オンライン通話にて、艦娘の総指揮を執り行っている戦艦『大和』が軍指揮官Aを睨み付けていた。どうやら大和は相当ご立腹のようで、今にもがなり立てそうな気迫があった。
「再度聞きますね。どうしてダメなのですか?」
「良いワケないだろう?波動エンジンは我々の切り札なのだぞ?」
「ソレスタルビーイングは地球を守っているではありませんか。しかも少しの平和つきで。少しは補佐しようとは思わないのですか?」
「当たり前だろう。彼らはテロリストだ。それ以上でもそれ以下でもない。提督だか何だか知らないが、自惚れるのもいい加減にしたまえ」
「・・・・・・・・・・そうですか。分かりました」
大和は座っていた椅子から立ち上がると、銀河帝国の指揮官がファイエル!と叫ぶ時のようにカッコよく腕を前に出し、周りで聞いていた艦娘に最初の指令を下した。
「ムサシ、発進準備!」
この一言に、場にいた艦娘は大いに沸き立った。
「よっしゃあやったるでー!!!」
「吹雪!やるわよ!」
「はい!」
「え、ちょっ、何していらっしゃるので?」
「艦長代理!発進準備完了しました!」
「了解!ムサシ、発進します!!!」
「あの、えっと・・・・」
「目標、ソレスタルビーイングの母艦プトレマイオス!最大船速で大気圏を突破します!全艦娘、ショック体制!」
「「「よーそろ~!」」」」
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ビィイイ!ビィイイ!
「Eソナーに反応!数、2000!2000の敵が高速で接近して来てます!」
「本隊のご到着らしいな」
あの戦闘から数日。一応の警戒のため武力介入を控えて地球の衛星軌道を回っていたトレミーは、2000もの大軍勢が地球に向けて真っ直ぐ進軍して来ていることを知った。
「トレミー、第1種戦闘配備。順次ガンダムを出撃させて待機。相手の出方を見るわよ」
ソレスタルビーイングは火星より先を探る探知機等は保有していない。そのため地球圏に撒いた探査衛星とトレミーのセンサー頼りのため地球圏での戦闘となることは仕方のないことなのだが、今回はそれが悪い方向に働いた。というのも、敵があまりの大軍勢のためガンダム4機では地球への進軍を抑えきれそうにないのである。しかも敵に関して何の情報も無いため有志以来大人気な『寡兵での敵中突破からの大将を討ち取っての勝利』をしようにも敵の総大将が分からない。トレミーの地球防衛戦は始まる前から絶望的だった。
だからこその様子見なのだが、事態はもっと簡素な方向へと動き始めた。
≪私は銀河帝国軍のスマイル・ニッカー上級大将である≫
地を揺るがすほどの爆音が、敵艦隊から野太い男の声がトレミーにまで聞こえてきた。どうやら特殊なスピーカーを使っているらしく、音は異常なまでにクリアだった。
「敵艦隊から声だと!?」
砲手のラッセが驚愕した反応を見せる。他のソレスタルビーイングのメンバーも少なからず動揺していた。特に、『銀河帝国』の部分に。
≪貴君らはよく戦った。しかしこの兵力差ではもうどうしようもないだろう。今すぐ武装を解除せよ。さもなくば攻撃する≫
「「「・・・・・・・・・・・」」」
この瞬間、各国の首脳陣とソレスタルビーイングを理解する関係各社は一斉に同じことを思った。あっ・・・言っちゃったな、と。
「敵性宇宙人による武力闘争を確認。エクシア、目標を駆逐する」
「ソレスタルビーイングの理念は唯一にして絶対だということを教えてやろう。ヴァーチェ、目標を破壊する」
「そういうこった。デュナメス、目標を狙い撃つ」
「キュリオス、作戦行動に入る」
ソレスタルビーイング。それは戦争を根絶するために活動する私設武装組織である。そんな連中に、テメェ従わなかったら戦争だゾ、なんて言えば返ってくる答えは1つだけである。
「ガンダム4機、敵艦隊に突撃を開始しました!」
「信じて待ちましょう。ガンダムを、ガンダムマイスターを」
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「敵機動兵器、真っ直ぐ接近して来ます」
「愚か者どもめ。遊星爆弾用意!第一弾、放て!!!」
原作においてヤンウェンリーがラインハルトと対決した際、同盟艦隊は隕石を船に括り付けて随伴させていたが、この技術を利用し遊星爆弾という特殊な爆弾を持ち込んでいたスマイル・ニッカーは、トレミーではなく地球に向けて遊星爆弾を放出した。
ガンダムの数倍ある隕石型の爆弾に驚愕したガンダムはとにかく隕石を攻撃し破壊を試みたもののヴァーチェがギリギリ破壊できるという状況で、何発もの遊星爆弾が地球の大気圏へと接近し、そして。
唐突に放たれた青い閃光に貫かれ、全ての遊星爆弾が大気圏の外で爆発四散した。