バーダックみたいになりたくて!   作:レタスよりキャベツ派

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あけましておめでとうございます。
年末年始多忙の極みでやっと更新出来ました。
それに伴い、プロットも何となくできたのでそこまでは書く予定です。それ以降は未定です。
今話を書くにあたりというか元々色々な作品をハーメルンで読んできましたけど、ドラゴンボールの二次創作でバーダックで調べてもターレスで調べても検索に引っ掛かる一粒で二度美味しいみたいな作品があるらしいですよ。まぁ拙作なんですけどね。
そんな訳で初投稿です。


Z戦士との邂逅

「ここが地球か……悪くない重力だ。この前の星より身体が軽く感じるぜ」

 

 そう言いながらアタックポッドが作ったクレーターから身を乗り出し、片膝に肘を乗せながら周囲の光景を見渡してニヤリと笑う。

 

(今の俺、最高にバーダックっぽい!)

 

 ポーズ、台詞、今の構図は宛らミート星に降り立った時の彼そのものだ。大変気分がいい。

 ……余談だが、この一連の行動はここ最近ずっと惑星襲撃の度にしていたのがフリーザ軍の連中に目撃されていたので、軍の連中でこのポーズが「ターレスポーズ」として流行しているのを後に知ることになる。

 地球に到着したが、俺はラディッツや他サイヤ人二人と違って都心部や人のいる所に着陸させる気はハナからなかった。

 ラディッツと一緒の所に降り立つと絶対碌な事にならない。それを避けるために態と別の場所に着陸させた。もし俺のポッドまで破壊させられるような事になったら帰還手段がなくなってしまう。

 それに現地人殺してその手で現地人と仲良くはこれまでどの星の侵略で一度も出来た事がない。普通にどう考えても受け入れるのは無理だろう、倫理観的にも。

 それに元とはいえ俺も地球人だ、久し振りの地球を見て周りたい。

 ドラゴンボール世界とは言え、最近周った星の中でも衣・食・住と自然豊かな星も随分久しぶりだ。

 

「折角の地球だ、せいぜい楽しむとするか」

 

 

 

 

 

「?お兄さん、見慣れない格好をしてるね?ここいらの人じゃないね?」

 

「あぁ、宇宙(ソラ)から飛んで来た」

 

 空を飛んで暫く移動した後に、都の方に来た。

 生憎俺はドラゴンボールの地理の感覚が分からんから人の気配がする方にずっと飛んできたが、正確に把握できているようだ。これも修行の成果らしい。

 街に降り立ち、周囲を適当に散策する。

 こうなんというか文明を感じるな。

 空飛ぶ車とか都会に建ち並ぶビル群とかアタックポッドや宇宙船に見慣れた身としては久々に見た気がする。

 そう思って歩いていると、物珍しそうに俺の格好を見て話しかけて来る男がきた。

 

「空から?はー珍しいね、飛行機でずっと遠くの方から来た人なのか?」

 

「まぁな……丁度いい、これも何かの縁だ。お前この後暇か?」

 

「お、おぅ。なんかオレに用でもあるんか?」

 

「道案内頼めるか?報酬はそうだな……刺激的な時間ってところでどうだ?」

 

 

 ──半日後

 

「今日は俺の奢りだ!呑め、野郎共!」

 

「太っ腹だな兄ちゃん!」

 

「最高だぜ!俺もまだまだ呑むぞ!」

 

 俺は居酒屋で先程の暇そうな若者を連れて、多種多様な料理に舌鼓を打って居た。何故俺の奢りと言ったのか?そもそもお金があるのか?

 サイヤ人の身体能力を持ってすればスロットゲームくらいで連勝するのなんて訳ないんだ。スロットの動きなんて止まって見えるぜ。

 コイン一枚あればそれを増やすのなんて造作もないさ。原作で何で誰もやらないのか疑問に思ったが、遊び人適性がありそうなヤムチャ以外基本的に武闘家だし戦う事以外興味が無いというのもあるだろう。

 何店か周ってるうちに不正を疑われて面倒くさい連中に絡まれたが、一人ノした時点で其奴等のお仲間連れて出てきて呑めればこっちのもんよ。

 こういうタイプのゴロツキ達は強い奴には媚びへつらうからな。

 

「しっかし凄いな、()()()()()()()

 

「まぁな、別に俺の手に掛かれば容易いものよ」

 

 ……因みにバーダックと呼ばれているのは俺が道中でバーダックと名乗ったからだ。大体惑星侵攻で現地の奴に本名を名乗るなんてした事ないからな。

 今回は侵略する気は無いとはいえ、積極的に本名を名乗る気は余りない。ターレスって名前が俺自身あまり好きではないからかもしれない。

 それにこうやっていけば、俺のバーダックのエミュレートも上手くいくってもんよ。

 そんな内心が顔に出たのか思わずニヤリと笑っているとゾッとしな様子で此方の様子を見て来た。

 

「バーダックさん、何も言わずに急に笑うと怖ぇよ……」

 

「おっとソイツは失礼。今後の事を考えていてな、現状上手くいってるからこのまま上手くいくと思って嬉しいのが顔に出てたわ」

 

「今後かぁ……俺も今日みたいなのはまたとないからなぁ、バーダックさんみたいな強運の人は二度と出会えなさそうだし」

 

「俺と居れば暫くはこの生活をさせてやるぞ」

 

「それはまたとない誘い文句だな、思わず着いて行きたくなるわ」

 

「フフフ、気ままに流離って、美味い物を食い美味い酒に酔う。こんな楽しい生活は無いぜ……ん?」

 

 何やら俺に対する強い視線を感じ、何処からともなく視線を感じてそちらの方向を見る。

 其処には、此方を睨み付ける爺がいた。

 顔が何というか魚顔で、エラが張ってるのが特徴的だ。

 

「どうしたのバーダックさん?」

 

「オイ、あのガンを飛ばしているジジイは?誰のツレだ?」

 

「ジジイ?何処にいるんだ?」

 

「何?」

 

 その数瞬、爺から目を離したのが行けなかった。

 凄まじい移動速度。

 まるでZ後期のZ戦士の様に一瞬の間に距離を詰めてきた。

 この俺の反射神経を持ってしても反応が間に合わない。

 

(くっ、やられる……!エネルギー弾は……駄目だ!周りにいる奴らにも当たる!別にこの辺の奴らが死のうと生きようと構わないが、Z戦士達に気取られるのだけはまだ避けたい!)

 

 それに極力殺しはしない、星に降り立った時の自身の考えが無意識のうちに力をセーブしてしまっていた。

 そんな悠長なことを考えていたのがいけなかった。

 エネルギー弾での攻撃を避け、腕を振るったが空を切った。

 

「何……⁉︎ぐぁっ‼︎」

 

 途端に首筋に走る激痛。

 余りの衝撃に立てなくなり、前後左右の感覚も失って倒れてしまった。

 そんな中、あの爺と思しき怨嗟の声が聞こえてくる。

 

(貴様に今一度、貴様ら一族の未来を見せる幻の拳を放った。何処まで行っても呪われた宿命からは逃れられぬのだ!)

 

 するとその爺の顔がテレビのチャンネルが点滅するかのように他の顔と交互に映る。

 その顔を俺は知っていた。今世ではなく、前世の知識で。

 

(お前は……!カナッサ星人の!)

 

(その名の呪縛からは逃れられんぞ!何処にいようと何をしてようと、恨むならその名とその血を恨め!)

 

 ──巫山戯るな。

 俺の憧れた、その名を恨むだと?戦闘民族として産まれた己の出自を呪うだと?

 あってたまるものか、俺は必ず生きてあの人の背に追いつき、その遺志を継いでみせる!

 俺はサイヤ人の、下級戦士の生き残り!

 

 

 

 

「ターレスだぁぁぁぁ‼︎……ハッ、此処は?」

 

「びょ、病院です。ずっと魘されてたので様子を見にきたら、叫び声をあげられて吃驚しましたよ」

 

 全身から噴き出す汗の気持ち悪さに嫌悪感を覚えながら、改めて周りの様子を見てみる。

 此方を見る他の患者に、俺に話しかけてきた怯えた様子の女の看護師。

 冷静になってきて状況が掴めてきた。

 

「……俺の着てた服は?」

 

「あ、只今お待ちします!」

 

 そう言いながら忙しなく出て行く看護師を尻目に、頭の後ろで腕を組みながらベッドに寝そべる。

 恐らく倒れてからそんなにまだ時間は経ってない。

 

「……ん?」

 

 その時ふと、遠くの方で何やら戦闘力の急激な上昇を感じた。

 これまでやってきた修行の成果を実感しつつ、原因を考えていた。

 地球という星は文明レベルからしてもそこそこは発展している方だ。

 まぁ惑星ベジータには科学力は劣るが、スカウターを付けるまでもなくその辺を歩いている民間人の戦闘力は低い。

 そう考えると、この戦闘力の持主はZ戦士の誰か。

 という事は。

 

(ラディッツの奴、まさか……もうカカロットと殺り合っているのか!)

 

 思ってたより展開が早い。

 当たり前だが、この世界は現実なのだ。

 アニメなどではナメック星の崩壊などで延々と描写の引き延ばしがあったが、その様な事はこの世界にはないのだ。

 

「お待たせしました、此方お着替えになります!」

 

「助かる」

 

「え……キャッ‼︎」

 

 病衣を脱ぎ素早く着込むと(看護師は目元を隠しているつもりだっただろうが、指の隙間から此方をバッチリ見ていた)、屈伸など軽い準備運動をして移動する。

 

「迷惑かけたな、この礼はいずれ返す」

 

 そう言い、空いている窓に向かって全速力で駆け出した。

 

「お、おい‼︎」

 

「馬鹿野郎‼︎ここ何階だと思ってるんだ‼︎止まれ、止まれー‼︎」

 

「止めろー‼︎」

 

 周りの連中が俺が飛び降りて、地上に真っ赤な花を咲かせると思っているのだろう。

 実態はそのまま人間が空の彼方に飛んでいく摩訶不思議な光景なんだがな。

俺は懐にしまってたスカウターを装着する。

 今更戦闘力を数値化する為ではない。何となく数値はわかっているからな。

 それは基本的に数値は頼りにならない。

 フリーザあたりで訳わからなくなるからな。

 まぁラディッツの会話を傍受する為に使うんだけどな。

 どれ、聞いてみるか。

 ポチッとな。

 

「ピ、ピッコロ、早くさっきの技を!」

「そうくるだろうと準備していたぞ!だが、もう少し時間がかかる!」

「ピッコロ、早く、早くしてくれーッ‼︎」

「は、離せカカロット!馬鹿め、くっついていては貴様もタダではすまんぞ……!」

「へへ、オラも一緒に死んでやらあ……!」

 

 ……これ結構ラディッツ戦の佳境では?

 確かこの後悟空死ぬんだよな、当時初めてこの描写を見た時はショックだったのを覚えている。

 てことはさっきの戦闘力の上がり方はピッコロの魔貫光殺砲か?

 原作でも数万キロを数コマで移動したりするけど。

 全速力で飛ばないとこれ間に合わないのでは?

 クソッ、間に合えーッ!

 

 ──その時俺に電流走る。

 

「これ、間に合わない方が面白いことになるな」

 

 そう俺はニヤリと笑い、ある物を懐から取り出す。

……ちなみにさっきこのフリーザ軍支給の戦闘服のポケットなさそうなのにどこにしまっているかというと、ジャケットとアンダーの隙間に(気合いで)入れている。

 仕舞う所分かんないだけど!教えてフリーザ軍の偉い人!

 

 

 ■一方その頃

 

 魔貫光殺砲にラディッツ共々悟空は貫かれ、今にもその命が尽きようとしていた。

 

「ぐ……!畜生おおお!こ……この俺が……こんな奴らに……や……やられる……とは……ま、まさかカカロットのやつが己の命を、す、捨ててまで……!」

 

「残念だったな。孫悟空はすぐに生き返ることが出来るんだ」

 

「な、何……⁉︎」

 

「この星には"ドラゴンボール"といういいものがあるんだ。そいつに頼めばどんな望みだろうと可能になる。死人を生き返らせることだってな!」

 

「く、クソったれ……だがいいことを聞かせてもらったぜ。これまでの状況は全て俺の仲間三人に通信されているんだ。この俺がやられたことを知って、必ずここにやってくる!それに内一人は俺と共に来ている!もう直ぐだ、俺の仇を取ってくれるだろうよ!」

 

「何⁉︎」

 

「こ、こいつと同じかそれ以上に強い三人⁉︎」

 

「……!き、気付かなかった!物凄い勢いで此方に来る気がある!」

 

「な……なんてこった!もうすぐここにやってくるのか……!」

 

「へへっ……ざまぁみろ……所詮お前らはただの虫ケラに過ぎんのだ……!」

 

「ずあっ‼︎…楽になっただろ、余計なことをゴチャゴチャ抜かしやがって……」

 

「ピ、ピッコロ……!」

 

「孫悟空、奴は死んだぞ。それよりも、だ」

 

「あぁ……来た!」

 

「随分派手に暴れたな、カカロットよ。ラディッツは……くたばったか」

 

「な、孫悟空に瓜二つだと⁉︎」

 

「ほ、ホントだ。お、オラにそっくりだ……」

 

 その男は、先程の死んだラディッツと似たような格好をしていた。

何より目が惹かれるのが、孫悟空と似た容姿。

 違いがあるとすれば左頬に傷跡と孫悟空より少し日焼けした肌をしていた。

 

「フン、死んで済々した……と素直に言えれば良かったな」

 

 その男は手に持っていた白いスカーフでラディッツの顔に付着した血を拭う。

 白いスカーフは段々と赤く染まり、やがて赤一色に染まった。

 それを頭に巻き、ピッコロに対峙する。

 

「同族の弔い合戦だ。こっちも一人、そっちも一人くたばり掛けだが」

 

「両方殺ったのは俺だがな……」

 

 睨み合う両者。

やがて雰囲気は肌に突き刺さる程剣呑な物となり、それに伴い自然と構えを取る。

 

「行くぞ!」

 

「来い!」

 

──今、戦いの火蓋は切って落とされたのである。

 




まさかこんな序盤でバーダックのバンダナネタやるとは思わなかった(汗)
予定だとナメック星行ったあたりでやろうと思ってたのに…でもここでやらないと多分暫くなかったと思うしちょうど良さそうなタイミングがここしかなかったからなぁ。
評価・感想よろしくお願い致します。
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