バーダックみたいになりたくて! 作:レタスよりキャベツ派
後々修正するかもしれません。
続きは続いたら続きます(進次郎構文)
皆さんはアニメ、または漫画で印象的なキャラクターを覚えているだろうか?
自分はドラゴンボールのバーダック、ターレスといった悟空に似た顔(片方は血族)のキャラ。
どちらか一方でというならターレスになる。
ターレスは劇場版『ドラゴンボールZ 地球まるごと超決戦』に登場した映画オリジナルキャラクターで当タイトルのボスだ。
主人公の孫悟空にそっくりの外見を持っていながら性格はサイヤ人に漏れず残忍で交戦的。
宇宙の帝王『フリーザ』率いる軍にいながらも忠誠を誓っていた訳ではなく、いずれは自分が宇宙を征服するという思いも持つ者でもある。
その為にクラッシャー軍団を設立し星の生命を吸い上げて成長する「神精樹」の種を使って様々な星を荒らし、その樹に実った果実を食べることで絶大な力を手に入れていた。
劇中の時間軸的にラディッツは襲来したがなんとか撃退し、ベジータが襲来していない世界線になると考えている。
……ここまで書いていて勘のいい方は察したかと思うが、そう──
「まさか俺自身がターレスになるとはな……」
少し色黒の肌、特徴的なボサボサ頭(悟空より気持ちハネが少し多い気がする)、紫色の戦闘ジャケットにスカウター、そして声帯が野沢雅子。
どう見てもターレスです、本当にありがとうございました。
いやなんでだよ。
「そこはバーダックだろ、なんでターレスなんだよ」
──バーダック。
原作にはいないアニメが初出の主人公の父親というポジションで登場し、TVSPで悟空が生まれて間もない頃の惑星ベジータにてサイヤ人が絶滅するという運命に最後まで抗う姿が多くのDBファンの心を掴み、ゲーム作品などで超サイヤ人になったりする作品が多い。後年ではTVSPで超サイヤ人になる展開にファンもびっくりしただろう。賛否両論あったのは置いといて。
対してターレスはどうだろうか。
一応悪のサイヤ人という黒い超サイヤ人3モドキみたいな姿の強化形態を貰えたが……正直言ってそんな活躍したとは思えない(※個人の感想です)。
自分もいずれ実を食ってズルして強くなるみたいな感じになるかと思ったら嫌になってくるな……待てよ?
「そうか、バーダックになればいいのか」
何を馬鹿な事を言っていると思うかもしれないが、今は惑星ベジータは滅んで純粋なサイヤ人なんて数える程度しかいない。
俺、ラディッツ、ナッパ、ベジータ。あと存在しているか分からないブロリーとかダーブル。主人公である悟空を除けばもう四人しかいないのだ。バーダックが生きて過去にいようと死んで地獄にいようともうこの時間軸に存在しない。
なら彼の遺志を継げるのは自分だけだ。意図せず悟空は彼の遺志を継いだが、この世界でもそうとは限らない。
それに俺自身がサイヤ人なのだ。幼い頃夢に見た超サイヤ人になれる可能性があるのだ。
それだけでも転生した価値がある。
「いっちょやってみっか、なんてな」
自分じゃ絶対に言わない台詞を口にしながら、行動を開始する。
全てはあの日見たバーダックになる為に。
──決意を固めてから約半年。
色々あった。
前戦に駆り出されて死に掛けたり、効率の良い鍛える方法としてサイヤ人の習性を利用したゾンビアタック戦法が一番丁度良いと気付いて実践して幾度となく死に掛けたり、フリーザ軍の押収品の中に紛れていた神聖樹の実を手に入れて何回か使ってみたり。
戦闘力に関しては間違いなく以前より強くなった。まぁまだ超サイヤ人には至れていないが、当たり前だろう。そう簡単になれたら悟空達は苦労しないし何より面白くない。焦らずとも問題はない。
それより以前は出来なかった事ができるようになった。
気の感知は少しずつ出来るようになって、今では惑星の反対側にさえいなければ分かるようになった。何れはもっと範囲を広げてできるようになるつもりだ。
次に出来るようになったのは、気の制御方法だ。
これは原作見る限りだとマストで憶えないと俺がこの先苦労すると思った。
今の素の実力としては生き残りのサイヤ人の中で現すと
ベジータ>ナッパ≧俺(ターレス)>越えられない壁>ラディッツ
みたいな感じだろう。
ナッパに勝てるかどうかはその日の調子と状況次第だが、急に強くなったら叛逆の意思ありとして処刑もあり得るかもしれない。まぁトップがフリーザである以上、それより強くなければ大したことはないとなりそうなものだが。
「おうターレス、最近調子いいらしいな」
「また前線で死に掛けたらしいのによくやるぜ」
「男前も上がったみたいだしな、怪我はもう平気か?」
「……誰だお前ら?」
「カーッ! 相変わらずスカした奴だなオメェは! 少しは心配した俺らの気持ちを返して欲しいぜ!」
「いい加減名前を覚えてくれよ! 同じ前線で死戦を潜り抜けて来た同士だろうが!」
「……興味ないね」
所変わってフリーザ軍の母船。
食堂で飯を一人寂しく食べてたらモブの戦闘員達が絡んで来た。
原作ターレスもあんな感じだったし、絶対周りと上手くいかずに飛び出してクラッシャー軍団を立ち上げたと思ったら意外と周りの奴等との関係は良好みたいだった。これは原作で描かれることのない意外な一面を見た気がする。
……因みに顔について言及したヤツがいるが、前回死に掛けた時に回復ポッドに入るのが遅くて左頬に十字傷の傷跡が残った。
俺は何事も形から入るタイプなので、これは嬉しい誤算だった。
着てた戦闘ジャケットも前回でワザとボロボロにして、今回から新しいのを着ている。俺の無茶苦茶なリクエストを聞いてくれた技術班には感謝の意を込めて、いずれ敵対した際には苦痛を感じる間もなく一瞬で消し飛ばず事を約束しよう。
戦闘ジャケットもショルダーがベルトのタイプの黒いヤツを新調し、緑のアンダースーツを着込み、手と足に赤いバンドを付ければ完成。
個人的にスーツを着る時は頭の中でコ○ンドーでメイトリックス大佐の完全装備の時のデェェェェェェェンの奴を流しながら来てたからテンションも爆上がりよ。(スーパードラゴンボールヒーローズのバーダック:ゼノの衣装に近いが本人にその自覚はない)
……因みに頭に赤いバンダナはまだ巻いてない。アレは巻くタイミングは考えている。
「ったく、お前らサイヤ人ってのは愛想が無いから滅んだんじゃねえか?」
「オイ! ……悪いなターレス、こいつはデリカシーがないタイプの惑星の住人だからな。本気にしないでくれ」
「テキトーいうな! コイツ本気にするぞ!」
「……いや、別に気にしてない」
「オマエも少しは気にしろ!」
「これから任務か?」
「あぁ、そろそろ出ようかと思ってな」
「なら丁度良かった、ラディッツのやつがお前を探していたぞ」
「ラディッツが?」
「なんでも次の任務にも関係あるそうだ。行った方が良さそうだな」
「チッ、めんどくせぇな。彼奴しつけえんだよ」
「まぁそう言わずに、行った行った」
食事を終え、モブ戦闘員達に見送られた俺は一人用のポッドに乗る為に連絡通路を歩く。
俺以外のサイヤ人に実際に顔を合わせたのはほんの数回だ。
ベジータとは勿論馬が合わず関係としては険悪だし何なら殺され掛けた。
ナッパも此方を軽視してはいるが思いの外仲間意識はあるらしくベジータに殺され掛けた俺を医療用のメディカルマシーンに連れて行ってくれたり、サイヤ人の弱点である尻尾を鍛える様アドバイスをくれた。
で最後のラディッツなのだが……。
「来たか」
「会わねー様にこっちに来たのにそれすら読んでたとはな」
「偶々だ、お前はどうも俺らを避けてるきらいがあるからな、先回りしてただけだ」
壁にもたれたまま此方の通行を邪魔するように立っていた奴はそう言うと此方を一瞥し、言葉を続ける。
「お前のその格好といいその面といい、益々死んだ親父にそっくりだ」
「お前の父親も下級戦士の出だろ、俺も下級戦士だ。顔のタイプが少ないからな、似てるのは当たり前だ」
「親父は死に掛けながらも強くなって帰って来て力を付けてきた、お前もだ」
「ただの偶然だろ、実力が足りないからそうなるんだ」
※意識してやりました
コイツは何故か会う度に此方を構ってくるのだ。
ベジータに殺され掛けた辺りから他二人とは違ってやたらと気にかけてくれるのだ。
最初はなんとも思ってなかったが段々鬱陶しくなってきた俺は、今日まで意識的に会わないようにしていた。
これ以上話すことは無い。
そう思いポッドに乗ろうと歩く俺の前に立ち塞がる。
「……何だよ、俺はこれから任務だ」
「俺も任務だ、お前と一緒のな」
「はぁ? 俺は聞いてないぞ」
「正確には俺達サイヤ人だがな、フリーザ様は協力して事に当たれとの事だ」
「惑星一つ侵攻するのに俺達四人でか? あの二人だけで充分だろ」
「思いの外手こずりそうだから人手が大いに越した事はないそうだ」
「お優しいこって、じゃあ早く行こうぜ」
「まぁ待て、一人戦力の当てがある。ソイツを連れてからでも遅くはないだろう」
「……誰だ? 俺の知ってる戦闘員か?」
「カカロットだ」
「カカロット? お前の弟っつー『飛ばし子』で飛ばされた? そんなヤツが役に立つのか?」
「分からんが、役に立つかもしれん。そこでお前の出番だ」
「俺の?」
「父親似のお前がいれば、着いてくるのも容易いだろう」
「下級戦士同士仲良しこよしってか?」
……正直言うと地球には行きたくない気持ちの方が強い。
この後恐らく『Z』が始まるのだろう。
平和な地球に元とはいえ地球人で現サイヤ人の俺の居場所があるのは思えない。この後の事も考えると、どう考えてもZ戦士達と殺し合いになる。俺は悪いサイヤ人ではあるが、Z戦士も誰かれ構わず別に殺したいわけではない
ラディッツはこの後確定で死ぬとはいえ、俺も同じサイヤ人。
敵対する未来しか見えない。
しかし地球に降りるまたとない機会だ。
この生活にもだいぶ慣れてきたとは言え、やはり魂が日本人としては米が食いたい。
「……気が変わった、俺も行こう」
「本当か? どういうつもりだ」
「ただの気分だ、そら行くぞ」
そうラディッツに言い、肩を並べて歩く。
いざ地球へ、そう思うと心が少しワクワクしてきた。
原作開始の瞬間に俺も立ち会えるとは思わなかった。
「さて、鬼が出るか蛇が出るか」
評価・感想よろしくお願い致します。