと叩きして場を沈黙にさせる。
「皆の意見は分かったけど、これは石動君の意見を聞いてからにしなさい。
……石動君はどうかな?」
「……妹のマドカを副代表にしてくれるなら」
「石動さんはどうかな?」
「まぁ、兄さんがそう言うなら私はなります」
「それじゃあ、石動一月君が代表、石動マドカさんが副代表で反対はないわね?」
スコールがそう聞くと生徒から反対の声は無く、一月はクラス代表となった。
授業が終わり、次の準備をしていると突然机を叩く音が聞こえ振り向くと、金髪ロールの女子生徒が若干真っ赤にしながら睨んでいた。
「私に3組のクラス代表を変わりなさい!」
「……はぁ?」
この女子生徒は何を言っていると疑問に思いながら一月は正面を向く。
「何故お前に変わらないといけない?
自分のクラス代表はどうした?」
そう聞くと額に青筋が浮かび上がっていた。
(兄さん。どうやらさっき1組でクラス代表を決める試合があったらしくて、この人あの男に負けたんだって)
あぁ〜、負けた屈辱をクラス対抗戦でぶつけたいからクラス代表を変われと……
「生憎だが、俺もクラスの皆が推薦してくれたからクラス代表になったんだ。
その推薦を無下にする気は無い」
「だから私に譲りなさいと言ってるのよ!これだから極東の国はお嫌いなんですわ!」
「あっそう。ならさっさと教室から出て行ってくれ!」
「クラス代表代理の件、まだ話は終わってませんわよ。
また後で来ますわ、逃げるんじゃなくってよ!」
そう言って立ち去って行った。
「それで?結果どうなったんだ?」
夕食を食べている一月とマドカに惣一。
今日の出来事を一月は惣一に愚痴っていた。
「何か向こうのクラスが勝手に決め始めて来週の月曜日に試合する事になった」
「石動君。少しいい?」
放課後になりスコールに呼ばれた一月。
近付くとスコールはため息しながら一月に伝える。
「来週、1組のセシリア・オルコットさんと試合が月曜にあるのは知ってる?」
スコールの言葉に一月は何故そうなったと唖然している。
それは教室にいた生徒たちも驚いている。
「スコール先生。それどこ情報ですか?
俺は試合する事を今知ったのですが?」
「……1組の担任である織斑先生からよ。
セシリア・オルコットさんから石動一月君がクラス代表を掛けて試合をする事が決まったと、織斑先生が日程を決めて私に報告があったの」
「そもそも俺はセシリア・オルコットと試合をする何て決めてません。
何ならクラス代表を変わるなども言ってません」
一月がそう言うとスコールはため息して山田先生に言伝を伝えて山田先生は離れる。
「分かったわ。だけど試合することは確定になっているわ。
そこだけは申し訳ないけど許して」
「分かりました。でしたらアリーナの使用と機体をお願いします」
「大丈夫よ。教員用のアリーナを山田先生名義で借りているから、山田先生と訓練をしなさい」
「ありがとうございます」
一月はスコールにお礼をしてその場を離れた。
「それで?結局試合になったのか?」
惣一は一月とマドカの部屋に呼ばれ一月の話を聞いていた。
「そう。それも試合は来週の月曜」
「土日でどうにかしろと?」
「そう」
「なるほどな。それでISはどうするんだ?」
「ISは助手が専用機を明日持ってくるみたい。
博士が張り切って作ったみたいよ」
確かに束は一月にベタベタに懐いていたし、一月は唯一そばに居た人だからかあの姉兄みたいな対応はしない。
そんな中部屋の扉をノックする音が聞こえ惣一が出るとスコールが立っていた。
「惣一。少しいいかしら?」
「あぁ、そろそろ就寝時間だから俺も出る予定だ。
じゃな一月、マドカ」
「「おやすみなさい」」
「それで?
俺をここに呼んだ理由は?」
スコールに案内された惣一は学園の屋上にいる。
「彼から連絡があったわ。
女権委員会が動き始めたみたいよ」
「……何?」
「それも物騒な兵器を搭載したラファールが近々IS学園に向かうらしいわ」
「狙いは一月か?」
「その両方よ」
惣一はスコールからの報告に頭をかかえる。
「はぁ〜今の間にぶっ倒すか?」
「駄目よ。貴方が動いたらもっと大変な事になるわ。
それに目的も分かってない以上、接触は控えて」
スコールの眼差しに惣一は諦めの表情をする。
「仕方ない。
ただし、一月やマドカに被害が加わるなら……いいよな?」
そう言いエボルドライバーを片手で持つ。
スコールは無言で頷き屋上を後にした。
「はぁ〜俺も帰って寝よう」
惣一も後に続いて屋上を後にした。
「それで束。石動一月は一夏なのか?」
自身の部屋で千冬は束に電話をしていた。
『残念だけど違ったよ〜
DNA鑑定した結果、石動惣一って男の息子だね〜』
「本当なのか?」
『何?この束さんがそんな嘘つくと思った?』
電話先から束の怒りの声が聞こえ、千冬はこれ以上怒らせてはいけないと納得する。
『はぁ…無駄な時間だったな〜
束さん忙しいから切るね』
「あぁ…
アイツは一夏だ。
何とかして一夏だと言う確証を得ねば」
その時千冬は既に自分を苦しめている行為だと気付いていなかった。