鬱展開は嫌なので死んだフリをすることにしました 作:サクラモッチー
フォス「クソが」
目が覚めたら、宝石の国のフォスフォフィライトになっていた。
一体どういうことだってばよ。
俺、ただの一般ピーポーだぞ?
俺、ただのオタクやぞ?
鬱漫画の展開に耐えられるわけがないだろ!!
「うぅ....頭が痛い...........」
つーか、何でこの世界に転生したんだろ?
そりゃまぁ、可愛いキャラに転生できたことを素直に喜ぶべきなんだろうけど......
転生先が硬度三半のめっちゃ脆い宝石て.......
「大丈夫ですか?フォス」
「大丈夫じゃない....」
医務室にて、ルチルの言葉に対してそう言う俺。
はぇ......宝石って生で見るとめっちゃ綺麗だな。
何というか、月人達が欲しくなるのも分かる気がするわ。
「.....何ですか?」
「いや......その、ルチルって綺麗だなぁって思っただけ」
「?」
ルチルによれば......俺という異物が入る前のフォスは、どういうわけか崖から落下したのが原因でものの見事に砕けたらしく、その結果修復するのに時間がかかったらしい。
まぁ、俺を修復してくれたルチルには感謝してるけど.......今後の展開を考えたら、ここには居たくないんだよなぁ。
そんなことを言ったら、ルチルはもちろん他の宝石達も怒るだろうし.....う〜む。
「悩むなぁ.......」
そもそも、ここにいる宝石達の中には過激な金剛先生推しの宝石(主にユークレース)もいるから、素直に脱走を許してくれない可能性もある。
というか全力で阻止しようとする可能性もあるな。
だとしたら、そもそもトンズラすることも不可能になる....か。
仮に逃げるとしても、月人が来たタイミングしかないしな〜。
....ん?月人?
「.....ねぇルチル、僕の色って月人好みなのかな?」
「だと思いますよ」
そうか!!その手があった!!
月人にわざと攫われるという形で逃げれば良いんだ!!
我ながら良いアイデアだなぁ!!
「全く.......何でまた崖から落下したんですか?」
「僕にも分かんない」
「....そうですか」
....でも待てよ。
ここにいる宝石達や金剛先生は何だかんだでフォ゙スのことを気にしている。
だったら.......もし俺が月人に攫われたとしても、救出される可能性が高くなる!!
「....これじゃあ計画がパァになっちゃうな」
「何か言いました?」
「ううん、言ってないよ」
う〜む、良いアイデアだと思ったんだけどなぁ.....
と、俺はそんなことを思いつつ学校の外の風景を眺めていると
「あ」
あることを思いついた。
そうだ、爆弾を作って月人もろとも死んだように見せかけよう、と.......
「....フォス?」
「あ、ううん、何でもない」
この世界に火薬があるかどうかは分からないけど.......自分の未来がかかっているし、とりまやってるか。
そんなことを考えながら、台の上から床にゆっくりと降りる俺。
「フォス、前にも言いましたがあんまり無茶はしないでください」
「了解〜!!」
.....ごめんルチル、俺にはやらなきゃならないことがある。
だから、また悪い子になるわ。
でも、修復してくれたことは本当に感謝してる。
そんな気持ちを抱かながら、俺は医務室を後にするのだった。
(.......フォスってあんな雰囲気だったっけ?)
フォスフォフィライト
本作の主人公。
目覚めたらフォスフォフィライトになってた。
ガッデム。
神様になんてなる気はないので、とりあえず死んだことにしてトンズラすることを思いつく。
なお、それが後々他の宝石達にどう影響を及ぼすかを理解していない。
前世の性別は男。
ついでに言えばオタク。
中身が変わったので手先は多少器用になるかも?