私の心に光を当てたなら   作:アッシュクフォルダー

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第十一話 市津菜月の笑顔

おにぎりパレードが終わり、数日が経った。

 

市津菜月は浮かない顔をして、落ち込んでいる様子だった。

それを、北沢はぐみが気にかけていた。

 

(なーくん。普段から全然、元気ないな…

何かあったのかな…はぐみ。心配!)

 

と、はぐみは心配と不安の気持ちで沢山だったので…

いつものように、菜月に話しかけるのだった。

 

「ねぇ、なーくん!元気が無いね?

どうかしたの?」

 

「は?」

 

と、菜月は不機嫌そうな顔を、はぐみに見せた。

 

「なーくん!笑顔だよ!」

 

「私には関係ない」

 

「関係あるよ!だって、はぐみ!

なーくんには、笑顔になって欲しいから!」

 

「そんなこと言われても…」

 

菜月は満更でも無い顔を、はぐみに向けた。

 

すると、こころがやって来て…

 

「菜月。そんな顔をしたら、私まで悲しくなるわ!

笑顔よ!菜月!」

 

「そんなこと言われましても…」

 

と、弦巻こころまで、乱入してきた。

 

「菜月!ハロハピのライブを聴きにいかないかしら?」

 

「すぐにでも!」

 

「私はあっちに行ってきます」

 

だが、こころとはぐみが、菜月をストーカー同然のように、

追いかけていた。

 

「いつまで、付いてくるのですか?」

 

「菜月が笑顔になるまでよ!」

 

「なーくんには、幸せになってもらいたいの!」

 

「そんなことを言われても…」

 

と、菜月は、しゅんとした表情をしていた。

 

「なーくん。いっつも、しょんぼりしているから、

はぐみまで、落ち込んじゃう!」

 

「菜月!笑ってみたら、どうかしら?

笑ったら、誰かが喜ぶわ!」

 

「そんな単純な訳じゃないし…」

 

「ねぇ、なーくん!なーくんは、何が好き?趣味とか!」

 

「睡眠と料理です」

 

「じゃあ、少し待ってて頂戴」

 

後日

 

「なにこれ…」

 

高級の安眠・快眠グッズを、こころが仕入れて来ては、

菜月にプレゼントしようとしていた。

 

「あっ、はぐみ!なーくんとコロッケ作りたいな!」

 

「お前たち…いきなりだな…」

 

しかし、菜月は心から喜んでいたような為か…

 

「ありがと…」

 

と、菜月がニコッと笑うが、顔を手で隠した。

 

「なーくんが、笑った!」

 

「菜月!その笑顔を私に見せて頂戴!」

 

「嫌です」

 

「もーう!それっ!」

 

と、はぐみが菜月の手を掴んだ。

こころがくすぐった。

 

「や、やめろ…お前たち!」

 

「なーくんが、笑った!」

 

「菜月。とっても素敵な笑顔よ!」

 

「そんなこと無いし…」

 

「そんなことあるわよ?菜月の笑顔は、

私。とっても大好きよ!」

 

「はぐみも!はぐみも!」

 

「…そう」

 

と、菜月は再び浮かない顔をするが、

しかし、こころから楽しくなりそうだと、菜月は感じるのだった。

 

 

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