今更始まる摩訶不思議アドベンチャー   作:ただのトーリ

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やっぱサイヤ人はぶっ壊れてんだわ


インペルダウン強襲

 潜入自体はすぐ終わった。

 ちょっと危ないシーンはあったけど、ハンコックの能力でゴリ押した。

 

 ハンコックとは入口をぬけたところで別れた。

 できればエースのところまで一緒に行きたかったけど、不正防止のために着込んでいたコートを脱がざるを得ないためここで断念となった。

 

「よし、んじゃまあエースを探しに行くぞ」

 

 そう気合を入れるルフィの前に一つ提案した。

 

「あのさ、ここって下にそのまま繋がってるんだよね?」

「ん? そうだろ?」

「だったらーー、ん?」

 

 提案を口にしようとした瞬間、騒がしい声とともに青髪で無精髭、あとなんでか赤いピエロみたいな鼻をした男が走ってきた。

 

「げ!?」

「うわあ、なんか変なの連れてきてる」

 

 どうやら脱獄犯らしくて、それがバレたのか変な格好をした看守に追いかけられていた。

 

 問題はそれらが私たちの方へ向かってきていることだ。

 

 

「あ、お前バギー!?」

「麦わらァ!?」

 

 どうやら知り合いだったらしい。

 エースじゃないのは残念だけど、最大の監獄と呼ばれる場所で珍しい事だね。

 

 

 と思ったら何だか口喧嘩を始めた。というよりひたすら赤鼻の方が絡んでる感じ。

 

「ねえ、そんなことよりあれいいの赤鼻のおじさん」

「だぁれがクソド派手赤鼻だクラァ!? ってやべえ、ブルゴリがあんなに!」

「ブルゴリって言うんだ、あれ倒してもいいの?」

「派手バカいってんじゃねぇ、お前みたいな小娘にそんなことできるわきゃーー」

 

 ぐだぐだ言う赤鼻さんを無視して気を高めて気弾を打ち込む。

 炸裂と同時に吹き飛ぶブルゴリ。

 

 うん、加減したから死んでないはず。

 人間じゃないみたいだけど、たぶん知能の高いゴリラとかなのかな? それに一応看守ってことは警察側だろうし、それを殺しちゃうのは可哀想だ。

 

 振り返ると二人はものすごい顔してた。

 

 ルフィくんはキラキラ目を輝かせてて、赤鼻さん……もといバギーは目玉が飛び出るんじゃないかってくらいビックリしてる。

 

「すっげーー! なんだいまの! 爆発したぞ!?」

「この……おれ様よりド派手に決めやがって……なんだ今の技は。悪魔の実の能力者か!?」

「それはそうと、下に向かうんでしょ?」

「あ、そうだった! なあバギー! お前ここにいたんだろ、なら下に行く道教えてくれよ!」

 

 

 そこから走りながら今度のようなやり取りをする二人を追いかけながら進む。

 途中ブルゴリが襲ってくるけど、ルフィくんも強くて殴って吹き飛ばす。

 

 途中で驚いたんだけど、ブルゴリは器用に剣を持って斬りかかってきた。

 それ自体は良けれるし問題なかったんだけど、バギーが真っ二つにされちゃった。

 

 死んじゃったのかと思ったら、次の瞬間にはケラケラ笑いながら空を飛んでる。

 

 なんでも「バラバラの実」を食べたせいで切られても死なないバラバラ人間なんだって。

 しかも舞空術みたいに空を自由に飛んで回ってる。

 

 これにはすごく驚いた。

 下手するとルフィくんより凄いんじゃないの? と思ったら色々制限があった。

 

 まず足が地面についてないと空飛べない。どうやら足が起点になってるらしいので、逆に足を持って移動されると飛んでる体が引っ張られるんだって。

 

 つぎに弾丸は普通に効くらしいので、麻酔弾とかで打たれたらどうにもならない。

 

 バラバラになってても、斬撃以外の痛覚自体は繋がってるらしいので毒類も効く。

 

 最後に自分で意図的にばらばらにすると、だいたい関節の2分の1くらいまでが基本になる。

 

 それ以上をばらばらにしようとするのは現状無理らしいけど、他人に刻まれるのであればそれこそミリ単位でも行けるんだって。

 ただ本人は「あれは個人的に気持ち悪い」らしい。

 

「へー、でもすごいね! 切られても死なないなんて、不死身じゃん!」

「だぁろぉ!? お前わかってんじゃねぇか! どうだ、おれの配下にならねぇか!?」

 

 素直に褒めると嬉しそうに顔を緩ませる感じが憎めない。多分この人戦闘力以前に人柄で他人を引きつけるタイプの人間だ。

 

 サタンさんとかが特にそうだったなぁ。

 

「ごめんね、今はルフィくんのお兄さんを助けなきゃ行けなくて……それで場所わかるかな?」

「む、麦わらのアホの頼みだと聞きたかねぇが、おれを素直に褒めるお前は見所がある。……しゃあねえ、名前を教えろ麦わら」

「協力してくれんのか!?」

「このスットンキョーが! 誰が手伝うと言ったよ! 場所を教えてやるだけだっていってんだろーが!」

 

 

 そしてエースの名前を聞くと顔色を変える。

 

「エースといやあ白ひげんところの二番隊隊長じゃねぇか! お前あいつの弟なのか!?」

「ああ、兄ちゃんだ!」

「となるとあいつぁLEVEL6にいる可能性が高いな」

 

 

 聞けばこのインペルダウンは五つの階層で海賊たちを管理してるらしいんだけど、下に行くほど海賊たちの危険度が上がって言って、それを収監する環境もどんどん酷くなってるらしい。

 今いるLEVEL1はあまり凶悪な犯罪者じゃないということらしい。あれ、バギーさんあまり凄くないの? それとも軽く見られてるとか?

 

 で、エースさんのことを考えるとLEVEL5でも足りない可能性が高くて、おそらく公式表記されてない所謂「何かしらの特級重犯罪者専用エリア」として作られたLEVEL6に収容されれる可能性があると説明した。

 

 やっぱバギーすごいよね。捕まってたのにそんな情報を集められるんだから……海軍って結構見る目無いのかな?

 

 

 そんな評価を呟いたらこれまた嬉しそうに「ったく、しょうがねぇなぁ!」みたいな感じでLEVEL2まで着いてきてくれると宣言してくれた。

 

 いいの? って聞いたら「子分を見捨てるようになっちゃ船長失格よ!」といい顔で笑う。

 なんだろうなぁ、全然似てないんだけどパパを思い出させて嫌いになられないなぁ。

 兄貴分というか、包容力というか、すごく安心する。

 

「ありがとうバギー船長!」

 そう言うと、さっきまでの煩さが潜まり「お、おう。わかりゃいいんだよ」とそっぽを向いてしまった。

 

 あれ、もしかして照れてる? 可愛いところあるなぁ!

 

 

 そこからLEVEL2に向かいながらブルゴリを倒していく。

 よくよく考えたけどこの2人ってかなりすごいんだよね。

 射程距離と突破力のルフィ君、前後左右広範囲の索敵にも使えるバラバラの能力を持ったバギーさん。

 

 あとまだ確証は無いけど気功波みたいな遠距離があまりないこの世界だから、私の能力ってかなり珍しいことになる。

 でも絶対はないと思うので油断はしないでおこう。悪魔の実とかいう変なものがあるらしいからね、気をつけよう。

 

 

 LEVEL2に降りると、そこは猛獣地獄だとバギーさんが教えてくれた。

 ブルゴリよりも危険な猛獣がわんさか、って話だったんだけど……正直パオズ山の恐竜とかの方が怖いよね。

 そんな訳で倒しながらごり押す。さすがにそろそろ看守たち全員にバレたらしくて銃とか持った人が集まってきた。

 

 ルフィくんはゴム人間だから撃たれてもゴムではね返してる。

 うーん……反射だから撃ち返されてる人たちには申し訳ないけど、自業自得なのかな。

 

 パパもここにいたら「撃たれる覚悟もなく武器を持つやつが悪い」って言ってそうだし。

 

 ただバギーさんだけは危ないから私が弾丸を掴んで止める。

 

「お、おお! よくやった!」

「怪我は無い?」

「あたぼうよ! おれぁ天下のバギー船長だぜ!」

「ふふ、そうだね。バギー船長はこのくらいじゃへこたれないよね」

 

 お調子者だけど、凄くいい。

 この人と騒いで遊べたら楽しそうだなぁ。

 

 

 LEVEL2は獄卒獣という高い知能持った生き物が徘徊してた。

 ただ強さはそれほどじゃなくて、元の世界で言えば引退したヤムチャさんくらいの力だ。

 あの人、野球選手になってから修行はほとんどしてないからどんどん鈍ってるんだよね。

 もったいないなぁ。

 

 

 そのうちの一体を倒したら鍵を落とした。

 多分牢屋の鍵だ。

 

 

「待つのだガネ!」

 

 急に声をかけられて振り返ると、牢屋の手すりに捕まっているおじさんが居た。

 すごい、髪型が3の形してる。どうやってセットしてるんだろう。

 

「お嬢さん、その鍵を渡してくれないガネ?」

「えー、でもおじさん犯罪者でしょ? 悪い人を逃がしたくないな」

「ぐ……しかしみたところお嬢さんも追いかけられている様子。脱獄犯なのだろう? ……いや、その割には身なりか整いすぎてるな。どういう事だガネ」

 

 

 すぐに違和感に気がついた。この人結構頭が回るみたいだね。

「うーん」

 

 悩んでいるとバギーさんが寄ってきた。

「どうしたキーニ」

「あ、この人が出してくれって言っててさ……どうしたもんかなあって」

「あ! 3!」

 

 悩んでいるとルフィが声を上げる。

 3! ってまんまの名前だね……。

「麦わらァ!? なんでそこにいるんだガネ! お前も捕まったのカネ!」

「ちげえよ、おれはエースを助けに来たんだよ!」

「ルフィくん知り合い?」

「おう、こいつ悪3なんだよ。弱ぇけど」

「弱いんだ」

「なにが弱いだガネ! もう少しでお前たち全員私に倒される所まで行っただろうガネ!」

 

 ルフィくんに勝ちかけた? うーん、気を探るけどどう見たってルフィくんに勝てるような感じはしない。

 それどころか体の作りだけで言えばバギーさんより弱そう。

 

「もしかしてこの人も能力者だったりする?」

「おう、ドロドロだ!」

「ドルドルだガネ! 勝手に変な能力にするんじゃないだガネ!」

「おじさん、その能力って強いの?」

「ふ、私の能力は使い方次第で武器にも盾にもなる万能なんだガネ!」

「うーん、じゃあ私たちの手伝いをしてくれるなら助けてあげるよ」

「手伝い?」

「おじさん、頭良さそうだし……色々知恵を貸してよ」

「そういうことなら任せるガネ!」

 

 鍵を開けて3の人を出した。

 

 ちなみに名前はギャルディーノっていうらしい。

 

 ルフィくんの言う3って呼び方は髪型もそうだけど、元々秘密組織に所属しててその時の名前が「Mr.3」という呼称だったのもあるらしい。

 

 ちなみにルフィくんは彼を「3」と呼び、バギーさんは「Mr.3」、私は彼の本名である「ギャルディーノさん」って呼んでたら、「統一するガネ! コロコロ呼ばれ方が変わって落ち着かないガネ!」と突っ込んできた。

 仕方ないので私だけでもバギーさんと同じMr.3って呼ぶことにした。

 

 年上を呼び捨てするのはどうかなって思ったんだけど、本人は気にしてないみたいだしいいか。

 

 

 そのあとなんか獄卒獣とか言うやつでスフィンクスってのが居たんだけど「らーめん」とか「つけめん」とか食べ物の名前言いながら襲ってきた。

 うう……チチさんのご飯食べたい。

 

 

 あ、スフィンクスはルフィくんが気を引いてる間にバギー船長を掴んで飛んで、空からマギー玉を撃ってもらったよ。

 

 アレすごいよ。

 靴の中に仕込むほど小さいくせに、その破壊力は大砲並……いやそれ以上かもしれない。

 というかそんなの靴に入れてよく走れるね。私なら怖くて無理だよ。

 

 

 なんかルフィくんとのやりとりで「覚えてねぇ」って言われて凹んでたけど、私がさっき思った感想で褒めたら調子を取り戻してた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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