ありふれた狐達は世界最強   作:マサヒロ (旧名デイブレイク)

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どもーデイブレイクです!
『ありふれた破壊者』が完結してませんが見切り発車でやっていこうと思います。
このアイデアをくれた相棒4869さん本当にありがとうございます!
それでは、本編どうぞ!



黎明編
黎明F:ライダーへの招待状


 

荒れた海が岩に当たり白波を立てる。

そして、吹雪が辺りの岩に雪化粧を施し一瞬で風が剥がしていく。

そんな荒れた天気の元に一人の青年がコインを眺め、立っていた。

その青年はまるでだれかを待っているかのようにコインを投げ、またその手に収める。

コツコツコツコツ・・・

足音が近づいてくる。

真っ白なコートに身を包んだ女性が黄色い箱を持って青年に近づいてく。

青年は被っていたフードを外すと女性から声が掛けられる。

 

「おめでとうございます!今日からあなたは仮面ライダーです!」

 

女性は箱の黒い蓋を外し、中のベルトを見せながらそう言った。

青年は女性に

 

「あぁ。知ってるよ」

 

と、女性の方を向き笑みを浮かべて答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

砂漠の空に浮かぶ神殿のような構造物に三人の男性と一人の女性が立っていた。

 

「半年に及んで開催してきたこの戦いも、いよいよ最終戦となりました!」

 

女性が男性達に近づきながら話しかける。

女性の後ろにはホロディスプレイがあり、そこに映し出された名前のほとんどに〈ROSE〉の文字が押されている。

 

「生き残った、デ・ザ・神、候補の皆さん!この世界を変えるのは誰か・・・運命の瞬間を迎えます!」

 

女性は三人を順番に指で刺し、笑顔で告げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月曜日。それは一週間の内で最も憂鬱な始まりの日。きっと大多数の人が、これからの一週間に溜息を吐き、前日までの天国を想ってしまう。

それは彼、南雲ハジメも例外ではなかった。

そんな最悪の日を乗り越え、ハジメは行きつけの下町銭湯『しあわせ湯』に来ていた。

 

「はぁ~極楽極楽。風呂は命の洗濯って言葉はやっぱり本当だな~」

 

ハジメは広い湯船で顎まで浸かって完全にリラックスしていた。

暫くして、満足したのかヒタヒタと足音を鳴らしながらある程度体を拭いてから、いつもの常連達で賑わう脱衣場に戻ると改めて体を拭き、籠の中の制服を着て、靴の入ったロッカーのカギを手に取りロビーに戻った。

ハジメがロビーのソファでお風呂の余韻を感じていると、

 

「はい、ハジメ君!サービスのフルーツ牛乳!」

 

「ありがとうございます!一輝さん!」

 

この銭湯の跡取り息子の『五十嵐一輝』がハジメにサービスのフルーツ牛乳を差し出してきた。

ハジメはそれを受け取ると蓋を開け、頭ごと傾け一気に飲み干した。

 

「プハ~風呂上がりの一杯って何でこんなに美味しいんだろう?」

 

「それはね、お風呂は命の洗濯で、お風呂上がりの一杯は心の洗濯だからよ!」

 

素朴なハジメが零した問いをしあわせ湯のおかみさん『五十嵐美幸』が答えた。

 

「あ!幸美さん!お邪魔してます!」

 

「良いのよかしこまらなくて。・・・あれ、ハジメ君?そろそろ帰らないとお父さん達のお手伝いに間に合わない無いんじゃないの?」

 

美幸がそう聞くとハジメは自分の腕時計を確かめ、そして壁掛け時計を見ると自分のバックをひったくるように掴み上げ、走り出した。

 

「ごめんなさい!また来まぁす!!」

 

「ハイハイ、気を付けて帰るんだぞ~」

 

一輝に見送りをしてもらいながらハジメは手を振って走り出した。

 

 

 

 

そうやって走り始めて暫くすると大きいスーパーが見えてきた。

ハジメはキョロキョロと周りを見渡すと速度を上げた

 

「痛っ!!」

 

瞬間、壁みたいな物に激突した。

ハジメはぶつけた鼻をさすりながらぶつかった場所に手を伸ばすと、ヴォンという音と共に赤い有刺鉄線が走っていた。

 

「えっ、何これ!?」

 

ハジメは驚愕で何度も手を伸ばすが結果は変わらず、有刺鉄線は走ったままだった。

 

「どうしたんだ?何かあったのか?」

 

近くの通行人がハジメの様子を見て駆け寄ってくる。

その時、

 

ズドオォォン!!!

 

物凄い音を立てて何かが道路に激突した。

ハジメが恐る恐る目を開けると車がコンクリートに突き刺さっていて、さっきの通行人が下敷きになっていた。

 

「大丈夫ですか!?」

 

ハジメが下敷きにされた人に駆け寄った時、

 

『ジャ』

 

という声が聞こえた瞬間コンクリートに突き刺さった車が真っ二つに切れた。

そこに居たのは和服のようなものを着て、剣を持った、化け物だった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジャマーエリアが展開されました。それではミッションを開始します」

 

ミッションの始まりが告げられた瞬間三人の男性がベルトを腰に当てる。

すると、

 

「「「DESIRE DRIVER」」」

 

という音声が鳴るとベルト『デザイアドライバー』が腰に装着された。

そして、その中にはあの時の青年も居た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・」

 

今、ハジメは突然現れた怪物から逃げていた。

あの怪物が沢山の人を攻撃しているのを見た、それを横目にどこかの橋の柱を背もたれに地面に座り込んだ。

 

「うわっ!」

 

それと同時に反対側から人影が出てきた。

もしや、あの怪物か?と咄嗟に腰を上げたが

 

「ハァ、ハァ・・・」

 

どうやら違ったみたいだ。

 

「あぁ、ビックリした・・・」

 

ハジメは改めて横にいる少女を見た。

恐らくハジメと同年代で、自分の中学校の制服とは別の制服を着ていた。

そして、途轍もない美少女だった。

腰まで届く長く艶やかな黒髪、少し垂れ気味の大きな瞳はひどく優しげだ。

スッと通った鼻梁に小ぶりの鼻、そして薄い桜色の唇が完璧な配置で並んでいる。

ハジメが少女に見惚れていると少女の方から声が掛かった。

 

「あなた、もしかしてあの時の?」

 

「へっ?あの時?」

 

ハジメの頭にハテナマークが浮かぶ。

すると少女がワタワタと手を振りながらしゃべり始めた。

 

「この近くのスーパーの前で不良っぽい人達に囲まれて土下座してたよね?」

 

ハジメは確かに、最近しあわせ湯に寄った帰りにそんな事があったと思い出す。

その言葉にハジメは軽く死にたくなった。

 

「そ、それはお見苦しいところを・・・」

 

しかし、少女は優しげな眼差しをしており、その表情には侮蔑も嘲笑もなかった。

 

「ううん。見苦しくなんてないよ。むしろ、私はあれを見てあなたの事凄く強くて優しい人だって思ったもの」

 

「・・・は?」

 

ハジメは耳を疑った。そんなシーンを見て抱く感想ではない。

もしや、この少女には特殊な性癖が!?と途轍もなく失礼なことを想像するハジメ。

 

「だって、あなた。小さな男の子とおばあさんのために頭を下げてたんだもの」

 

それを聞いたハジメは何処か納得した表情をしていた。

この少女はあの光景を一部始終見ていたのだ。

だからこそ、ハジメにここまでの高評価をしていると。

 

「あっ!自己紹介が遅れたね。私は白崎香織、14歳です」

 

「な、南雲ハジメです。同じく14歳です・・・」

 

香織が差し出してきた手をおずおずとハジメは握り、二人は握手をした。

その時、

 

『ジャ』

 

と声がすると二体の怪物が二人の前に立ってた。

ハジメの前に居た怪物がハジメに向かって剣を振り下ろすが、ハジメは頭を下げ回避すると香織を押すように走り始めた。

二人が角に出ると角の壁から怪物が下りてきて、居ない方に逃げる。

それを繰り返しているうちに二人はすっかり怪物に囲まれていた。

 

「これって、夢じゃないよね!?」

 

ハジメが零すと、香織が

 

「ごめんなさい!」

 

と言うと、ハジメの頬をつねった。

ハジメは物凄く痛がっていた、どうやら夢じゃないらしい。

 

『ジャァー!』

 

怪物たちは二人に容赦なく武器を振り上げた。

ハジメの顔は恐怖で引きつり、香織は顔を背けていた。

 

バシュン!バシュン!バシュン!

 

『ジャ?・・・ジャァ!』

 

だが、攻撃は来なかった。

二人が恐る恐る目を開けると怪物達は何時の間にか倒れていた。

 

「・・・!あれは!」

 

「え!?」

 

ハジメに釣られて香織も視線を上げると、

 

「「シロクマ?」」

 

そこには、シロクマ?のようなマスクを被って、腰にデザイアドライバーを付けた『仮面ライダー』が居た。

 

『『ジャー!』』

 

「ハァァァ!!」

 

シロクマの仮面ライダーに向かって二体の怪物が向かっていった時、壁のコンクリートと中から出てきた仮面ライダーに吹き飛ばされた。

 

「「!」」

 

壁から出てきた仮面ライダーは右手に持ったチェーンソー型の剣『ゾンビブレイカー』を荒々しく振り回し、怪物をなぎ倒していった。

そして、後ろに倒れた怪物が立ち上がろうとした時そのままゾンビブレイカーを押し当て勢いよく引いた。

ゆっくりと立ち上がるとまた怪物の方に向かっていった。

 

「ウシ?」

 

その仮面ライダーの仮面はウシを模した形だった。

 

【POISON CHARGE】

 

ウシの仮面ライダーは長いツメのついた左手でゾンビブレイカーの『デッドリーポンプ』を上部までスライドしてチェーンソーが動き始める。

紫色のオーラを纏ったゾンビブレイカーでウシの仮面ライダーは次々に怪物を切りつけていった。

 

「フッ!」

 

【TACTICAL BREAK】

 

『ジャー!』

 

「ハァァァー!!」

 

怪物に当たるたびに辺りに火花を散らし、向かってきた怪物を頭突きでひるませるとそのままゾンビブレイカーを押し、上に弾き飛ばした。

落ちてきた怪物が爆発をあげるとウシの仮面ライダーがハジメ達に近づいてくる。

 

【SCORE UP】

 

その時機械的な音声が鳴るとウシの仮面ライダーがスマホを取り出し画面を確認した。

 

「よし。大量スコアゲット」

 

スマホではランキングが更新され、ウシの仮面ライダーが1位になっていた。

 

「相変わらず勝手だな。人のモノをを横取りとは」

 

「フッ」

 

シロクマの仮面ライダーが跳び下りてきて、そう声を掛ける。

 

『ジャ』

 

『ジャ』

 

その時後ろから怪物の大群が現れた。

 

「勝つのは俺だ」

 

ウシの仮面ライダーはそう言うと、シロクマの仮面ライダーを押し怪物たちに向かっていった。

 

「ここは危険だ!・・・付いてこい」

 

「「えっ?」」

 

シロクマの仮面ライダーは怪物たちに向かっていこうとしたがハジメ達を見ると先導して走り始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

女性の前に、四枚のホロスクリーンがある。

1枚ではウシの仮面ライダーが怪物と戦っているのが、もう1枚には香織とハジメを逃がすシロクマの仮面ライダーが映っていた。

 

「ウシさんも、シロクマさんも頑張っているのに。あと一人は何処?」

 

女性が二人の仮面ライダーが戦っているのを見ながらホロスクリーンの操作を始めた。

 

 

 

あの時の青年『浮世英寿』は、赤い椅子でリラックスをしていた。

あの時と同じようにコインを投げ、またその手に収める。

 

「余裕ですね。行かなくてよろしいんですか?」

 

英寿にお茶を出した白いスーツの人が英寿に問いかける。

 

「そう焦るなって」

 

英寿は懐から赤い大型のバックルを出す。

 

切り札(ジョーカー)は、此処にある」

 

英寿は赤いバックルを眺めながら答えると、スーツの人は満足したのか笑みを浮かべて奥のドアの向こうに戻った。

英寿はバックルを椅子に置くとコインを眺め始める。

 

「・・・そろそろか」

 

「どうやら見覚えのある顔もいるみたいだからな」

 

英寿はそう言って椅子から立ち上がりその部屋から出ていった。

 

 

英寿はドライバーを付けた神殿に来ていた。

女性はビックリしたような顔を見せたが気にすることなく、バックルのハンドルをひねった。

 

【BOOSTRIKER】

 

すると青い光がバイクの形を映し出し、赤いバイクが実体化された。

 

「よろしくなコンちゃん」

 

英寿はそう言いながらバイク『ブーストライカー』に跨りヘルメットを装着すると、勢いよくアクセルを全開にして神殿から飛び出していった。

落ちてワープホールを通過した英寿は切り札を抱え、戦場に出ていった。

 

 

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