今日は、弦巻こころに朝から起され、流星堂に来ている。
早起きが苦手な私には、こころに声が頭に近々響く。
だが、ここにある和の古時計や盆栽は心を癒やしてくれる。
少し変わったウィンドウショッピングをしたら、
お約束の笑顔パトロールに入った。
こんな暑い中、
よく、こんなことができたものだと思った。
心が突然足を止め、私はこころにぶつかってしまった。
いきなり止まって何を考えているんだろう。
困ったな。
「笑顔じゃない人がここにいるわ!」
「は?」
「あなたよ、菜月!」
確かに暑くてぐったりしているけど、それがどうしたのだろうか。
こころの考えていることはいつも分からない。
そして唐突に問題発言をした。
「カフェに行きましょ!」
商店街に最近できた和カフェに行こうと言い出した。
確かあそこって数週間は予約埋まってなかったっけ?
また黒服の人が苦労するんだろうな。
──カフェにて。
「うーん!涼しくていいわね!」
週週間予約取れないはずのカフェにすんなり入れてしまった。
黒服の人ありがとうございます。
冷たいおそばに、ほうじ茶ラテ、デザートにあんみつを頼んだ。
夏の和と言えば、これかなと思ったものを頼んだ。
おそばにはオプションで、
とろろもついてくるので頼んだ。
涼しいのと大好きな和のもので癒やされて、
心なしか私の声が穏やかになった。
「菜月はいつもそうやって笑ってた方がいいのに!」
「は?おまえ何言って……」
「菜月は楽しくない方がいいの?笑顔じゃない方がいいの?」
そう言われるとうーん、笑顔の方がいいに決まってるし楽しいことが好きだ。
だけどそれを、こころに指摘されるとなんともいえない。
「ねえねえ、あたしそのあんみつ気になるの!
あたしの抹茶アイス一口あげるから、一口ちょうだい!」
私は何を言っても心が、聞かないのは、
分かっているので大人しく交換に応じた。
あんみつを頬張ったこころは満面の笑みで美味しいと言った。
まあ、抹茶アイスも美味しかったからこれでいいか。
その後もいろいろこころに振り回され一日が終わった。
帰宅後。
「菜月、お帰り。今日は友達と遊んで楽しかったか?」
「お父さん、あれは友達じゃないし、そもそも友達なんて」
「菜月も、そろそろ友達を作った方がいいと思う、高校生なんだし」
「父さんには関係ないし」
そこでお父さんが私の言葉を遮った。
「菜月の表情、普段よりも柔らかいぞ」といわれた。
こころもはぐみもそう言ってた。私は少しずつ変わっているのだろうか?