大崎甜花が旅するポケットモンスターの世界+α 作:形のない者
これは小宮果穂が「デジモンワールドを救う」物語。
大崎甜花を助けるため動いた結果、ジョイステーションのせいでゲームの世界に落ちてしまった小宮果穂は、レッドガオモンと出会い、相棒となる。そしてDX抗体持ちのボタモンと邂逅。そのボタモンは、全てのデジモンを意図せず破壊してしまう悪性情報であり、この世に存在してはいけない赤子だった。現に小宮果穂がボタモンに触ると、触った部分が猛毒に侵されて激痛が走る。
そのためロイヤルナイツはボタモンの抹殺に向かう。小宮果穂とレッドガオモンは、その事情を知らないため、赤子を殺そうとするロイヤルナイツと戦い、なんとかボタモンを守る。そのために小宮果穂はボタモンを抱えて走って、全身が猛毒に侵されてしまった。それでもボタモンを守ろうとする勇気を見て、ロイヤルナイツの半数が考え直す。
そして小宮果穂は、レッドガオモンから告げられる。ロイヤルナイツはデジタルワールドで最強の存在だ。到底かなう相手ではない。故に、ボタモンを守るなら、これから逃避行が始まると。
一方のロイヤルナイツは、小宮果穂&レッドガオモンとボタモンの問題について、意見が分かれていた。
オメガモンは、AMウイルスを有するボタモンを守るとする小宮果穂の正義の心を見抜き、見守ろうとする。
マグナモンは小宮果穂と正義を懸けて殴り合い、彼女の行く末に興味を持って、彼女の味方となることを決意。
デュークモンは秩序の維持のためボタモンを殺すべきだとし、小宮果穂を庇うマグナモンと戦闘を繰り返す。
ロードナイトモンは、デュークモンと同じ考えだが────世界を滅ぼす力を持つボタモンの問題よりも、七大魔王の暗躍を懸念していた。小宮果穂もボタモンを守るべく、七大魔王のルーチェモンやリリスモン、ベルゼブモンやデーモン、バルバモンやヴェルフェモン、リヴァイアモンと戦おうとしていたので、小宮果穂との一時共闘もやぶさかではないと考えている。
アルフォースブイドラモンは、ほかにも世界を滅ぼす要因があるため、そちらの解決に向かっていた。
クレニアムモンは、礼節をわきまえた完璧主義者であるため、イグドラシルから与えられた“AMウイルス抹殺”任務を遂行するべく、何度も小宮果穂とぶつかり合う。
スレイプモンは、全てのデジモンの誕生データを管理しているため、デジタルワールドのいつどこでXDデジモンが生まれるか把握できる。その情報を流すことで、ロイヤルナイツは常にボタモンの位置を把握していた。
ドゥフトモンは中立中庸。世界のためなら善にも悪にもある。故に、アンリマユと化したボタモンを成敗するべく、小宮果穂と戦う。
エグザモンは竜帝の異名を持ち、核兵器並みの火力を誇る。
ガンクゥモンは各地を旅しながら異変の火種を解決してまわっているため、ボタモンも排除しようと考えていた。しかしハックモンが進化したジエスモンの意見を聞いて、小宮果穂に助言しつつも対立する道を選ぶ。つまりボタモンがどうこうより、小宮果穂がボタモンを守る正義についてディスカッションする道を選んだ。
ジエスモンは愛と勇気と仲間の大切さを知る聖騎士型のデジモンであるため、小宮果穂を見守っている。
アルファモンは神話の存在であるが、ロイヤルナイツの抑止力でもある。いざという時には降臨し、小宮果穂の道行を照らす。
小宮果穂はレッドガオモンと共に、弱きを助ける正義の志を持って、ロイヤルナイツや七大魔王の手から、ボタモンを守っていた。
ミシロエリアから始まった冒険は、101番ウェーブロード。コトキエリア。103番ウェーブロード。102番ウェーブロード。トウカエリア。104番ウェーブロード。トウカの森。カナズミエリア。115番ウェーブロードを通り、流星の滝エリアに辿り着く。
そしてバンチョーレオモンが現れた。ボタモンが世界を滅ぼす悪性因子である話を告げられて動揺。それでもボタモンを始末する以外に、世界を救う方法はないのかと小宮果穂は質問する。バンチョーレオモンは「わからない」と答えた。しかし、その答えを見つけるために旅をするというなら、修行をつけてやると続ける。
小宮果穂とレッドガオモンの修行が始まる。バンチョーレオモンは呼吸術の使い手であり、獅子の呼吸から波紋疾走を繰り出すことで、斬撃や格闘の戦法を得意としていた。そして波紋を使えば、ボタモンが持つ悪性ウイルスを一時的にだが押さえ込むことができる。そのおかげで小宮果穂は、ボタモンを抱っこしても、猛毒に侵されることはなくなった。そして呼吸も波紋も、太陽エネルギーが由来となっている。つまり太陽の力があれば、ボタモンを殺さずに、ボタモンの中にある悪性ウイルスを死滅させることができるのではないかと考える。
そしてバンチョーレオモンは「ならば賢者の知恵を借りよう。四聖獣か、伝説の十闘士を探せ!」と言う。新しく目標が決まった小宮果穂とレッドガオモンは、師匠たるバンチョーレオモンに『押忍!!』と挨拶し、感謝。旅を再開した。
114番ウェーブロード。ハジツゲエリア。の冒険。
小宮果穂一行は、いつの間にかノスフェラトゥの館があるエリアに訪れてしまう。そこで忍者型デジモンのXDテリアモンと邂逅。ダーク化して暴走していたが、小宮果穂とレッドガオモンの波紋の力で
一方、館の主ヴァンデモンは、リアルワールドから持ち込まれたXD種を利用して世界制服を企んでいた。そのためには、まずヴェノムヴァンデモンに進化する必要があるものの、その容姿は醜いため進化したくない。そこでXD種のデジモンを集めてデータ化し、自らに取り込むことで、ワープ進化。XDベリアルヴァンデモンに進化し、ダークポケモンならぬダークデジモンとなった。ダーク化したことでAMウイルスを持つようになり、触れたものをAMウイルスに汚染することができる。これのせいでロイヤルナイツは、下手に攻撃できない。ロイヤルナイツはAMウイルスの抗体を、まだ有していなかった。
そこで小宮果穂一行が戦いを挑む。ヴァンデモンの配下であるデビモンやピコデビモンの軍勢を倒して、呼吸と波紋の力でAMウイルスを無効化。近接戦闘に持ち込む。その間に策略家のドゥフトモンが作戦を考えて、小宮果穂たちにXDベリアルヴァンデモンを罠に嵌めてもらう。そしてロイヤルナイツの遠隔波状攻撃で、XDベリアルヴァンデモンを完全抹消させた。
疲弊したロイヤルナイツは、ボタモンを殺す余力がない。否、それでもデュークモンはボタモンを殺そうとするが、マグナモンがそれを食い止める。そうこうしているうちに小宮果穂一行は全力逃走。なんとか次のエリアに向かい、ロイヤルナイツから逃れることに成功した。
113番ウェーブロード。111番ウェーブロード。112番ウェーブロード。炎の抜け道。デコボコ山道。煙突山。フエンエリア。の冒険。
火山近くで修行するチッチモンと出会う。彼は流離いの侍型デジモン。武者修行のため小宮果穂と戦い、敗北。命は獲られなかったので、その恩義に報いるため、小宮果穂の仲間になりたいと言ってくる。
さらにフエンエリアで、信仰心に篤いララモンと出会う。ボタモンを助けるという聖なる意思に感動し、協力すると言ってくれる。
そしてシスタモン・ノワールと、シスタモン・ブランという姉妹型デジモンから声をかけられて、ボタモンを助ける旅に同行する。断られても勝手に助ける。と言われて、勝手についてくるようになった。
なんだかいきなり大所帯となった。小宮果穂は素直に喜ぶが、レッドガオモンが「もしかしたらこの中にスパイや裏切り者がいるかもしれない」と懸念する。
キンセツエリア。117番ウェーブロード。
その道中でシャドー団なる悪の組織に襲われた。赤青緑の隊服を着る。ロッソ、ブルーノ、ベルデは、XDメタルグレイモン、XDワーガルルモン、XDリリモンを繰り出して、ボタモンを奪おうとしてくる。これを撃退。
シダケエリア。カナシダトンネル。116ウェーブロード。の冒険。
さらに幹部クラスまで現れて、ミラーボはXDスーパースターモン、ダキムはXDメガログラウモン、ボルグはXDラピッドモンを使ってきた。
そして105番・106番ウェーブシーロードでは、ヴィーナスが近海の主XDメガシードラモンを使ってきた。
ムロエリア。石の洞窟では、ジャキラがXDインフェルモン、ワルダックがXDレディーデビモンを使ってくる。最後に“アール”と呼ばれる電脳体と話し合う。彼はナナシマにあるマザーコンピュータであり、シャドー団をデジタルワールドに送り込んだ超本人だという。そしてロイヤルナイツに始末されそうになったらリアルワールドに避難させる役目も担っている。なぜそんなことをするのか。
「決まってるだろ? 悪巧みのためさ!! でもそれも今日で終わりさ。ロケット団のボス・サカキが、そこらへんの小娘に負けちまった。ロケット団は解散! その傘下にあったシャドー団も解散! はい終わり! というわけで、お前らはお前らの世界で無様に足掻きな! バイビー!」
そんな捨て台詞を吐いて、アールはデジタルワールドとの回線を切ってしまった。
107・108・109番ウェーブシーロード。カイナエリア。の冒険。
小宮果穂一行は、ロイヤルナイツのボタモン始末派に襲われる。そこで七大魔王のリリスモンが助けてくれた。理由を問う。「小宮果穂の活動は“悪”! だから助力することにしたの!」小宮果穂は、自分の行いは正しいはずと論じるが、リリスモンはは高笑いするばかり。
キンセツエリア。ニューキンセツ。118番ウェーブロード。119番ウェーブロード。の冒険。
リリスモンによれば、七大魔王のうちベルゼブモンは孤高の浮き雲ゆえ、今回の件に関わることはないという。
バルバモンは、ロイヤルナイツのドゥフトモンとライバルで、あのベリアルヴァンデモンの本体だという。とてつもない強さを誇り、ベリアルヴァンデモンが数千数万体と集まっても、まだ足りないほどの巨大な力を持っているのだとか。
ヴェルフェモンは、ダークエリアの最深部に眠る魔王であり、覚醒して咆哮するだけで完全体以下のデジモンをデリー都し、そのデジモンはデジタマ化せず、ダークエリアに送り込まれてヴェルフェモンの血肉になるのだとか。こちらも今回の一件に関わる気はない様子。
リヴァイアモンは、デジタルワールドを飲み込むほど巨大なデジモンであり、現れたが“この世全ての終わり”とのこと。故に伝説の存在とされ、本当にいるかどうかも怪しいのだとか。
そしてルーチェモン。それは復活しつつある神の敵。ロイヤルナイツが束になってかかっても勝てないほどの無的存在。その化身は三体の天使型デジモンであり、セラフィモン・ケルビモン・オファニモンとされる。この三体が生贄となることでルーチェモンが復活し、世界を滅ぼすとされる。
さて、なぜリリスモンは、わざわざそんな話を聞かせてきたのか。当然、ルーチェモンが横槍を入れてくるからに決まっている。
小宮果穂一行の前に、XDセラフィモン・XDケルビモン・XDオファニモンが現れる。ダーク化しており、暴走状態。これを殺さずに倒すのは難しい。気を抜けば小宮果穂たちが瞬殺される。そしてリリスモンによれば、この三体を殺してはいけないという。なぜならデリートすれば、イコール、生贄となり、ルーチェモンを復活させてしまうからだ。かといって逃げることもできない。完全にロックオンされた。死闘が始まる。
小宮果穂とレッドガオモンが攻撃手となり、シノビテリアモンが攻撃援護、ララモンが回復技を打つ。シスタモン・ノワールは二挺拳銃で中距離支援、シスタモン・ブランは三叉槍で攻撃援護。チッチモンは、今回の長旅でヒョコモンどころかブライモンに進化しており、巧みな体術と刀術で攻撃手となる。
それでも敵は強すぎた。仲間たちが瀕死に追い込まれる。そこで小宮果穂の手元にデジヴァイスが出現した。マサキと名乗る人物から送信されてきたそれは、デジモンのデータをスキャンして、100%になったら、そのデジモンのデータを武器としてコンバートできるシステムが搭載されている。
そして小宮果穂はレッドガオモンのデータをスキャンして、100%まで貯めて────
「データ変換! 小宮果穂! コンバート!」
────全身が光り輝く。そして小宮果穂は、レッドガオモンを想起させる装備で現れた。
「赤拳のデジスパークル! コミヤマン、参上! その彗星はプラチナのようにっ!!」
レッドガオモンと同じグローブを身につけて、デジモンと同程度の耐久力を獲得。身体能力が向上したことで獅子の呼吸と波紋疾走もパワーアップし、小宮果穂はエース級の活躍を見せる。
彗星の如し攻撃によって、なんとか天使型デジモン三体を殺さずに倒し、逃走。
しかしXDセラフィモンが、なんと自害してしまう。三大天使のバランスが崩れたことで、ルーチェモン復活の兆しが出てくる。すると四聖獣の声が、小宮果穂の脳内に響き渡った。
────愛と勇気の戦士よ。我らの宮殿に迎え入れます。そこで試練を与えましょう。
気づけば小宮果穂一行は、荘厳な宮殿の中にいた。
広間の中央には一人の人間が立っており、小宮果穂を見つけて駆け寄ってくる。
「お! おっ!? おぉっ!? わいはマサキや! ポケモン預かりシステムの開発者! さっき送ったデジヴァイスの調子はどうやった!? いやー窮地を脱せたようでなによりやわ~! つか、そんなこと言ってる場合やない! 今シンオウ地方では大変なことになってるんや! 大崎甜花とその仲間たちが、ギンガ団と戦ってんねん! で、下手したら世界が消えてしまうんや! でも世界が消えたら、ルーチェモンはアルセウスっちゅー神様を殺して、成り代わるつもりやねん! アルセウスも止めなきゃいかんけど、ルーチェモンも止めないといかん! そのためにはトクサネエリアで最終決戦や!」
小宮果穂は話の半分も理解できなかった。とにかくマサキは焦っており、世界を救うために奮闘している様子。また、リアルワールドではアズサという人物がマサキのバックアップを行なっており、小宮果穂にやるべきことを説明する。
「とにかく果穂ちゃんは、そのボタモンを守るために、この宮殿で修行して強くなってもらえればいい」
それなら分かる。突として小宮果穂一行の前にハックモンが召喚される。彼はガンクゥモンの弟子。彼は、ロイヤルナイツの各々が掲げる“正義”に小宮果穂が勝てるかどうか試すため、小宮果穂たちに戦いを挑む。
さらに伝説の十闘士エンシェントグレイモンの化身アグニモンが姿を
小宮果穂一行とハックモン&アグニモンとの過酷な修業。
そこで小宮果穂は、仲間たちのデータをスキャンすることで、様々なデータ変換を会得する。
「うぉおお! レッドガオモン・コンバート! 灼熱のジャスティスが光り輝く……! コミヤマン・レッド! 両雄として参上!」小宮果穂とレッドガオモンが肩を並べてラッシュを決めるからこその両雄、ということらしい。
「うぉおお! テリアモン・コンバート! 意志のジャスティスが光り輝く……! コミヤマン・グリーン! 逆転に参上!」忍者みたいに天井に立つことができるから逆転らしい。
「うぉおお! ララモン・コンバート! マゼンタのジャスティスが光り輝く……! コミヤマン・マゼンタ! 制裁に参上!」ララモンは怒ると怖い。相手が原型をとどめないほど殴りまくる。そのため制裁らしい。
「うぉおお! シスタモン・ブラン・コンバート! サンホワイトのジャスティスが光り輝く……! コミヤマン・ホワイト! 清純に参上!」
シスタモン・ノワールはツンデレなのでコンバートはお断り。勝手にスキャンしたら怒るとのこと。それでもデジヴァイスは勝手にスキャンしてしまう。彼女は拒否しているためコンバートはしないが、仮にコンバートすると小宮果穂は“コミヤマン・ブルー”になるらしい。
その時、宮殿のはしっこで、ボタモンにコードを指してパソコンを打っていたマサキが、突然叫びだした。
「解析完了や! XDっちゅーんは、要はダークデジモンのことや! で、ダークデジモンは、体内から
マサキはブツブツと呟く。
小宮果穂は、どうすればボタモンを助けられるのか問いかけた。
「────リライブするしかない。その上で進化させるんや! ボタモンの進化先を辿って、太陽エネルギーを持つデジモンに進化させることができれば! ボタモンは自身の体内でAMウイルスを中和、もしくは浄化する形で除去できるかもしれへん!」
「では、リライブするためにはどうしたら!?」
「絆の力や! サトシゲッコウガ見たことあるか!? トレーナーとポケモン、この場合はテイマーとデジモンの信頼関係が大切なんや! 果穂ちゃん、ボタモンとダチ公になれ! 親友や! 相棒や! じゃないとボタモンはロイヤルナイツに殺されてしまうで!!」
小宮果穂とボタモンの絆。既に互いに信頼関係は築けているように思えるが、それでは足りないのか。ボタモンはやる気だが、小宮果穂は胸に引っかかるものを感じていた。やがてレッドガオモンから、そろそろ修行に戻るように言われる。
「あ、わかったー! じゃあまたね、ボタモン!」
「────!」
その時、ボタモンが驚く顔を見て、小宮果穂も立ち去りながらハッとした。
「────そうか……あたし、ボタモンのこと、ずっと……」
すぐに小宮果穂は振り返り、ボタモンに謝った。
「ごめん、ボタモン! あたし、ずっとボタモンのこと、“守らなきゃ”って思ってた……!」
「……!」
「ボタモンだって、守られるだけじゃなくて、戦いたいんだもんね! あたしもわかるよ! 放クラのみなさんは、あたしを子供扱いしないで、ひとりの人間として、あたしが挑戦することを応援してくれる! でもあたし、周りからそうしてくれていたのに、ボタモンにはできていなかった……!」
「!!」
「ボタモン。あたしと────修行する?」
「モモンッ!!」
ボタモンは元気よく返事する。
「えへへ……ありがとう! それじゃあ行くよ、ボタモン! 準備はいい!?」
「モン!」
小宮果穂はデータ変換する。
その時マサキが「ままま待てい! そんなことしたら、果穂ちゃんの中にAMウイルスが……!」と叫ぶ。
「うぉおお! XDボタモン・コンバート! ダークなジャスティスが光り輝く……! コミヤマン・ブラック! 暗黒に参上!」
マサキは目を疑った。すぐに自分のデジヴァイスとパソコンでスキャンする。小宮果穂は呼吸と波紋を使うことでAMウイルスを抑え込んでいる。否、違う。もはやボタモンとの絆の力で、小宮果穂は“DX抗体”を獲得していた。
「ちょちょ! そのDX抗体、データとして採血させてくれんか!? それをワクチンにすれば、ほかのダークデジモンもリライブできるかもしれへん!!」
小宮果穂は採血してもらい、ワクチン作成はマサキに任せる。
その時、宮殿が暗黒の力で破壊された。XDケルビモン・XDオファニモンの襲撃。どうやって異次元空間にある宮殿にやってきたのか。一部ルーチェモンの力を感じる。小宮果穂一行は応戦。サカキはリアルワールドに送還することで生き残り、小宮果穂一行は宮殿から飛び出すことでデジタルワールドに落下。
110番ウェーブロード。キンセツエリア。ニューキンセツ。118番ウェーブロード。119番ウェーブロード。ヒワマキエリア。120番ウェーブロード。121ウェーブロード。サファリゾーン。ミナモエリア。122ウェーブシーロード。送火山。の大冒険。
ロイヤルナイツや天使型デジモンの追撃、XDデジモンからのAMウイルス感染に恐怖する野生のデジモンたちの迫害、それら攻撃を受けながら、小宮果穂たちの逃避行は続く。
124・125番ウェーブシーロード。トクサネエリア。の冒険。
マサキによれば、いよいよ最終決戦が近づいてきたとのこと。しかし、なぜトクサネエリアで最終決戦となることが分かるのか。次の瞬間、シスタモン・ノワールが裏切った。彼女はベリアルヴァンデモンの傀儡。ボタモンを殺そうとする。さらにシスタモン・ブランもボタモン抹殺に加わり、どこからともなくシスタモン・シエルと、まさかのハックモンが現れてボタモンを殺しにかかる。小宮果穂たちが迎撃すると、ハックモンはくるくると回転して着地。その周りにシスタモンの三姉妹が集合する。どうやら四人は初めからグルだったようだ。
「ハックモン! なぜ!? あたしたちの修行に協力してくれたのに!」
「すまない、小宮果穂。だが、これも試練と受け取れ。我が真の姿は────」
ハックモンは進化する。その姿は、今までも何度か見たことがある。ロイヤルナイツの聖騎士ジエスモン。彼は自ら退化することで、ロイヤルナイツの肩書きを外し、小宮果穂たちに助力していたのだ。しかし、それは明確なロイヤルナイツへの裏切り行為。そのためイグドラシルから“小宮果穂抹殺指令プログラム”が注入されてしまった。
そしてイグドラシルの言うことならなんでも聞くロイヤルナイツのクレニアムモンが現れて「当然の末路だジエスモン。真実を見なかった愚か者は、理想を抱いて溺死しろ」と語る。さらに宿敵デュークモンまで現れて、次々とロイヤルナイツが揃っていく。
そこにバンチョーレオモンがヒーロー着地。小宮果穂の前に立つ。
『師匠っっ!!』
「待たせたな、果穂、レッドガオモン! 俺も助太刀するぞ!!」
小宮果穂陣営は、DXボタモン、レッドガオモン、シノビテリアモン、ララモン、ブライモン。バンチョーレオモン。オメガモン、マグナモン、ガンクゥモン。リリスモン。
イグドラシル陣営は、デュークモン、デュナスモン、クレニアムモン、スレイプモン。ジエスモン、シスタモン三姉妹(ノワール、ブラン、シエル)。
対ルーチェモン陣営は、ロードナイトモン。
中立陣営は、アルフォースブイドラモン、エグザモン。
小宮果穂はデジヴァイスを構える。
「みんな────行くぞっ! デジモン、進化ぁあああああ────!!」
正義のレッドガオモンが、
忍者のテリアモンが、光速のラピッドモンに進化する。彼はロップモンという双子がいたが、ダーク化したことでロイヤルナイツにデリートされてしまった。それに恨みを抱いて、ロイヤルナイツと戦う小宮果穂たちに同行した背景がある。そして修行により波紋を会得したが、復讐心が邪魔をしたことで、ムーンライトモードに形態変化。
信仰のララモンが、ロゼモンに進化する。彼女は見かけによらずドのつくサディスト。リリスモンが恐れるほどのかんしゃく持ち。怒りを完璧にコントロールすることは可能なはずだが、相手のためにわざとそれをしない性格。そして修行により会得した波紋を使うことで、サンバーストモードに形態変化。
さすらいのブライモンが、剣聖のクロノモンに進化する。天元突破の領域に到達した彼は、次元さえ斬ってみせる剣聖と相成った。そして修行により独特の呼吸を使うことで、サンバーストモードに形態変化。
「鳥の呼吸」「壱ノ型────《唐竹割り》!!」「弐ノ型────《ツバメ二枚返し》!!」
「日の呼吸」「壱ノ型────《日輪の舞》!!」「弐ノ型────《暁光一閃》!!」
「データ変換! 小宮果穂! コンバート!」
コミヤマンとミラージュガオガモンが、背中合わせで立ち向かう。
『獅子の呼吸』
「壱ノ型────《獅子連弾》!」高速体術。肉体への反動が強く多用できない。
「弐ノ型────《獅子戦吼》!」気功術。獅子の如し気迫で衝撃波を発生させる。
「参ノ型────《獅子吼咆哮弾》!」気功術。絶望からの逆転技。追い詰められるほど力が増す。
「肆ノ型────《ライオネットボンバー》!」腕を十字に組み、渾身の力で相手にぶつかる技。
「伍ノ型────《獅子歌歌》!」一刀流居合術。
「陸ノ型────《
バンチョーレオモンも
「全集中・獅子の呼吸」
「拾ノ型────《
「拾壱ノ型────奥義《
それでもロイヤルナイツの必殺技を打たれただけで、小宮果穂陣営は殲滅されてしまう。
「まだ、まだ……ぁ! 命を、燃やせぇえええええ!!」
「その意気だ、小宮果穂! 俺はロイヤルナイツを一騎は屠る! あとは信じているぞ!」
「バンチョーレオモン!? いったい何を────!」
「全集中・獅子の呼吸! 番外・
それは肉体の超絶強化。野性の力を発揮して正気を失い、敵味方関係なく襲いかかって、最後は疲労のため一晩のうちに衰弱死する自爆技。禁断の技とされ、死を覚悟した時のみ、相打ち狙いで使う
バンチョーレオモンはデュナスモンを死の果てに持って行き、小宮果穂とミラージュガオガモンはスレイプモンを倒す。その代わりバンチョーレオモンは絶命する。
するとクレニアムモンが叫んだ。
「愚かな! 正義の心を持ちながら、なぜ悪を助けようとする!! バンチョーレオモン、貴様は正義の失格者だ!」
小宮果穂とクレニアムモンがぶつかる。ボタモンは、バンチョーレオモンの亡骸の前で涙を流す。クレニアムモンは、師匠が死んだというのに全く攻撃精度を落とさない小宮果穂に驚き、理由を問う。
「くっ! 仲間が死んで、なお揺るがぬか! やはり貴様も正義ではない! DXデジモンは救えないのだ! ならば殺して楽にしてやるというのが優しさよ! 慈愛と甘さを履き違えるな、小娘!!」
「────うるさいっ!!」
小宮果穂は泣きながら拳を振り抜く。
「バンチョーレオモンは死にました!! もういませんっ! だけどあたしの背中に、この胸の奥に! ひとつになって生き続けている!! 正義を通すなら自分を貫く! 悪に負けても負け抜けて、負け抜いたなら正義の勝ち!!」
「な────何を言っている!?」
「あたしたちを誰だと思っている! 世界のために救うヒーローじゃない! 泣いているひとりの赤ん坊を助けるヒーローだ! あたしたちが正義か悪かは関係ない!! あたしも! あなたも! 正義だ! 覚えておけ、あたしは小宮果穂だ! ヒーローアイドルの小宮果穂だ! 自分は自分! 愛と勇気の戦士、小宮果穂だぁああああ!!」
「支離滅裂だ! 負け抜いたらな正義の勝ちだと!? 負けたら負けだろうに! 勝てば官軍ということか! ならば、勝つのは私だ!!」
「いいや、あたしだぁあああああ!!」
小宮果穂の熱気に当てられて、ボタモンは武者震いを起こす。体の芯から熱くなり、魂の底から燃え上がる炎が心で理解できる。情熱と勇気。献身の力。今こそボタモンは、自ら
「来い、ボタモン!! デジモン、進化────!!」
DXボタモンは、DX抗体種シャイングレイモンに進化する。
小宮果穂は、その姿をすかさずスキャンした。
「データ変換! 小宮果穂! コンバート! その閃光は山吹色のように光り輝く……! 希望のコミヤマン・オレンジ! 参上!」
小宮果穂とシャイングレイモンの協力技で、イグドラシル陣営の大半を倒す。
その時、ルーチェモンの魔手が忍び寄った。ルーチェモンは残る二体の天使型デジモンを自害に追い込むことで復活。本来自害することはないのだが、ダーク化して暴走していたために可能だった裏道。復活したルーチェモンはサタンモードとして漁夫の利を狙う。一方、必ず横槍を入れてくると予想していたロードナイトモンが応戦。しかしルーチェモンの力は絶大で、ロードナイトモンは瞬殺されてしまう。なんとか急所は外して即死は免れたが、このままでは死亡してデジタマ化してしまう。
そこで小宮果穂が叫んだ。
「一時休戦だ! クレニアムモン!」
「っ……!! 是非もない!」
中立陣営のアルフォースブイドラモンとエグザモンも加勢し、核兵器クラスの威力でルーチェモンを攻撃するが、全く傷がつかない。そこで小宮果穂のデジヴァイスからマサキの声が届いた。
「あかん! ルーチェモンの本体はゲヘナの内部にあるんや! ルーチェモン・ラルバを倒さん限り、ルーチェモン・サタンモードは倒せへん!」
しかしルーチェモンの本体がいる地獄、すなわちダークエリアは、十闘士の力で封印されている。わざわざ封印を解いてダークエリアに向かえば、それこそルーチェモンの本体がデジタルワールドに出てきて世界は崩壊する。しかし、このまま攻撃が効かないサタンモードと戦っていても、どのみち世界はサタンに滅ぼされる。いわゆる詰みの状態だ。
「いいや! まだ諦めない! ここからゲヘナに攻撃を通せばいい!」
そんなことどうやって実行するのか。小宮果穂の声掛けに、ミラージュガオガモンだけが答える。
「そうだな、小宮果穂! ここは、この俺、ミラージュガオガモンが行こう!」
「────……わかっているのか、その意味が……」
「無論だ。────果穂。お前との冒険は、楽しかったぞ……」
ミラージュガオガモンは特攻を仕掛ける。
小宮果穂はデジヴァイスを構えて、相棒の背中を見送りながら進化を叫んだ。
「っ……!! 義正のミラージュガオガモン、進化! 超究極体! レッドミラージュガオガオン・ムーンライトモード────ォッ!!」
ムーンライト。それはサンバーストと対となる限界突破形態。正義の心よりも、自己犠牲による想いが強くなった時だけ発現する超進化先。しかしサタンモードは、あらゆる攻撃を吸収する無敵の存在。単純な出力が上がっただけでは無効化されるだけだ。
「よし、行くぞ!! シャイングレイモン!」
続いて小宮果穂も特攻する。ロイヤルナイツは驚愕した。この三人は、最初からそのつもりだったのだ。クレニアムモンが待てと叫ぶ。
「お前たち! デジタルワールドのために死ぬつもりか!?」
DXボタモンは、生まれてはいけなかった。周囲のデジモンを汚染して殺す猛毒。この世全ての悪。故にロイヤルナイツは抹殺を企てた。それでも小宮果穂は、生まれてきた子供に罪はないと信じていた。それでもDXボタモンがいることで、この世界が滅ぶというのなら────親心として、友達として、自分も一緒に死んでやる!
「慌てるなクレニアムモン! だからといってやすやすと死ぬつもりはない! 必ず生きて帰ってくる!!」
「っ……!!」
正義の心を燃やす小宮果穂とミラージュガオガモンとシャイングレイモン。小宮果穂はデジヴァイスを構えて、さらなる進化を叫び、剣聖クロノモンに指示を出す。
「合体進化! そして────クロノモン、次元を斬り飛ばせ!!」
「承知ッ!!」
クロノモンの次元両断。デジタルワールドの空間を切り裂いて、一瞬だけゲヘナにつながる道を斬り編み出す。
そしてシャイングレイモンとミラージュガオガモンが、DX抗体種ヒーローオメガモン・ムーンライト&アンリマユモードに合体進化を遂げた。
「一撃で仕留めろ!」
『応!!』
小宮果穂とヒーローオメガモンの特攻斬撃。次の瞬間、ルーチェモン・ラルバは死を感じて、自らの戦闘体を召喚した。それぞルーチェモン・フォールダウンモード。ヒーローオメガモンとルーチェモンが激突し、ゲヘナが震撼する。そしてデジタルワールドとゲヘナの空間が閉じていく。
「急げ、小宮果穂! 次元が閉じてしまう!!」
クレニアムモンたちが叫ぶ。次の瞬間、ロイヤルナイツのオメガモンと、マグナモン、ガンクゥモン、アルフォースブイドラモンとエグザモンが、小宮果穂に続いてゲヘナに突貫した。
「お前たち! アルフォースブイドラモン、どういうつもりだ!?」
「クレニアムモンたちはデジタルワールドに残れ! まだ問題は山積みだからな! ここは俺たちに任せろ!」
アルフォースブイドラモンたちは、ルーチェモン・フォールダウンモードを押さえつける。その間に小宮果穂とヒーローオメガモンは、ラルバを打ち砕いて破壊した。同時にサタンが消滅する。しかしフォールダウンは消滅しない。どういうわけか、彼は本体と影を超越するほどの最強存在として進化していたらしい。そうとくれば抑え続けるしかない。フォールダウンはデジタルワールドに向かおうとしている。
「急げ、小宮果穂! 早くデジタルワールドに戻るんだ!」
「でも! アルフォースブイドラモンたちは!?」
「ルーチェモンを押さえつけるためゲヘナに残る! なに、気にするな! ロイヤルナイツはまた新しい正義の心を持った奴が入ってくる!」
「っ……!」
小宮果穂たちは閉じかけていた次元の狭間を通り抜けてデジタルワールドに帰還する。ルーチェモンとアルフォースブイドラモンたちはゲヘナに閉じ込められてしまった。ダークエリアで死んでデジタマ化すれば、ルーチェモンやベリアルヴァンデモンの養分となる。これでまた七大魔王が強化されてしまった。封印が破られる日も近いかもしれない。むしろそれこそがルーチェモンたちの狙いだったのか?
いずれにせよ、ひとつめの世界の破滅は避けられた。
だが、二つ目の世界の破滅は残されている。
クレニアムモンは、ヒーローオメガモンに剣先を向ける。小宮果穂を一瞥。
「……正義と正義の殺し合いを、再開しようか」
「……とことん、相手になりますっ!!」
その時、ヒーローオメガモンが力尽きて、ミラージュガオガモンとシャイングレイモンに分離退化してしまった。すかさずクレニアムモンが追撃を仕掛ける。
刹那、小宮果穂とクレニアムモンの間に、ルーチェモン・フォールダウンモードが現れた。
『なにっ!?』
予想通り、ダークエリアの封印が解けてしまったのだ。ゲヘナは解放され、ルーチェモンはデジタルワールドに君臨した。次の瞬間、シャイングレイモンが雄叫びを上げる。DXボタモンは、まだ赤ん坊だから言葉をしゃべれない。それは進化しても同じことのようだった。おそらくAMウイルスのせいで、進化しても言語機能が発達しないのだろう。それでも小宮果穂は絆の力で、彼が何を言いたいのか理解した。それはミラージュガオガモンも同様だった。
「────シャイングレイモン、進化!!」
ミラージュガオガモンは満身創痍だ。もうヒーローオメガモンに合体進化することは不可能。ならばどうする。方法はひとつしかない。
DX抗体種シャイングレイモンは、DX抗体種シャイングレイモン・サンバーストモードに形態変化する。しかしDX抗体種を獲得しても、AMウイルスを抑制できない。それほどDXボタモンは、AMウイルスの根源として生まれ落ちてしまったのだ。この世全ての悪が、究極の正義の心に目覚めたとしても、暴走は避けられない。サンバーストモードが強制解除されて、代わりにルインモードに形態変化する。それだけではない。この世全ての悪は、暗黒面を意味するルインモードより果てがない悪性情報だ。すなわちシャイングレイモンは、正しくはアンリマユモードへと形態変化した。
その上でシャイングレイモン・アンリマユモードは、ルーチェモン・フォールダウンモードと戦闘。ルーチェモンの翼を掴んで、トクサネエリアの宇宙センター空間に突入。ウェーブロードを通って宇宙空間に向かう。
「シャイングレイモン……!!」
「どういうことだ……果穂、あいつは何をするつもりなんだ……!?」
クレニアムモンの問いかけに、小宮果穂は行動で答える。
「────シャイングレイモン・アンリマユモード、瞬間進化……」
「っ!!」
既に超究極体を超えるほどの強さを誇るデジモンを、これ以上進化させてしまえば殺すことになる。それでも小宮果穂とDXボタモンは、この道を選んだ。しかし、いったい何に進化するというのか────
「がんばれ、エンシェントグレイモン」
『────っっっ!!?』
「あたしもいっしょに、戦うぞ!」
小宮果穂はデジヴァイスを構えて変身する。
「データ変換! 小宮果穂! コンバート! レッドの愛とイエローの勇気が組み合わさり、黄金の精神が光り輝く……! その永遠は人生のように! 救済のコミヤマン! 閃光のように参上……っ!」
攻撃するもの全てを癒し、燃やし尽くす、紅蓮の炎。
「だから、行ってこい……! ルーチェモンを、倒せぇええええええ────!!」
灼熱の太陽エネルギーを混沌の泥に変えていくエンシェントグレイモン・
「必殺! ソーラーオメガバーストォオオオオオオ────ッ!!」
極光。それはリアルワールドのシンオウ地方の大気圏上空でも、全く同じタイミングで、全く同じことが起きていた。
世界から嫌われた幼子。世界から疎まれた悪人。善の心を持つ悪性デジモンは、エンシェントグレイモンの生まれ変わりだった。この世に悪として生まれ落ちて、そのまま虐げられて、世界のためという理由で理不尽に殺されるのは可哀想だと案じたエンシェントグレイモンは、自らデジタマ化した。そして、ギンガ団の幹部プルートーがデジタルワールドに注入したAMウイルスを、一身に引き受ける存在として転生した。それがDXボタモンだった。しかしボタモンは、自分がエンシェントグレイモンの生まれ変わりだということを知らない。仮に知ったとしても、特に思うことはない。なぜなら自分は自分だ。自分は自分の生を駆け抜けた。その上でエンシェントグレイモンとは違う生を歩んだ。小宮果穂という存在である。親愛なるともだち。その子のために戦って死ぬなら、本望だと叫ぶ。
それでも。
(────もうすこし、かほ、と、いっしょに、あそびたかった、な────)
轟然と震撼するデジタルワールド。超爆発の余波は、デジタルワールドの一部を吹き飛ばす威力を誇った。ルーチェモン・フォールダウンモードは跡形もなく消滅してデジタマ化した。そしてDX抗体種エンシェントグレイモンの力によって、再びダークエリアにルーチェモンのデジタマが封印され、その封印の力も小宮果穂との絆の力によって、より強固となった。
かくしてデジタルワールドに平和が取り戻された。
小宮果穂の体から黄金の粒子が立ち昇る。もしやゲームをクリアしたということか。小宮果穂はレッドガオモンたちに別れを告げる。そして小宮果穂は、アンダーワールドに転送された。